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Perfect World Gamesは4月29日、『NTE: Neverness to Everness』(以下、NTE)をリリースした。本作はPC/PS5/iOS/Android向けに配信中の、基本プレイ無料・超自然都市オープンワールドRPGだ。プレイヤーは骨董品屋エイボンに所属する“異象ハンター”として、大都市「ヘテロシティ」を巡り、街に潜む異象を収容・解決していく。
弊誌はPC版『NTE』を先行プレイする機会を得た。本連載では、異象が潜む大都市・ヘテロシティの気になるポイントを全10回にわたって掘り下げていく。今回は第6回であり、第5回はこちら。なお先行プレイのため、一部仕様が製品版とは異なる場合がある点には留意してほしい。
今回取り上げるのは、キャラクターの好感度要素だ。『NTE』では、好きなキャラクターを自分で操作して戦闘や探索を楽しめる。一方で本作には、仲良くなったキャラクターにプレゼントを渡し、手をつないで歩き、デートスポットで一緒に過ごす遊びも用意されている。

しかも、その中身がなかなか愉快だ。クール系ボディーガードにイチゴ味の綿あめを贈ると喜ばれる。異象管理局に勤める元気な同僚とは、仕事帰りに居酒屋で一杯やれる。観覧車に乗ったミステリアスな友人から、偵察に役立つと真顔で言われる。いずれも「あんたそんなキャラだったのか」と言いたくなるような、“オフの顔”が見える瞬間だ。
キャラクターそのものになるのではなく、親しい友人として隣に立つ。手をつないで横断歩道を渡り、店の前で立ち止まり、何気なく会話する。そのワンクッションがあるだけで、キャラクターは「操作する対象」ではなく、「同じ街で過ごす相手」として見えてくる。本稿では、そんな『NTE』の好感度要素を紹介していく。
“推しを知るきっかけ”になる好感度システム
本作のキャラクターには、いわゆる好感度にあたる「絆レベル」が用意されている。キャラクターの好物をプレゼントすることで絆レベルを上げやすくなり、レベルに応じて円石や育成素材、ステッカー、インテリア、衣装といった報酬が手に入る。仕組みとしては、メニューからアイテムを渡すシンプルな導線だ。
ただ実際に触れてみると、プレゼントを選ぶ行為そのものにも少し味がある。たとえば、骨董品屋エイボンのボディーガードであるダフォディール。寡黙かつストイックな彼女は、サプリや絵画といったイメージ通りのアイテムのほか、意外にもイチゴ味の綿あめや、若者に人気の飲み物「にゃんにゃん魚治抹茶」も好む。

ダフォディールは闇属性の剣士であり、「目が合った瞬間殺されるかと思った」とまで評される人物である。そんな彼女が、裏ではスイーツに目を輝かせている。そんな王道だが間違いないギャップを想像させる。
ちなみにダフォディールは筆者の推しキャラである。なんてことのない好物であっても、推しに関する情報はあればあるだけありがたい。好きな飲み物、好きな食べ物、ふとした反応。そうした小さな情報が積み重なることで、キャラクターの解像度は少しずつ上がっていく。『NTE』には、後述する同行やデートイベントも含めて、こうした“推しを知るきっかけ”があちこちに散りばめられている。

プレゼントの多くは店で購入できるため、ときには目当ての品を探して街を巡ることになる。店が大量に存在するヘテロシティでは、この買い物の手間も案外悪くない。好きな相手のために街を歩き、品物を探す。機能としてはアイテムを渡すだけでも、その前後に少しだけ苦労することでまごころを込められたような気分になる。
絆レベル報酬も、キャラのアイコンやプロフテーマ、キャラが大きく描かれた絵画などが揃っている。育成素材や円石といった実用的な報酬もありつつ、推しのグッズ的に眺められるものも多い。もし気に入ったキャラが見つかれば、存分に推し活できる環境は整っている。
手をつないで、ヘテロシティを並んで歩く
絆レベルを上げることで開放される要素の中でも、とくに印象的なのが「同行」機能だ。ミント、ファルディーヤ、潯、ナナリ、九原、ちぃちゃんといった家に招待できるキャラクターは、街に呼び出すこともできる。呼び出したキャラクターとは手をつないで歩けるほか、自撮りやハグ、じゃんけんなどのアクションも楽しめる。
家に招待したときとおおむね同じ交流が可能で、投げキッスや「背中合わせに座る」といった行動もお願いすればやってくれる。自宅ならまだしも、街中でそれをやると少しシュールだ。ただ、そのシュールさも含めて、内輪のノリが外でも出てしまうような仲の良さがある。

