傑作育成系フリーゲーム『冠を持つ神の手』Unity版発表。“運命の結末が多すぎる”ファンタジー人生ADVがリメイクか

国内の創作サークルである小麦畑は6月1日、育成ADV『冠を持つ神の手』Unity版を発表した。

国内の創作サークルである小麦畑は6月1日、育成ADV『冠を持つ神の手』Unity版を発表した。詳細は今のところ明かされておらず、近日続報発表予定とのこと。

『冠を持つ神の手』オリジナル版は、サークル小麦畑が手がけ、2009年に配布開始したフリーゲームだ。本作の舞台となるのは、三足族と呼ばれる種族が治める王国・リタント。この国では、額に王の証たる「選定印」をもって生まれたものが、15歳の成人を迎えると同時に次代の王となる習わしがあった。次代の王候補が14歳となり、戴冠まであと1年となったその時、あろうことか、額に選定印をもった「2人目の王候補」が発見されることになる。国を割りかねない一大事に、新たな王候補・14歳の少年は王城に招かれることとなる。

*オリジナル版『冠を持つ神の手』


本作オリジナル版でプレイヤーは、2人目の王候補である少年として王城での1年間を過ごすこととなる。本作の特徴は、自由度と多数分岐をもつ結末だろう。プレイヤーは主人公として、次代の王の座を狙ってもいいし、お気に入りの人物につきまとってもいい。その成果でエンディングが変化し、さらには11人の攻略キャラ全員に「愛情・友情・憎悪・殺害・裏切」エンドが存在するため、バリエーションは非常に多い。また、“少年”とはいえ、本作でプレイヤーキャラの性別は規定されていない。というのも、三足族は成人とともに、性別を選択するからだ。性別選択でも、物語は変化する。

本作オリジナル版はゲームエンジン「吉里吉里2」を使って開発、2009年にリリースされた。本作は当時のコミュニティにてその作り込みなどが話題となり人気を獲得。有志によるフリーゲームランキングで、当時としては大量の得票を見せるなど高評価を受けた(フリゲ2009)。

このたび、高い人気を誇った本作のリメイクと思しき作品が、ゲームエンジンUnityで開発中であることが明かされた。「明確なことは特に決めていません」とのことながら、鋭意製作中であり、おおよその完成の目処がついたので発表されたとのこと。今後続報を告知予定だ。

本作を手がける小麦畑は、開発・シナリオなどを手がけるoumi氏と、イラストを手がける羅伊紀氏の2人からなるサークルだ。同サークルは過去にも『マヨヒガ』『デンシャ』といった多数のフリーゲームを開発しており、いずれもSNS上やフリーゲームコミュニティでしばしば話題にのぼる人気作となっている。oumi氏のXアカウントにおける『冠を持つ神の手』Unity版発表ポストは、本稿執筆時点で2000件を超えるシェア数を集めており、その人気の高さがうかがえる。

『冠を持つ神の手』Unity版は現在開発中だ。『冠を持つ神の手』オリジナル版は、サークル公式サイトVectorにて配布中。

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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