思い出をたどる探索ゲーム『Dordogne』6月発売へ。水彩画で描かれた田舎町で、色あせた記憶を探す旅

 

パブリッシャーのFocus Entertainmentは5月10日、アドベンチャーゲーム『Dordogne』を6月13日に発売すると発表した。対象プラットフォームはPC(Steam)/Nintendo Switch/PlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S。ストアページ表記によると、PC(Steam)/Xbox One/Xbox Series X|S向けには日本時間6月14日発売予定。またSteamストアページ表記によると、日本語表示・音声にも対応する見込み。

『Dordogne』はフランスのドルドーニュを舞台としたアドベンチャーゲーム。プレイヤーはミミという若い女性となり、なぜか忘れてしまった子ども時代の思い出を探す旅に出る。水彩画のようなタッチで描かれた美しい世界を、ミミの視点で冒険しよう。

旅をする中で、ミミはさまざまな思い出に触れていく。幼いころに遊びまわった山、教会の鐘の音、亡くなったおばあちゃんとの会話……。なくしてしまった記憶をたどり、見つけたものは日記に記録されていく。景色の写真や町の音を保存し、自分だけの日記を作ることができる。本作では過去と現在が交錯し、子ども時代のミミの記憶と大人のミミの選択が絡み合って失われた家族の記憶が解き明かされていくという。



本作の風景は水墨画のようなタッチで描かれている。子ども時代の淡く色あせてしまった記憶を美しく表現しているのだろう。フランスという異国の地ではあるが、自分の故郷を駆け回っているような、懐かしいあたたかな印象を受ける。

トレイラーでは、ミミが子どもの頃に遊んだおばあちゃんの家や、近所の丘などが登場。大人になって気にも留めなくなってしまったタンポポやフェンスを観察し、日記を埋めていく。奇麗な川で小舟に乗り、遠くの町へ向かうシーンも。小さな体で遠出をした冒険の記憶が蘇ってくる。



Supernaiveが制作した音楽も、この世界を彩っているそうだ。Supernaiveはフランス出身の2人組アーティストで、実の兄弟だという。彼ら自身の経験も楽曲に表現されているのだろう。本作の発売と同時にサウンドトラックも発売予定となっている。一部楽曲は現在各音楽ストリーミングサービスで配信中だ。

本作を手がけるのはフランスのUN JE NE SAIS QUOI。ゲームのみならずアニメーション制作や水彩画のワークショップなども手がけているスタジオだ。創設者のCedric Babouche氏は15年のアニメーション制作の経験をもつ、フランスアニメ業界の著名人のひとり。日本とフランスのクリエイターが共作した2009年の劇場版アニメ「よなよなペンギン」では、アートディレクターとして参加していた。同氏の手がけるアートスタイルも本作の注目ポイントだろう。

『Dordogne』はNintendo Switch/PS4/PS5向けに、6月13日発売予定。PC(Steam)/Xbox One/Xbox Series X|S向けには日本時間6月14日発売予定だ。