『マリオカート8 DX』にてキノピオハイウェイを「ノーアクセル」で走るプレイが奇天烈。ベビィデイジーがトラックに乗りひたすらハイに叫ぶ

Image Credit : くさあん / 任天堂

『マリオカート8 デラックス』では、さまざまなチャレンジがおこなわれている。その中でコースを「ノーアクセル」で1周するというチャレンジに挑むユーザーが存在しており、そのプレイっぷりがかなり奇天烈であるとして、笑いを誘っている。ノーアクセルチャレンジに挑んでいるのは『マリオカート』プレイヤーのくさあん氏。『太鼓の達人』のやりこみで名を馳せ、『マリオカート』シリーズの一風変わったプレイでも有名。『マリオカート8DX』では2018年と2019年の非公式世界大会で日本代表チームのキャプテンを務めたこともある実力派プレイヤーだ。そんなくさあん氏は、キノピオハイウェイにてノーアクセル状態でコース1周することを試みている。

Image Credit : くさあん / 任天堂

ノーアクセルとは、その名のとおりアクセスのない状態。同作では、Aボタンを押さない限り能動的に動くことはない。つまり、ノーアクセルならば他のオブジェクトを押してもらったり、地形に助けてもらう必要がある。同氏は、ベビィパークでも同様のチャレンジに挑戦(該当動画)。ワルイージで落ち着きなくひたすら跳ね続け前進、ダッシュパネルに乗ることで加速しつつ、3分かけてコースを一周していた。これだけでもかなり歪な走りであるが、キノピオハイウェイのプレイはさらにぶっ飛んでいる。

キノピオハイウェイでノーアクセルにてタイムアタックを開始した同氏。使用キャラはベビィデイジーである。開始直後は“おなじみ”のピョンピョンを見せているが、次第に後ろから迫ってくるトラックに身を委ね、押され始めた。しかし徐々にトラックの前面から離れていき、再び動かない状態に。ダッシュ台を乗せたトラックを見つけ次第、キノコを使って発進し始めた。一見するとキノコとダッシュパネルを使いコースを進むかと思うのだが、真髄はここからだった。

ダッシュパネルに乗ったベビィデイジーは、そのまま“ダッシュパネルに乗り続けた”。トラックの枠に身体を寄せ続け、ダッシュパネルの上に居続ける。何をしているのかというと、トラックの上に乗っているのだ。アクセルのない状態では、トラックに乗ったとしても置いていかれてしまう。そこで、ダッシュパネルに乗り意図的に引っかかり続けたことを選択したのだ。ダッシュパネルにこすり続けるベビィデイジー。のんびりと進むトラック。響き続ける「ゴーゴー!」「ヒャッホー!」「オッケーイッ!」の叫び声。この光景が2分ほど続いた後、ダッシュやグライドを駆使し、コース1周の旅に終止符をうった。『マリオカート』という作品で、トラックに乗り続け1周をこなす。常人には出てこない発想のプレイを披露したわけだ。コメント欄では「なんで思いついてしまったんですか?」「ゴーゴーオッケェーイ!!!!!ではない」とファンからの的確なツッコミが入っており、楽しげな反応が見られる。

くさあん氏によると、このチャレンジは念願の挑戦だったのだという。トラックの上のダッシュパネルに乗り続ければノーアクセルで移動ができるということ自体は、半年ほど前に気付けていたものの、当時はダッシュパネルに飛び乗った後にトラックの柵の内側で勢いを殺しきることができず、奥のグライダーパネルを踏んでしまい失敗しつづけて、諦めていたのだそうだ。最近になってふと思い出してやってみたところ、ミニジャンプで無理矢理角度をつけて柵にぶつかる発想に至り、無事成功を収めたのだそうだ。トラックの縁に身体を押し付ける奇妙すぎる行動には、理由があったわけだ。また一見すると冒頭のトラックに押され続ける動作を続ければいいように思うが、これも不可能だという。カーブに差し掛かると遠心力に耐えられず外側に外れてしまうそうだ。今回の撮影にかかった時間は5時間ほど。カップラーメンを温めるのに適した3分強の動画でも、大変な労力と挑戦が重ねられていたのだろう。

くさあん氏の挑戦は一見おふざけに見えるが、逆走シリーズなどを見ればわかるように、『マリオカート8 デラックス』への深い理解が源泉としてあることを、付け加えておきたい。ユーモラスな編集や、それらに呼応するファンたちのコメントも、同氏のコンテンツとしての魅力である。

なお『マリオカート8 デラックス』のゲームプレイ動画は、一位を目指すためのグランプリレースのようなオーソドックスなものも面白いが、くさあん氏の逆走やノーアクセルチャレンジのようなトリッキーなコンテンツもかなり面白い。他実況者の試みではけい氏による周回遅れ縛りなどもかなり見応えがあるので、ゲームを遊ぶことはもちろんのこと、やりこみプレイヤーのチャレンジ動画を見てみるのもよさそうだ。