電話同時聞きアクションノベル『1f y0u’re a gh0st ca11 me here!』本日11月1日発売へ。聖徳太子状態で霊の声を聞け

 

国内デベロッパーのフロシキラボは10月30日、アクションノベルゲーム『1f y0u’re a gh0st ca11 me here!』を11月1日に発売すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、日本語に対応。本作のシステムを体感できる体験版も現在公開中だ。販売元は中国のパブリッシャーWhisperGames。


『1f y0u’re a gh0st ca11 me here!』は、ノベルゲーム。ノベルゲームでありながら、反射神経と判断力を要求する要素が盛り込まれている。プレイヤーは主人公ヴァニタスとなり、冥界コールセンターの新人職員として、下界をさまよう霊からの電話に対応する。コールセンターの業務は責任重大で、対応次第では霊が冥界にたどり着けず、下界に残されてしまう。霊はとある事情により5秒しか冥界と通話できず、それぞれが「医療サポートが必要」「除霊されかけている」など固有の事情を抱えている。

霊からの電話に対応する電話交換パートは、リアルタイムに進行する。上述の通り霊は5秒間しか通話できないため、急いで事情をまくし立てる。しかもヴァニタスは複数名の通話を同時に受け付けなければいけないのだ。フロシキラボはこのシステムを、10人の請願を同時に聞いてすべて理解した聖徳太子の逸話になぞらえて「聖徳太子育成ゲーム」と表現している。通話の内容はすべてテキストで表示され、重要な箇所は太字で強調される。プレイヤーは複数の霊の事情をほぼ同時に把握し、それぞれに適切なサービスのアイコンを素早くクリックしなくてはならない。


筆者が体験版にて電話交換パートをプレイしたところ、忙しなくも集中力が高まる不思議な印象があった。ノリのよいBGMも雰囲気に一役買っており、リズムゲームを遊んでいるような感覚も。製品版で同パートがどのように広がりを見せるのか興味深い。また、本作では通信技術への偏見・人材不足・技術の進化に伴う新しい生活へのとまどいなど、ヴァニタスを取り巻くさまざまな難題も描かれるようだ。


本作開発元のフロシキラボは、東京を拠点とするインディーデベロッパー。個人開発者の田平孝太郎氏によるスタジオだ。同スタジオは過去にノベルゲーム『Home coming』を無料リリースしている。本作とはコンセプトが異なるものの、作風が気になる方は触れてるのもよいだろう。個人の活動としては、田平氏は自作アートをInstagramなどに投稿している。本作のエッジの効いた画調も同氏によるものだ。本作メインプログラマーのため息空氏は、Unity作品共有サイトunityroomにて、アクションゲーム『ShadowRusher』とパズルゲーム『FindGear』を公開している。

『1f y0u’re a gh0st ca11 me here!』は本日11月1日、PC(Steam)向けに発売予定。同ストアページにて体験版も公開されているため、「聖徳太子状態」がどのような感覚か気になる方は是非触れてみてほしい。




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