『スーパーマリオ64』「目隠し・スター1枚RTA」の世界記録が更新され15分台へ。“目隠しケツワープ”成功させ達成、次は「目隠し0枚」も達成目指す

スピードラン走者のBubzia氏は11月18日、『スーパーマリオ64』のスピードランにおいて「目隠し1Star」レギュレーションの世界記録16分50秒を更新し、15分17秒とした。

スピードラン走者のBubzia氏は11月18日、『スーパーマリオ64』のスピードランにおいて「目隠し1Star」レギュレーションの世界記録16分50秒を更新し、15分17秒とした。


Speedrun(スピードラン)とは、日本ではRTA(リアルタイムアタック)とも呼ばれる、ゲームクリアなどの目標を達成するまでの時間を競いあう競技だ。スピードランの対象となっているゲームや世界記録ランキングなどはSpeedrun.comといった集計サイトで確認することができる。

今回世界記録が更新されたのは「1 Star」と呼ばれる、『スーパーマリオ64』に登場するスターを1枚だけ獲得しクリアするレギュレーションだ。Bubzia氏はこれに「ゲームプレイ中は目隠しをする」というルールを加えスピードランを走っている。

この目隠しスピードランは、『スーパーマリオ64』の拡張レギュレーションとしてリーダーボードが作成されている。目隠し1 Starの世界記録は、2022年4月に別のスピードラン走者であるHendyman氏による16分50秒の記録が出て以来長らく更新されることが無かったが、今回Bubzia氏によって更新されたかたちだ。

走者のBubzia氏は『スーパーマリオ64』を中心としてさまざまなゲームのスピードランを目隠しでおこなっている。日本最大級のRTAイベント「RTA in Japan」でも複数回、目隠しレギュレーションで参加しており、他タイトルでは『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』や『ダークソウル』の目隠しAny%で世界記録を獲得している。目隠しRTA界の第一人者といえるだろう。

『スーパーマリオ64』ではいくつかの扉において、開放に一定数のスターが必要となる。1 Starカテゴリでは、それらを無理やり突破する必要があるため、Backwards Long Jump(BLJ)、いわゆる“ケツワープ”を決めなければならない。Bubzia氏はこれを目隠ししたままでおこなう。

プレイ中におこなわれるさまざまな操作を介することで、的確な位置に辿りつくようにセットアップされているのだろう。画面が見えているかのごとくケツワープをおこない、見事に目的地へ辿りつくプレイは一見の価値ありだ。


ラン全体を通しては、「やみのせかいのクッパ」で落下してしまったり、ケツワープでの壁抜けに時間を要してしまったりする場面があったものの、おおむねスムーズに進行。ラスボスである「てんくうのたたかい!」のクッパ戦に、前世界記録より40秒ほど早く突入した。

クッパとの戦闘もつつがなく進んだ。3回目の爆弾ヒット時にはBubzia氏が大きな声で「YES!」と叫ぶ姿が確認できる。最後のスターを取る瞬間までは目隠しが外せないため、「恐らく」記録を更新しているだろうという推測のままランが進む。ランが終了して目隠しを外した瞬間、世界記録更新を自身の目で確認したBubzia氏は、喜びをあらわにガッツポーズを決めた。


Bubzia氏は記録を更新したのち、X上で世界記録の達成を報告した。投稿では「The only thing left now is a blindfolded 0 Star run(あと残っているのは目隠し0枚RTAだけだ)」と、目隠し0 Starの達成にも意欲を示した。

0 StarカテゴリRTAでは、1 Starカテゴリとはまた違ったチャートが必要となる。1 Starでは「クッパのせんすいかん」でスターを取得し、「ウォーターランド」に突入するための青い壁を後退させ、「ほのおのうみのクッパ」の入り口を開放する。しかし0 Starではこの手順を踏まず、特殊なケツワープ「SBLJ」をおこなって直接「ほのおのうみのクッパ」に向かう(関連記事)。目隠しをしていなくても高難易度とされるテクニックを、目隠しをしたままで達成できるのか、Bubzia氏の今後の挑戦にも期待がかかる。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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