基本プレイ無料吸血鬼バトロワ『Vampire: The Masquerade – Bloodhunt』、“十分なプレイヤー数を獲得できず”開発終了。今後もプレイは可能

 

デベロッパーのSharkmobは5月15日、バトルロイヤルゲーム『Vampire: The Masquerade – Bloodhunt』の開発を終了すると発表した。本作はPC(Steam)/PS5向けに基本プレイ無料にて配信中。なお、本作のサーバーは今後も稼働し、引き続きプレイすることは可能とのこと。

『Vampire: The Masquerade – Bloodhunt』は、人気TRPG「ヴァンパイア:ザ・マスカレード」の世界観を基にした、TPSバトルロイヤルゲームだ。プラハ旧市街を舞台とし、ある裏切りをきっかけに対立する吸血鬼の派閥が混乱に陥いり、また吸血鬼の両陣営を殲滅しようと企む秘密結社エンティティも動き出したという世界観にて、最大45人のプレイヤーが生き残りを懸けて戦う。

本作は、ソロもしくは3人チームを組んでプレイ可能。プレイヤーキャラクターには複数の吸血鬼の氏族が用意され、各氏族にはふたつのアーキタイプの吸血鬼が存在。それぞれ固有の能力とパワーを備え、マップ内で入手できる武器と組み合わせて戦う。また、すべての氏族は超人的な移動スキルをもっており、壁を登ったり建物の屋上に上がったりなどの立体的なアクションを戦略に組み込むことができる。


本作は2021年9月にSteamにて早期アクセス配信が開始され、2022年4月に正式リリース。同時にPS5版も配信開始された。正式リリース直後には、Steam版の同時接続プレイヤー数は約3万人に到達。また、Steamのユーザーレビューには現時点で約5万件が投稿されており、多くのユーザーを獲得した。評価もまずまず好評である。

ただ今回の発表によると、本作には熱心なファンがいる一方で、開発を継続するために必要なプレイヤー数を獲得できない状態が続いていたという。Steam版の同時接続プレイヤー数の推移を見てみると、正式リリースから2か月ほどが経って以降は毎日最大1000人台が続いている(SteamDB)。安定はしているが、基本プレイ無料タイトルとしてこの規模では十分ではないということなのだろう。また、一般的にはアップデートが配信されたタイミングで同時接続プレイヤー数がある程度増加するものだが、本作ではそうした動きも見られない。

こうした状況のため、本作の開発を終了する決断をおこなったとのことだ。ただ、アクティブプレイヤーがいる限りはサーバーを稼働させるとして、今後も引き続き本作をプレイすることは可能。また、本作をこれからも楽しめるようにと、プレイヤーによる投票システムを近く実装するそうだ。それ以降は、メンテナンス目的以外のアップデートやパッチは提供されない。

『Vampire: The Masquerade – Bloodhunt』は、PC(Steam)/PS5向けに基本プレイ無料にて配信中だ。なお今回の開発終了に伴い、少額課金要素の提供が9月26日をもって停止される。その代わりに、ゲーム内通貨がより獲得しやすくなる調整が実施予定。同じくコスメアイテムのアンロックに利用できる。