“いつでも処刑可能”マルチエンドゲーム『イツカノヨル』リメイク版、売上1万本達成。死刑囚の少女と過ごす5日間、ゲームジャム発の個性派作品がヒット

Indigo Ingots氏は6月13日、『イツカノヨル』Steam版の販売本数1万本突破を報告した。

開発者のIndigo Ingots氏は6月13日、『イツカノヨル』Steam版の販売本数1万本突破を報告した。リメイク版となる同作は、Nintendo Switch/PC(Steam)向けに配信中。1月29日のリリースから約5か月で、1万本の記録を達成したようだ。

『イツカノヨル』は、死刑囚の少女をボタンを押すといつでも処刑できる、マルチエンド採用のノベルゲーム作品だ。本作の世界では、竜族が悪魔の末裔だとされていた。彼らのもつ禍々しい角には魔力があり、不幸をもたらすのだという。本作では看守の主人公のもとへ、そんな竜族の少女ミラが死刑囚としてやってくる。彼女はある村を火の海にしたため、5日後に火あぶりによる処刑が予定されている。また部屋には、不測の事態に備えて処刑ボタンも用意されている。まもなく処刑予定の死刑囚の少女と、処刑ボタンと過ごす5日間の会話劇が繰り広げられる。

主人公の看守は、処刑ボタンを前に5日後まで少女ミラを監視する。本作は、基本的にはノベルゲームとなっている。死刑囚の竜族の少女と過ごす時間が、テキストを中心に描かれていくのだ。ただし本作には、いつでも押せる処刑ボタンが存在。プレイヤーがボタンを押すと、物語の流れを断ち切って作中で本当に処刑が実行される。たとえば彼女が怪しい動きをしたり、危害を加えてきそうだと感じたり、いきなり処刑したりなど、ボタンによっていつでもすぐに処刑をおこない、エンディングへ直行できるのだ。本作では選択肢に加えて、ボタンを押すタイミングによってもストーリーが変化。全13種類のエンディングに分岐する。処刑ボタンも含めて、可哀そうな竜族の少女のさまざまな顛末が描かれる。

本作は、もともと2023年10月にブラウザ向けのフリーゲームとして公開された作品だ。制作にあたっては、Indigo Ingots氏が企画・シナリオ・プログラム、polaritia氏がアート、かずら’s MUSIC 氏がサウンドを担当。お題「1ボタン」で開催された「Unity1週間ゲームジャム」の参加作品となっており、公開後はSNS上などで大きな注目を集めていた。

Steamにて配信中の『イツカノヨル』は、そんなゲームジャム作品のリメイク版となる。オリジナルのゲームプレイをベースに、エンディングが13種類に増加。ミラのフルボイス化/BGM/スチル/立ち絵差分といった演出の強化や。ギャラリー機能の追加もおこなわれている。注目を集めたオリジナルの『イツカノヨル』に新たなエンディングを加え、演出を強化したバージョンとなるわけだ。なお同作は記事執筆時点では、Steamのユーザーレビュー263件中91%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得。コンセプトや、かわいそうで可愛い少女の姿などが評価されているようだ。

今回はそんなリメイク版のうち、Steam版が販売本数1万本を突破した。Steam版は、1月29日に配信開始。約5か月での1万本到達となる。ゲームジャムをきっかけに制作され、注目を集めていた作品が、有償のSteam版でもプレイヤーの支持を得たわけだ。

なお同作は日本語に加えて英語/中国語(簡体字)/中国語(繁体字)に対応。Steamのレビュー分析サイト「Steam Scout」のデータによれば、レビューの言語割合は英語が80件で30%、日本語が78件で29.2%、ロシア語が39件で14.6%、中国語(簡体字)が30件で11.2%、中国語(繁体字)が17件で6.4%などととなっている。日本以外の地域でも広く受け入れられているようだ。

『イツカノヨル』リメイク版は、Nintendo Switch/PC(Steam)向けに通常価格税込800円で配信中。Steamでは6月25日まで20%オフのセールが実施されており、640円で購入できる。またオリジナルのゲームジャム版は、ブラウザ向けに公開中だ。

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Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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