『ポケモンSV』DLC後編の“とあるポケモン”の出現条件がややこしすぎて疑う人続出。嘘っぽいけど本当の手順

 

任天堂は12月14日、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』(以下、ポケモンSV)の大型DLC「ゼロの秘宝」の「後編・藍の円盤」を配信開始した。同DLCでは「前編・碧の仮面」の続きの物語が描かれているほか、さまざまな要素も追加されている。そうした中、過去作に登場したあるポケモンの出現条件がややこしすぎると話題になっているようだ。なお本稿には「後編・藍の円盤」の内容や登場ポケモンに関するネタバレ・ゲーム内スクリーンショットが含まれているため、留意されたい。










「後編・藍の円盤」は『ポケモンSV』のDLCだ。舞台はアカデミーの姉妹校であるブルーベリー学園。主人公はアカデミーからブルーベリー学園に交換留学をしにいき、そこでは現地の学生と交流を深めたり、パルデア地方には居なかったポケモンと出会ったりすることとなる。また校内の海中には「テラリウムドーム」と呼ばれる施設があり、4つの異なる環境に、それぞれの環境に適したポケモンが生息している。

また過去作からは伝説のポケモンのほか、幻のポケモンも一部登場する。伝説のポケモンについては「後編・藍の円盤」のストーリーが完了した後、おやつおやじと呼ばれる人物から対応する「おやつ」を入手し、指定の場所に向かうことで出会うことができる。一方で幻のポケモンはおやつが必要ないためストーリー完了前でも出会えるものの、場所の指定がないため自分で探す必要があるようだ。そんな「後編・藍の円盤」にて、とある幻ポケモンに出会うための条件がややこしいとしてSNS上で話題になっている。


話題になっているポケモンはメロエッタだ。メロエッタは2012年に公開された映画「メロエッタのキラキラリサイタル」にて登場した幻のポケモン。これまでは映画やイベントによる配布のみで入手することが可能で、ゲーム本編中で手に入れられることはなかった。そんなメロエッタが今回「後編・藍の円盤」で入手できるようになったが、その入手方法がやたらと特殊なのだ。

メロエッタに出会う手順は以下の通りだ。まずテラリウムドームのコーストエリアにて、「ともしびの迷路」の北東側にある広場へ向かう。そこには葉っぱが風によって時計回りに渦巻いている箇所があり、その中央で時計回りに数十秒程度回る。回転した後、カメラを起動し画面のフィルターを「セピア」に変更する。そうすると「いにしえのうた」が聴こえてくる。その方向を向くとメロエッタが出現している。

こうして手順は一見すると脈絡がなく、噂話として広まったガセ情報のような印象を受けるかもしれない。筆者も半信半疑で試してみたところ、実際にいにしえのうたが聴こえはじめメロエッタが現れた。SNS上では筆者と同様に試す前は半信半疑であったという報告が散見されるほか、入手困難な幻のポケモンと実際に出会えた喜びの声など、メロエッタに対するさまざまな反応が見受けられる。


なお上記の手順に関して実はゲーム内にヒントも用意されている。ブルーベリー学園の教室では、会話しているNPCから「ドームの中に風が吹いている草原があり、回ると面白そう」といった話や「草原を歩いていると風が吹いてきて、不思議な歌声が聞こえる」という情報を手に入れることができる。

とはいえ、このセリフだけでは「カメラを起動して画面をセピアに変更する」といった手順は思いつかないだろう。謎解きの最後のピースとなるのは、過去作におけるメロエッタに関するセリフだ。メロエッタが初めてゲーム内に登場した『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』(および『ブラック2・ホワイト2』)では、専用技「いにしえのうた」を覚えるイベントが用意されていた。そこでは「キミの運んだ風のにおいがセピア色の記憶のふちからこんなメロディを思い出させたよ」というセリフが存在。初めてこの手順を発見した人は、このイベントから連想したのかもしれない。

今回「後編・藍の円盤」に配信ではない手段で出会えるかたちとなったものの、ややこしい出現条件によって話題になったメロエッタ。手順を踏んで出現したメロエッタの奏でる「いにしえのうた」の旋律に喜んだ人もいるだろう。過去作も含めてメロエッタに関する情報を覚えていないと思いつかない複雑な入手手順は、幻のポケモンにふさわしいといえるかもしれない。

ポケットモンスター スカーレットバイオレット』はNintendo Switch向けに発売中。『スカーレット』『バイオレット』に向けてそれぞれ有料追加コンテンツ「ゼロの秘宝」が発売されており、「前編・碧の仮面」「後編・藍の円盤」が配信中だ。