PCゲームストアGOGの調子があまり良くない。2021年第3四半期は赤字で、方針転換迫られる

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CD PROJEKTは先ごろ、投資家向けの四半期収支報告を実施。最高財務責任者(CFO)が、同社運営のPCゲーム配信プラットフォームGOG.comを取り巻く厳しい現状と、今後の方針について語った。海外メディアThe Vergeが報じている。


CD PROJEKTは、『ウィッチャー3 ワイルドハント』や『サイバーパンク2077』の開発・販売元として知られるゲーム企業。同社はGOG.comを2008年より運営している。競合サービスのSteamやEpic Gamesストアとの差異としては、配信作品を「DRMフリー」に限っている点がある。言い換えれば、GOG.com配信作品は、基本的に認証などが不要でオフラインでも遊べるのだ。また、GOGは「Good Old Games(古き良きゲーム)」の略であり、その名の通り過去の傑作クラシックゲームなどの配信も特徴としている。

しかし、GOG.comの運営は順風満帆ではなかったようだ。CD PROJEKTの最高財務責任者(CFO)であるPiotr Nielubowicz氏は、収益報告にて「GOG.comの業績は課題をもたらしている」とコメント。事業方針の転換およびチーム構成の変更を実施すると伝えた。実際のところ、近年のGOG.comの業績は芳しくなかった。同プラットフォームは今年第3四半期報告において、セグメントの純損益としては475万PLN(約1億3100万円)の赤字を計上している。一方で、前年同期の純利益は13万PLN(約359万円)の黒字であり、比較すると赤字傾向が見える。CD PROJEKT全体としても、総売上高は上昇しているものの、純利益は低下傾向にある(Gamesindustry.biz)。つまり、GOG.comでの損失が、ゲーム開発事業などの利益を吸収しつつあるのだ。


Nielubowicz氏は、今後のGOG.comについて「事業の中核をなす、厳選されたゲームの提供とDRMフリー哲学に集中するべき」とコメント。「Gwent Consortium」からGOG.comを引き上げる意向を明らかにした。「Gwent Consortium」は、CD PROJEKTの部門を横断して展開する、カードゲーム『グウェント』関連のプロジェクトだ。自社製品とストアをある程度切り離すということだろう。こうした動きからは、GOG.comの本質に回帰する意図が読み取れる。今後は上質なクラシックゲームの配信に注力していきそうだ。

またNielubowicz氏は、先ごろの業績報告でCD PROJEKT全体業績低迷の理由について語っている。挙げられたのは、『サイバーパンク2077』の運営とアップデート開発費用、そして新作への投資だった。『サイバーパンク2077』には発売後、ユーザーより多数の不具合報告などが寄せられており、精力的な不具合修正がおこなわれていた。そうした面で、開発・運営費用が嵩んでしまった可能性はありそうだ。

業績不振が明かされたGOG.comは、ほかプラットフォームにはない特色をもっている。特にクラシックゲームファンにとってはありがたい存在だ。コア事業への回帰により、業績は好転するのだろうか。GOG.comの今後のラインナップに期待したい。

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