パブリッシャーのActivisionは1月20日、『Call of Duty: Vanguard』および『Call of Duty: Warzone Pacific』のシーズン2の開始日を、2月14日に延期すると発表した。これまで2月2日開始とされていたため、2週間の延期となる。
『CoD: Vanguard』『CoD: Warzone Pacific』のシーズン2の詳細はまだ発表されていないが、新たなオペレーターや武器、マップなどのコンテンツの追加などが期待されている。そうしたなか今回発表されたシーズン2の延期については、両タイトルおよび同じく運営中の『CoD: Black Ops Cold War』『CoD: Modern Warfare』でのゲーム体験を向上させるための時間が必要だとして決断したとのこと。
開発元は、延期によって生まれた2週間という追加の時間を使って、武器・装備バランスを含むゲームバランスの改善やゲームプレイの最適化、安定性の改善やバグの修正、そしてゲーム体験を全面的に磨き上げていくという。このなかには、コミュニティから寄せられた不満要素への対処も含まれるとのこと。また、コアゲームプレイの流れやメカニクス、バランスは重要な要素であり、継続的に調整していくことも表明している。
特に『CoD: Vanguard』『CoD: Warzone Pacific』においては、武器バランスやバグ、安定性などについての多数の問題が、プレイヤーから指摘されている。開発元はアップデートにてそうした問題への対応を続ける一方で、パッチノートにて修正は完璧なものではなく、しばらく時間がほしいと述べることがあった。また先日はSNS上でも、対応状況を報告するとともに、コミュニティからの意見には耳を傾けており、不満を抱えていることは理解していると言及。こうしたコメントをすることは過去にあまり例はなく、難しい開発状況にあることがうかがえる。
本シリーズでは、あるいは他社の運営型タイトルも同様ではあるが、バランス調整やバグ修正などは継続的におこなわれているものではある。ただ、現在本シリーズにおいては複数のタイトルを連動させて運営していることもあり、開発が複雑化している側面はあるかもしれない。Activisionが、すべての傘下スタジオを各作品に投入していることからも、プロジェクトの規模の大きさがうかがえる(VGC)。
またActivisionというと、傘下スタジオのひとつRaven Softwareのレイオフも記憶に新しい。同スタジオは現在『CoD: Warzone Pacific』の運営を中心に手がけているが、昨年12月に少なくとも十数名のQAスタッフが突然解雇。当業界においてレイオフの実施は珍しいことではないものの、会社から待遇改善を約束された直後の出来事であったこともあり、Activisionは大きな批判にさらされた(関連記事)。また、Raven Softwareでは従業員によるストライキも実施。Washington Postが今年1月17日に伝えたところによると、ストライキは現在も続いており、同作のバグ修正などにあたる一部従業員が仕事を拒否しているという。こうした人的な要因が開発に影響を及ぼしている可能性も考えられそうだ。
いずれにせよ、開発元は引き続きゲームバランスとゲーム体験の改善を最優先に取り組んでいくとのこと。また、コミュニティからの意見に耳を傾けながら、今後はより頻繁に情報を公開していく方針も明らかにしている。
*1月21日からは「進撃の巨人」とのコラボが実施される。
『Call of Duty: Vanguard』および『Call of Duty: Warzone Pacific』は、PC/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。そして、シーズン2は2月14日に開始予定だ。