『モンスターハンターライズ』謎の遊び「修練場デスマッチ」が編み出される。逃げ場のないロープの上で繰り広げるオンラインファイトクラブ

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『モンスターハンターライズ』で対人戦をおこなうプレイヤーがいるようだ。その名も「修練場デスマッチ」。修練場へ集まったプレイヤーたちが、綱の上でファイトを繰り広げるのだ。

「修練場デスマッチ」を紹介したのは、TwitterユーザーDr.Borga氏。修練場のからくり蛙の上方には、巨大なしめ縄が張り巡らされている。人が乗って歩ける程度には太いとはいえ、一歩間違えればすぐに落下してしまう。このロープの上で2人のハンターが戦い、相手を落としたプレイヤーが勝利するという遊び方である。同氏は、この遊びは友人とのプレイの中で偶然思いついたものであり、自由に遊んでほしい旨を語っている。


もちろん『モンスターハンターライズ』では、ほかのプレイヤーにダメージを与える方法は基本的に存在しない。そのため、対人戦をするにあたっては、相手を足場から落とすことが目標となる。武器の吹っ飛ばし効果やのけぞり効果で、相手のバランスを崩す。逆にガードやスーパーアーマー付き攻撃で耐えることもできるだろう。巨大なモンスターを狩るノウハウが、ロープ上の対人戦に活かされているのだ。

公開された動画では、3試合の模様が映されている。カメラ機能で真横から撮影しているため、格闘ゲームのような画面構成になっているのも面白い。最初の2試合は片手剣同士、3試合目はランス同士の試合だ。ジェスチャーで挑発し合い、閃光玉が炸裂したらバトル開始。片手剣では鉄蟲糸技「風車」で剣を振り回し相手を大きく吹っ飛ばす。またランスではガードしつつ突きを繰り出し、ミスを誘発して落とす場面も見られる。


『モンスターハンター』シリーズでは、過去にもこのような遊び方が見られたようだ。とくにニンテンドー3DSで発売された『モンスターハンター4』あたりから、「戦争」と呼ばれる遊び方が開発されていた。以降、『モンスターハンターダブルクロス』あたりまで、プレイヤーの間で流行していた遊び方だ。「戦争」も今回の「修練場デスマッチ」とルールはほぼ変わらず、任意のステージから相手を落とせば勝利である。


「戦争」も、クエスト中にフレンドとちょっとだけ遊んだり、身内でトーナメントを開いたりとさまざまな遊び方がされていた。細かなルール設定についてもローカルルールが大量にあったようだ。もちろん公式の遊び方ではないので、いわゆる野良プレイヤー同士では、嫌がらせに受け取られることもある。トラブルを回避するためにも、あくまで身内で遊ぶに留めておいたほうがいいだろう。

『モンスターハンター:ワールド』になると、スキルに「ひるみ軽減」が登場して味方の攻撃でひるむ機会は少なくなった。かつてガンランスは「戦争」の定番武器だったが、通常攻撃では味方を吹っ飛ばさなくなった。シリーズが続くにつれオンラインで遊ぶときに、お互いが邪魔にならないような調整がなされてきたわけだ。一方、他人を吹っ飛ばすことが目的の対人戦は若干やりづらくなり、かつてほどは遊ばれなくなったようである。ゲームの仕様変更が、内輪の遊びに影響を与えているという点でも興味深い。


しかし『モンスターハンターライズ』の修練場とそこにある巨大なしめ縄のステージが対戦を再び盛り上げてくれるかもしれない。修練場はマルチプレイ中であっても、いつでもすぐにアクセスでき、クエストと異なり制限時間がない。張り巡らされたしめ縄は足を滑らせると一瞬で落下するため、すぐに決着を付けられるステージだ。わかりやすくシンプル。狩りの休憩に修練場へ集まり、気心の知れた仲間と対人戦に興じてみるのもいいだろう。

ほかにも変わった遊び方を2つ紹介しよう。1つ目は「操竜対決」。『モンスターハンターライズ』の新要素として操竜が存在する。翔蟲でモンスターを拘束して、フィールドを移動したり壁にぶつけてダメージを与えることができる。操竜対決はお互いにモンスターに乗って、相手のモンスターと戦うゲームのようだ。操竜対決は偶発的に発生することもあれば、意図的にシチュエーションを作り出すことも可能。環境生物クグツチグモを使って、操竜待機状態を人工的に作り出すことができるからだ。互いがモンスターに乗り、操竜ゲージを先に溜めて、相手モンスターを倒せば勝ちといったルール設定ができるだろう。体格が近いモンスター同士ならかなり互角の勝負ができそうだ。


遊び方の毛色は若干異なるが、投げクナイだけでモンスターを狩る縛りプレイに挑むプレイヤーもいるようだ。本作の投げクナイは所持数が無制限で、好きなだけ投げ続けることができる。投げクナイ縛りプレイでモンスターを狩る方法は、ひたすらクナイを投げるのみ。台湾のYouTuberであるLunMeow Comはいろいろなモンスターを投げクナイで討伐する動画を投稿している。下位のアオアシラやリオレウス、マガイマガドであれば、クナイをチクチク投げて10分ほどで討伐が可能なようだ。 ナルハタタヒメには、4人パーティで挑むも失敗。しかし上位マガイマガドは30分ほどで、投げクナイのみでの討伐に成功している。


以前弊誌で紹介したスラッシュアックスで千羽鶴をつくるプレイヤーのように(関連記事)、『モンスターハンターライズ』の遊び方はモンスターを狩猟するだけにとどまらない。いろいろな遊び方を探ってみるのも本作の魅力なのだろう。アイデアの数だけ遊び方がある。オンライン環境でフレンドと集まるための、ちょうどよい遊び場になるはずだ。

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