川尻こだま氏の新作ゲーム『鬼サザエトリ』Steamでリリースも、なぜかゲーム名表示が“寿司”に。仮タイトル変更に立ちふさがるSteam規約

川尻こだま氏がリリースした『鬼サザエトリ』について、何故か「寿司」という名前になってしまっているようだ。

マンガ家・イラストレーターの川尻こだま氏は4月17日、アクションゲーム『鬼サザエトリ(Oni Sazae Tori)』をリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作はストアページで、なぜか「寿司」という名前になっている。

『鬼サザエトリ』は、素潜りをして貝などの海産物を乱獲する2Dアクションゲームである。プレイヤーは1つ目と1本角が特徴の小さいゴブリン「ネックビ」として、魚や貝を獲ることになる。自慢の角をぶん回せば、魚も貝も等しく切り身に変わる。密猟者を撃退しながら大漁を目指し、伝説のサザエ「オニサザエ」を手に入れるのだ。

ゲームの操作はキーボードのWASDで移動、マウスの左クリックで攻撃して魚を獲るというかたちだ。画面左の青いバーは息が続く残り時間を表しており、潜っていく間に少しずつ減っていく。連続して魚を獲ることに成功するとコンボがつながり、10コンボを超えると獲得ポイントが2倍になる。ただ闇雲に魚を獲るのではなく、息が続く時間内に一気に魚を仕留められるようにタイミングを見極めることも重要となりそうだ。目標スコアは1万点で、タイトル画面では今までに撮った魚の情報が載った「ズカン」を見ることもできる。

そんな本作だが、Steamストアページの購入ボタンの横にはなぜか「寿司を購入する」と表示されている。つまりプレイヤーは寿司を購入するボタンを押したはずなのに、漁に出ることになってしまうのだ。その理由について川尻氏は「Steamで一番最初にお金払ってゲーム名を登録する所って後から変更できない仕様だとは」と語っている。おそらく仮タイトルのつもりで適当に打ち込んだものが、そのまま変更できずに残り続けているのだろう。

Steamを利用する開発者に向けた、Steamworksドキュメントでは、ゲーム名の変更についての項目が存在する。同ページによれば、ゲーム名は「ストアページがリリース前のレビュープロセスを通過する前であれば、いつでもSteamworks内で変更可能」となっている。そのため、すでにリリースされた『鬼サザエトリ』が「寿司」でなくなるのは難しい。

なお、リリース済みのゲームでも名前を変更することは不可能ではない。ただし、変更するには「プロフィール機能のアンロック」が必要となる。これはプレイヤーと幅広いつながりを持ち、商業的にある程度の成功を収めたゲームでのみ使うことが許される機能で、たとえばSteamコミュニティ用のアイテムであるカードやバッジ、Steam上で表示するゲームの実績といったものを追加することができるようになる。ある程度プレイヤーから認知された作品でなければ名前を変えることができないのだ。

なぜゲーム名の変更にこのような制限が存在するのか。もしも登録されたばかりのゲームが無制限に名前を変更できると、登録する作品1つにつき100ドル(約1万5800円、レートは本稿執筆時点)のSteam Direct料金を支払わずに、すでに存在するストアページを改変して新たなゲームのため再利用できる点がまず理由として挙げられそうだ。他にも、新作ではないのに名前だけ変えてあたかも新作であるかのように装う、有名なタイトルに似せた名前をつけて注目を集めようとするなど、プレイヤーにとっては実害が生じる利用法も考えられる。Steamストアページの治安を保つためには致し方のない仕組みというわけだ。今後『鬼サザエトリ』がプロフィール機能のアンロックの条件を満たし、「寿司」でなくなるかどうか注目したい。

『鬼サザエトリ』はPC(Steam)向けに、定価の税込470円で購入可能だ。

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Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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