データベースサイトSteamDBが、セガからDMCA通知を受ける。『龍が如く7』の海賊版配信関与を疑われ管理者困惑

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Steamの非公式データベースサイトSteamDBを管理・運営するPavel Djundik氏は3月29日、同サイトから『Yakuza: Like a Dragon(龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル)』のページを削除したことを明らかにした。同作を販売するセガの弁護士からの削除要請を受けての措置とのことだが、Djundik氏は不満をあらわにしている。


SteamDBは、Steamの取扱タイトルの各種情報を分かりやすくまとめた、非公式のデータベースサイトだ。タイトルの基本情報からストアページの更新履歴、各国・地域での販売価格、同時接続プレイヤー数の推移などを閲覧することができる。こうした情報はSteamが公開しているものであり、SteamDBでは外部ツールを用いて収集し、データベースに反映させている。

今回サイトから取り下げられた『龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル』のページについては、セガの弁護士から連絡があり、削除するよう要求されたという。理由としては、SteamDBを通じて同作が(不正に)配信されていたためであると伝えられたそうだ。しかし、Pavel Djundik氏はこれに反論。SteamDBではゲームをダウンロードしたり、キーを購入することはできず、またそうしたサイトへのリンクも掲載していないとし、海賊版行為をサポートすることはないと述べる。ただ、弁護士はDjundik氏の反論に対して返信することはなく、サーバーの管理会社にも同様の通告をおこなったという。


実際、SteamDBではゲームを直接提供することはしておらず、閲覧者はSteamのストアページへのリンクを辿って正規に購入できるようになっている。なぜセガの弁護士が、SteamDBにて『龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル』が不正に配信されていると考えたのかは不明。もしかすると、閲覧者のSteamクライアントを起動して直接そのタイトルのページを開くことができる「Install」と書かれたリンクが、誤解に繋がったのかもしれない。いずれにせよ、セガの弁護士はDMCA(デジタルミレニアム著作権法)に基づく通告をおこなったため、Djundik氏は同作のページを取り下げざるを得なくなった。

Djundik氏によると、SteamDBでは年に1回はDMCA通知を受け取ることがあるそうだ。ただ、いつもはすぐに問題を解決できているが、今回は誤解であると反論しても聞き入れてもらえず困惑。同氏は、セガと連絡を取る方法はないかとSNSを通じてファンに呼びかけた。


それから約1日が経った本日3月30日、Djundik氏はセガの米国法人とコンタクトを取ることに成功したという。セガは、今回の問題について調査をおこなうと回答したそうだ。同氏は、サポートしてくれたファンに感謝の言葉を述べており、SNSでの呼びかけが結果的にセガと連絡を取ることにつながったようだ。SteamDBが海賊版の配信に関与していないことは明らかであるため、『龍が如く7 光と闇の行方 インターナショナル』のページは復旧へと向かうことになるだろう。

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