和風ファンタジー無料ノベル『誰彼の町に眠る∞-メビウス-』第1章公開。アヤカシの町で起こった、小さな不可能犯罪


国内のゲーム制作サークル猫熊-nekopan-は1月15日、『誰彼の町に眠る∞-メビウス-』の第1章をPC向けに公開した。フリーゲームとして、BOOTHおよびノベルゲームコレクションからダウンロード可能となっている。


『誰彼の町に眠る∞-メビウス-』は、妖怪や付喪神などが登場する、和風ファンタジーノベルゲームだ。本作の世界には、ヒトの棲む現世とアヤカシ棲む隠世の狭間に、「誰彼町」というアヤカシの町が存在していた。誰彼町では、ただそこに在りたいものを受け入れており、とてもゆっくりとした時間が流れている。しかし最近は町のアヤカシが増え、代わりにヒトの数が減るという、小さな異変が起き始めていた。そんな頃、誰彼町では「神実」と呼ばれる桃の窃盗事件が発生する。事件の起こった御霊宮には誰も入れないはずであるが、3つあったはずの神実はすべて御霊宮から消失していた。

主人公である黒葉は、誰彼町に棲むアヤカシの1人だ。普段はろくに仕事もせず怠惰な日常を過ごしているものの、博識で頭が切れる側面も持つ。そのため黒葉の元には、時折住人から事件の解決など、探偵じみた依頼が舞い込むことがあった。第1章では、黒葉のところに御霊宮の門番であるミケが訪問。黒葉は、関係者や町の住人などに聞き込み調査をおこない、ちょっとした不可能犯罪を解決することになる。


本作は複数章で構成されており、第1章は大きな物語の始まりを描いたものだ。公称プレイ時間は1時間から2時間程度。本作では第1章として、黒葉を取り巻く誰彼町のアヤカシや、今後の事件に関わってきそうなアヤカシなどが登場。黒葉たちが事件の調査を進める様子や、神実窃盗事件の顛末が描かれていく。要素としては、選択肢によって犯人を当てるシーンも用意されており、世界観やキャラクターについて知れる内容となっていた。テキストは読みやすく、立ち絵などのグラフィックは高水準でまとめられている。全体については語れないものの、2章以降の物語にも期待がもてそうだった。

本作を開発しているのは、ゲーム制作サークル猫熊-nekopan-である。公式Twitterアカウントのツイートによると、2021年4月末にゲームを作りたいと思い立ち、制作をスタート。ねお氏が原画/グラフィック、晴氏が原案および脚本/エフェクト/スクリプトなどを担当。脚本協力/グラフィック/BGMなどにはほかにも数名の名前が記載されており、6名ほどで制作が進められてきたようだ。また2021年7月時点のツイートによると、本作は全4章構成とされている。

『誰彼の町に眠る∞-メビウス-』第1章は、フリーゲームとしてBOOTHおよびノベルゲームコレクションで公開中。ノベルゲームコレクションでは、ブラウザでのプレイにも対応している。