『Apex Legends』のモザンビークは「最弱武器」を脱却したのかとの議論加熱。シーズン6で生まれ変わった武器は、愛され補正抜きで使えるのか

 

『Apex Legends』における武器モザンビークの評価を見直す動きがあるようだ。モザンビークといえば、その残念な性能から長らく「ハズレ武器」との評価を受けてきた不遇の存在。開発元のRespawn Entertainmentも「強化の予定はない」と突き放し、パワーカーブの最底辺に位置し続けてきた。一方、あまりのへっぽこぶりからファンの間では同武器を題材にしたファンソング「モザンビーク ヒア」が誕生。公式でも「ネットミームを楽しみ続けるつもりでいる」と宣告されたとおり、専用のモーションが実装されたり、エイプリルフールの主役となったりと、ネタとしていじられ続けてきた。最弱との評価を受けつつも、どこか愛されるマスコット的な扱いを受けてきた武器といえるだろう。

そもそもなぜモザンビークは弱いとされるのか。同武器はショットガンであるにもかかわらずペレットが少なく、基本ダメージが45(15×3ペレット)と心もとない。おまけに実装当初はたったの3発しか装填できずリロードも早くないとあって、1発外すだけで致命的に不利となる問題があったのだ。


ところが今、海外掲示板Redditにて、モザンビークの有用性を見直す投稿が注目を集めている。きっかけはシーズン6で追加されたアップデートのようだ。「新たなバフと拡散率の低さから、モザンビークは今や中距離戦における実用的な武器です。シールドを破壊し、中距離ハンマーポイント弾で1,2ペレット当たれば有利に戦うことができます」。

投稿者が語る「新たなバフ」とは、シーズン6より装填数が3発から4発に増加したことを示す。このため相手のシールドが薄ければ、全弾命中1マガジンでノックダウンすることも可能となった。拡散率の低さもポイントだろう。モザンビークはADSすると収束率が格段に上がるので、有効射程が増大。ショットガンながら中距離でも十分戦える武器として取り回せるのだ。そして重要なのがホップアップのハンマーポイント弾である。シールドのない敵へのダメージが上昇し、一撃の威力が大幅に強化されるのだ。このため投稿者の動画では、中距離射撃でも最初の2発でシールドを削りきり、残りの2発でとどめをさす立ち回りが提案されている。

モザンビークの評価をひっくり返すこの提言には大きな注目が集まっているようだ。ただしコメント欄では懸念事項も挙げられている。モザンビークのもうひとつの弱みとして、弾速が非常に遅い点がある。このため安定した運用のためにはある程度の慣れが必要である、とする指摘だ。とはいえ安定して命中させられるなら、あるいはマスティフよりも……と心の傾くプレイヤーもいるようで、少なくとも旧来の「遠距離パンチ」とそしられるような不遇ポジションからは脱却しつつあるようだ。「初動でモザンビークに撃ち抜かれることが増えて感動した」とまで語るユーザーも存在し、実力の伴った“愛されキャラ”として新たな個性を確立する日も近いのかもしれない。