“全部盛り”片手用ゲーミングコントローラーのプロトタイプが話題に。キーパッド・スティック・マウス機能搭載、事故で右腕を失った製作者が「本当に使いやすい」片手デバイスに挑む

あるユーザーが4月25日に投稿した「片手用ゲーミングデバイス」のプロトタイプが話題となっている。

あるユーザーが4月25日に投稿した「片手用ゲーミングデバイス」のプロトタイプが話題となっている。マウス、カスタマイズ可能なキーパッド、アナログスティックなどが一体化しており、片手での本格的なゲーム体験の実現を目指しているという。

今回話題となっているのは、Redditユーザーjoe(Adventurous_Tie_9031)氏の「The one-handed gaming controller I designed after losing my right arm just made Top 5(右腕を失った後にデザインした片手用ゲーミングコントローラーがベスト5に入った)」という投稿である。紹介されているデバイスはプロトタイプの段階にあるものの、投稿は本稿執筆時点で2000件以上のUpvote(いいねに相当)やコメントが寄せられており、大きな反響を呼んでいる。ハードウェア情報を中心とするメディアtom’s HARDWAREでも報じられた

joe氏は右腕の機能を失った後に、片手用のゲームコントローラの製作に着手。マウス、28個以上のカスタマイズ可能なキー、アナログスティック、長時間の使用でも疲れにくい構造、左右どちらの手でも使えるような対称な形状、自由に色を変更できるライティング機能などを備えたオリジナルのデバイスをデザインした。投稿ではデザイン中のデバイスを真上から見下ろした画像や、完成イメージ図などが紹介されている。

joe氏は約1か月前にもデバイスを紹介する投稿をしたそうだ。その際にも大きな反響を呼んだことで、起業家のコンペティションである「Entrepreneur of Impact」の投票で、投稿時点で4位につけているという。もしも優勝できれば2万5000ドルの賞金を獲得できるとともに雑誌掲載のチャンスなども得られ、製品化が早まるとして応援を呼びかけている。なお、優勝できるかどうかに関わらず製造を進めていくとも述べている。

Image Credit: Adventurous_Tie_9031 on Reddit

このデバイスは片手の切断手術を受けた人、神経の損傷により片手を動かせなくなった人のほかにも、反復性運動障害(同じ動作を繰り返しすぎたことにより発生する症状のこと)、脳卒中の後遺症がある人など、多くの人のために設計されているとのこと。従来のキーボードとマウスの組み合わせでは難しかった操作を実現することを目指しているようだ。

こうした片手用デバイスとしてはすでに製品化されているものも多く、Razer Tartarusとの類似を指摘するコメントもある。こちらの製品もカスタマイズ可能なキーパッドやアナログスティックを備えたものだ。joe氏は返信として、TartarusやNostromoといった既存の製品を参考にしたことも正直に述べている。その上で、マウスも一体化し、入力ポートの追加や、左右どちらの手でも使える対称構造といったさまざまな改良を加えて独自の個性を持つ製品を目指していると語った。

今後はさらにデザインに磨きをかけつつ製品化を目指すとのことだが、現時点ではデザインを改良している段階にある。デザインを完成させた後にも、実際に製造・量産するにあたっては生産設備を整える必要があり、販売するための窓口も用意する必要があるだろう。joe氏の前にはまだまだ解決しなければならないさまざまな課題が残されている。

Image Credit: Adventurous_Tie_9031 on Reddit

とはいえ、joe氏のもとにはすでに購入を希望するメールが200件以上も届いているそうだ。投稿に対するコメントでも、こういった製品を作ることを得意とする企業の情報提供や、実際に製品化できるノウハウがあるとして協力を申し出る声、片腕のない身内に話を聞いてみて得られたフィードバックが続々と書き込まれている様子である。こうしたコミュニティの後押しを受けて、片手でも自由にゲームができるデバイスが実現するかどうか注目していきたい。

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Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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