『サイバーパンク2077』開発チーム、ついに別プロジェクトに完全移行。2月末のアプデをもって開発完了か

CD PROJEKT Groupは5月29日、2024年第1四半期の決算発表をおこなった。このなかでは『サイバーパンク2077』の開発チーム全員がほかのチームに合流済みで、本作のサポートが完了したことも示されている。

CD PROJEKT Groupは5月29日、2024年第1四半期の決算発表をおこなった。このなかでは『サイバーパンク2077』の開発チーム全員がほかのチームに合流済みで、本作のサポートが完了したことも示されている。

『サイバーパンク2077』はCD PROJEKT REDが手がけ、2020年12月に発売された一人称視点のオープンワールドアクションゲームだ。舞台となるのはサイバーウェアと呼ばれる技術による肉体改造が一般的になった近未来。欲望渦巻く都市ナイトシティにて、主人公Vが生存をかけた戦いを繰り広げる。


本作PC/PS5/Xbox Series X|S版に向けては、2023年9月に最初で最後の拡張パックとなる「仮初めの自由」が発売。同月には大型アップデート2.0も配信された。そして12月5日には「最後の大型アップデート」となるアップデート2.1が配信開始。また遊びやすさ改善・不具合修正などが中心となるアップデート2.11が1月31日に、アップデート2.12が2月29日に配信された。

今回、CD PROJEKT REDを擁するCD PROJEKT Groupの2024年第1四半期の決算発表がおこなわれた。発表によると、2024年2月29日時点では本作のチームには17人のスタッフが存在。一方、4月30日時点では残っていた17人のスタッフらは別のチームに合流したとみられ、本作の開発チームが解散となったことが明かされている。先述のアップデート2.12を最後に、本作の開発は完了したとみられる。


CD PROJEKT REDでは現在、本作の次回作「Project Orion」などの新プロジェクトが進行中。本作にてディレクターを務めたGabe Amatangelo氏や、本編のリードクエストデザイナーおよびDLCのクエストディレクターを担当したPaweł Sasko氏といったコアチームは、すでに「Project Orion」に移行していたようだ。今回、『サイバーパンク2077』のサポートに残っていたスタッフの一部も同プロジェクトに合流したのだろう。

「Project Orion」はCDPRの新拠点Boston Hubで手がけられ、開発スタッフ規模は350名~500名で想定されているという。今回の発表では4月30日時点で56名のスタッフがチームに在籍していることが確認できる。公式サイトではスタッフの募集もおこなわれており、今後チームを拡張しながら開発は進められていくようだ。

なお現時点でCDPRでもっとも大きなチームで手がけられているのは『ウィッチャー』シリーズの次回作となる「Project Polaris」だ。今回の決算発表によれば407名が携わっており、進捗状況でもCDPR内で最大のプロジェクトになっているそうだ。今年下半期にはプリプロダクションからプロダクション段階(production phase)に移行し、本格的な開発がスタートする見込みとのこと。まずはこちらの続報が注目されるところだ。ちなみにCDPRでは使用するゲームエンジンを内製のREDengine 4からUnreal Engine 5に変更して、各新プロジェクトの開発が進められている。


発売から約3年半を迎える『サイバーパンク2077』。当初は数々の不具合やコンソール版の最適化不足から批判を受けていた本作ながら、ブラッシュアップや新要素追加を重ねてきた。2月29日におこなわれたアップデートにて課題の解消も完了したとみなされたようで、開発は終了するかたちだろう。続編やCDPRで進行中の各プロジェクトの今後の動向も注目される。

サイバーパンク2077』はPC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。また拡張パック「仮初めの自由」は、PC/PS5/Xbox Series X|S向けに発売中だ。本編と「仮初めの自由」をセットにした『サイバーパンク2077 アルティメットエディション』もPC/PS5/Xbox Series X|S向けに発売されている。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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