ハクスラARPG『アウトライダーズ』は“ポジティブサプライズ”、スクエニ社長がコメント。新規IPとしては出足好調だったとの認識

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スクウェア・エニックス・ホールディングスは6月18日、2021年3月期の決算説明会(5月13日開催)の概要を公開した。決算説明会での質疑応答では、同社代表取締役社長の松田洋祐氏が『OUTRIDERS(アウトライダーズ)』の評価について言及。“ポジティブサプライズ”であると述べている。

本作は、『Bulletstorm』や『Gears of War: Judgement』などで知られるデベロッパーPeople Can Flyが開発したアクションRPGだ。プレイヤーは異能力を操る荒くれ者集団アウトライダーズの一員となり、惑星エノクの過酷な環境にて敵と戦う。ソロあるいは最大3人での協力プレイに対応する、リプレイ性の高いハック・アンド・スラッシュ型TPSである。
 

 
『OUTRIDERS』は新規IPとして開発され、今年4月1日にPC/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに発売。ローンチ直後には、サーバートラブルやゲームがクラッシュする問題などが発生していたものの、発売から1か月間で350万人以上のプレイヤーを獲得。また、平均プレイ時間は30時間を超え、協力プレイも積極的に利用されているとし、当時スクウェア・エニックスは、今後シリーズ作として発展させていく可能性に言及していた。

決算説明会にて同社代表取締役社長の松田洋祐氏は、本作は初動で不具合など課題があったが、新規IPとしての出足は好調だったとコメント。デジタル販売比率が非常に高いことや、アクティブユーザー数も想定以上に推移しているとし、本作への好感触を語った。また、こうした結果は“ポジティブサプライズ”であるとも述べている。それだけ、新規IPの立ち上げは通常難しいものだということだろう。

さらに松田氏は、マイクロソフトのサブスクリプションサービスXbox Game Passにも言及。『OUTRIDERS』の発売と同時に同サービス向けに提供したことも、上述した成功に関して奏功したと考えているとのこと。ゲーマーにどのように受け入れられるか読みにくい新規IP作品と、追加のコスト負担なく試すことができる遊び放題サービスは、相性が良かったということかもしれない。また当時Xbox Game Passでは、大手サードパーティのタイトルが発売日から提供されることはまだ珍しかったため、本作の提供は大きな話題となった。
 

 
『OUTRIDERS』の成功については、マイクロソフトも6月10日に言及している。同社によると、本作は発売週にはXbox向けダウンロード版が売り上げ1位となり、4月全体でもトップ10の売り上げだったという。Xbox Game Pass加入者を含め、数百万人が本作をプレイしていると明らかにした。

Xbox Game Pass向けに作品を提供すると、通常販売は逆に落ち込むのではとも想像されるが、むしろ売り上げアップに繋がっているというのだ。同様に発売日から提供された『MLB: The Show 21』も、4月に売り上げ1位を記録したとのこと。

自転車ゲーム『Descenders』を販売するNo More Robotsの代表Mike Rose氏は以前、Xbox Game Pass向けに同作を提供して以降、Xbox One版の売り上げは3倍になったと報告。ストアでの露出が増えることや、Xbox Game Pass加入者がフレンドなどに同作をオススメすることが、通常販売の好調に結びついているのだろうと分析している。スクウェア・エニックスの松田氏がいう“ポジティブサプライズ”には、こうした売り上げ面も含まれているのかもしれない。
 

 
なお『OUTRIDERS』については、早ければ来週にも最新パッチを配信する予定とのこと。内容としては、レジェンダリーアイテムのドロップ率を2倍にすることや、サインイン時にスタックすることがある問題の修正などが含まれる。また、レジェンダリーアイテムの排出にかかわる運システムを改善し、エンドゲームにてなかなかドロップしない問題が解消されるそうだ。

『OUTRIDERS(アウトライダーズ)』は、PC/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに販売中。

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