もっともデート感があるのは、やはり手をつないで街を歩くときだ。機能として見れば、キャラクターと並んで移動できるだけのささやかなものかもしれない。だが、ヘテロシティのような大都市を実際にキャラクターと歩いてみると、印象は異なる。
移動中、キャラクターは周囲の場所に反応して話しかけてくることがある。居酒屋の前を通ると飲み会に誘ってくるなど、こちらが何かを選ばなくても、相手の方から街に反応してくれる。ひとりで歩いていたときには素通りしていた道にも、新たな反応を求めて自然と寄り道したくなる。街の見え方そのものが少し変わるのだ。

段差などで手が離れやすかったり、呼び出した際の服装が家に招待したときと同じ室内着に限られていたりと、細かな部分ではまだ発展途上に見えるところもある。とはいえ、好きなキャラクターと手をつないで歩くのは素直に楽しい。キャラクターが戦闘中に背中を預ける仲間としてではなく、オフの日に隣を歩く友人として関係が育っていく。
居酒屋、ゲーセン、映画館。デートスポットで見える“オフの顔”
さらに、同行できるキャラクターとは特定のスポットでデートのようなイベントも楽しめる。ここで重要なのは、単に「デートスポットに行ける」ということではない。同じ場所でもキャラクターごとに反応が異なり、普段と違う面が見えてくるのだ。
まず、ミントと一緒に居酒屋へ行ってみる。ラーメンを食べる彼女を横目に、主観視点で寿司や飲み物を楽しみ、会話を交わす。ミントはラーメンを一口勧めてきたり、食べ過ぎて苦しそうにしていたりと、戦闘中とは違う気の抜けた表情を見せる。一方で食事後には、「今度は私がご馳走するから」といった、普段のおっちょこちょいな彼女からは考えにくい大人なやりとりも交わされる。ミントはいかにもアニメ的な出で立ちではあるが、考えてみれば異象管理局に勤める、この世界におけるれっきとしたエリート社会人だ。思わずミントさんと呼びたくなる。

デートスポットには特別なミニゲームや報酬があるわけではない。居酒屋も体験としては、ただ一緒にご飯を食べているだけだ。だが、立場の近い同僚的な存在であるミントと「仕事帰りに一杯行くか」が実際にできる。その日常感と、そこから見えてくる普段と違う姿が嬉しい。
骨董品屋エイボンの小さな野心家・ナナリとのデートでも、普段と違う顔が見られる。ゲーム好きな彼女とは、ゲームセンターで待ち合わせ、落ち物パズルで対戦できる。勝負に負けると、今日は空腹だから負けたのだと言い訳しつつ、最後には楽しかったと素直になる。負けず嫌いで、でも根はまっすぐ。短いやり取りの中に、ナナリらしさがしっかり出ている。
ほかにも、美しい花畑の中心でブランコに乗り、流星群を眺めるようなスポットも用意されている。ナナリは流星群にテンションを上げながらも、「空に一番近い場所」はどこかと、ときおり遠くを儚げに見つめる。普段は元気いっぱいな彼女だけに、その表情は少し意外だ。こうした瞬間は、多数のキャラクターの会話で賑やかに進んでいくメインクエストではなかなか見られない。隣で座るブランコの物理的な距離以上に、心の距離がぐっと縮まったように感じられる。

