スクウェア・エニックスが12月に発売を予定している、PC（Steam）および、Nintendo Switch/PS5/PS4/iOS/Android向けRPG『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター』。本作はPS2向けに2005年に発売されたオリジナル版から数えて、17年越しに現行機向けにリマスター化が果たされることとなった作品だ。ファン待望の現行機向け移植を果たした本作は、ただのリマスター移植に留まらないゲーム内容となっているようだ。
【UPDATE 2022/11/10 18:35】
記事初版にて対応プラットフォーム表記に誤りがございました。訂正しお詫び申し上げます。
『ロマンシング サガ -ミンストレルソング-』は、1992年に発売されたSFC向けRPG『ロマンシング サ・ガ』のリメイク作品だ。『ロマンシング サ・ガ』で採用されたフリーシナリオシステムはそのままに、『ロマンシングサ・ガ2』から登場した「閃き」や、『サガ フロンティア』でお馴染みの「連携」システムを取り入れている。『ロマンシング サ・ガ』のストーリーをベースにしつつ、『サガ』シリーズの集大成的なゲームとなった作品だ。そのリマスター化が『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター』である。
本作の舞台は創造神マルダーが創り出した世界「マルディアス」。この世界には、かつて人々を恐怖に陥れた三邪神の1人「サルーイン」の脅威が迫っていた。プレイヤーは、生まれや境遇の違う8人の主人公から1人を選び、マルディアスを旅することになる。広大な世界をフリーシナリオシステムのもと、自由に冒険していく中で、プレイヤーだけの道筋で物語が紡がれていくのだ。
『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター』の特徴的なシステムの1つにあるのが、前述したフリーシナリオシステムだ。どの主人公を選ぶか、どういった順番で冒険を進めて行くかによって、物語が変化していく。同じイベントでも主人公によって細かく内容が異なり、特定の主人公専用のイベントも存在する。
本作がリマスター化されるにあたって、ゲーム自体の遊びやすさにも手が加えられている。グラフィック面ではフルHD化に伴ってUIが再構築されたほか、ミニマップが追加。ほかにもさまざまな調整が加えられて視覚的にも遊びやすくなっているようだ。
醍醐味であった周回プレイ、やりこみプレイも遊びやすくなるよう手が加えられている。クリア後にステータスなどを引き継げる「New Game＋」やどこでもセーブ、倉庫機能のほか、退却が容易になったり町中でファストトラベルが使えたりと至れり尽くせりだ。
さらにフィールドやバトル、イベントシーンでは2倍速、3倍速にすることが可能。技の閃きのために敵と繰り返し戦うときにも役に立つだろう。閃き道場通いがはかどりそうだ。周回プレイもサクサクと進行できて、元々高かった本作のリプレイ性がますます高まることだろう。
そして、手が加えられているのは遊びやすさだけではないようだ。リマスター版には新要素も追加されている。まずは新たな仲間キャラクターだ。シェリル、モニカ、マリーン、フラーマ、アルドラをパーティーに加えられるようになったことにより、プレイアブルキャラクターの総数は30人以上に。パーティー編成の幅が広がり、ますます戦略の幅も広がったかたちだ。なお、アルドラに関しては、『サガ』シリーズ総合ディレクターである河津秋敏氏書き下ろしによる新イベントも追加されているようだ。彼女の視点で英雄のミルザの旅の軌跡が語られるという。
バトル面においては、原作の難易度を上回るボスが十数体も追加されているという。このボス追加にあたって、オリジナル版でバトルデザインを務めた小泉今日治氏が監修として参加。さらにオリジナル版でコンポーザーを務めた、伊藤賢治氏による新たなアレンジが加えられた「邪聖の旋律」が追加ボスとの戦闘中に流れるということで、まずは1戦してみようという人も多いだろう。
そのほかにも、武器や装備品、クラスが追加されたり、クラスレベルの上限が引き上げられたり闇術と邪術が追加されたりと、バランス面に変化がありそうな追加要素もあるようだ。オリジナル版のプレイヤーでも、その新鮮な気持ちで楽しめる部分も多くありそうなリマスター版になりそうだ。
『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター』は、12月1日発売予定だ（Steam版は12月2日）。対応プラットフォームはPC（Steam）および、Nintendo Switch/PS5/PS4/iOS/Android。いずれも価格は税込5830円（iOS/Android版のみ税込5400円）となっている。