それ以外のキャラクターにも、スポットごとの反応差が用意されている。たとえば映画館では、主人公がこの先の展開を話そうとすると、ちぃちゃんがネタバレを警戒する。普段気弱な彼女でも、ネタバレだけは許せないらしい。観覧車では、九原がその場所を「偵察スポット」としてとらえ、任務にうってつけだと真面目に受け止める。こちらはデート気分で乗っているのに、相手は高所からの視界確保を考えている。ふざけているのか天然なのかわからない。だが、それが九原らしくもある。


デートの甘い雰囲気に寄せすぎるのではなく、あくまでそのキャラクターらしい反応を返してくれる距離感が良い。単にプレイヤーを喜ばせるためのイベントではなく、ヘテロシティで暮らす彼女たちの素の顔を少しだけ覗かせてくれるのだ。
同行できない「推し」とも、ドライブなら一緒に過ごせる
この「一緒に過ごす」感覚は、街歩きだけに限らない。『NTE』では、自分の所有する車やバイクに乗る際、同乗するキャラクターを設定できる。しかも、この同乗機能は街に直接呼び出せるキャラクターだけでなく、ほとんどのプレイアブルキャラクターに対応している。推しキャラが同行対象でなくとも、ドライブという形で一緒に過ごせる余地があるわけだ。

車に乗せると、主観視点で助手席のキャラクターを横目に見ながら走ることができる。ヘテロシティは車やバイクで移動する機会も多い。だからこそ、ただの移動時間にキャラクターが同乗していることには意外と意味がある。
運転中にリアクションを返してくれたり、ときおりこちらを向いてくれたりするだけでも、目的地へ向かうだけの運転が、ちょっとしたドライブに変わる。大きなイベントとして切り出されるのではなく、普段の移動の中にキャラクターがいる。さりげない要素ではあるが、キャラクターとの繋がりを感じるには十分だ。

何気ない連絡で、街に知り合いが増えていく
キャラクターとの関係を広げていく要素は、同行やドライブだけではない。知り合ったキャラクターからは、ときおりチャットが届く。内容の多くは何気ない雑談や報告だが、好感度が上がるとやり取りも増えていき、多くのキャラクターから次々と連絡が届くようになる。

好感度を上げるとチャットから会う約束につながることもある。また、マップ上にはランダムでキャラクターが現れ、話しかけるとボイス付きのイベントが発生する場合もある。その内容は、試験勉強に付き合うようなたわいもないものが中心だ。大事件が起きるわけではないが、その“何でもなさ”がいい。

異象があふれるヘテロシティを舞台にしながら、仕事や戦闘から少し離れた時間にキャラクターと会い、日常的な短い会話を交わす。そうした小さな積み重ねによって、街に知り合いが増えていくような感覚が生まれる。
「操作する」ではなく「隣に立つ」
『NTE』の好感度は、報酬を得るためのRPG的育成要素としても機能している。好物を渡し、絆レベルを上げ、素材やガチャ用の円石などを入手する。そうしたゲーム的な見返りはもちろんある。
ただ、実際に印象に残ったのは、その先にある距離感だった。手をつないで街を歩く。居酒屋で食事をする。ゲーセンで対戦する。助手席に乗せてドライブする。何気ないチャットが届く。ひとつひとつは小さな機能でも、積み重なることで、キャラクターがヘテロシティで暮らす存在として輪郭を帯びてくる。

キャラクターは、戦闘や探索のために自分で操作してもいい。だが街やドライブに呼び出し、あえて主人公として好きなキャラクターの隣に立つことでしか味わえない感覚もある。推しキャラそのものになりたいのではなく、推しキャラと同じ街で過ごしたい。『NTE』の好感度要素は、そんな素朴な欲求にまっすぐ応えてくれる仕組みだった。
『NTE: Neverness to Everness』はPC/PS5/iOS/Android向けに配信中。
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