リアル追求フライトシム『Microsoft Flight Simulator』では「全世界すべての空港」を収録へ

 

マイクロソフトは2月21日、PC/Xbox One向け『Microsoft Flight Simulator』の最新映像を公開し、本作に収録する空港について紹介した。

本作は、フライトシミュレーションゲーム『Microsoft Flight Simulator』シリーズの最新作で、『A Plague Tale: Innocence』などで知られるデベロッパーAsobo Studioが開発を担当。マイクロソフトのクラウドサービスAzureと連携し、検索エンジンBingが持つ膨大なマップデータから、Azure AIの解析によって環境のリアルな3Dモデルを生成しゲーム内に取り込んでいることが特徴だ。航空機の物理演算はもちろん、空の表現などにもリアルさを求め、また地球上の各地の気象をリアルタイムにゲームに反映させるという。

離着陸を含め空港でのゲームプレイは、フライトシミュレーターの醍醐味のひとつ。シリーズの前作『Microsoft Flight Simulator X』では2万4000の空港が収録されたが、本作ではなんと世界中に存在するすべての空港を収録するという。そして、このうち3万7000か所の空港についてはリアルさを高めるため、Bingが持つ航空写真および衛星写真を活用しながら、手作業にてさらなる作り込みをおこなっているとのこと。

その作業は膨大なものになるため、航空写真を使う専用のツールが用意された。作業内容としては、まず空港の生成時に参照するため全体の外周を指定し、次に滑走路の長さや幅を正確に計測。誘導路についても幅や経路を指定し、駐機場との流れなども作っていく。さらにコンクリートや草、砂地など、地面の種類をエリアごとに指定。これは着陸時にグリップなどに影響を与えるため、空港ごとの違いを生むことになる。そして最後に、滑走路の傾斜や質感などを独自のアルゴリズムに基づいて自動的に適用させれば、よりリアルに再現された実在する空港の完成だ。

もっとも多くプレイされるであろう離着陸数が特に多い80か所の空港に関しては、実際のものに照らしてさらに正確に表現し、空港内の標識や建物などについても特別に制作して配置しているという。生成された地形についても、現実とマッチするよう必要に応じて修正をおこなっている。

また、滑走路内にはさまざまな車両も走っており、本作ではそれらの挙動や見た目についてもこだわっており、さらに駐機場内の空港スタッフも表現されている。映像では飛行機を牽引したり、荷物の積み下ろしをしたり、あるいは燃料補給したりなど、それぞれ専用の作業車を使って作業をする人が確認できる。本作ではそうした人の動きに加え、作業車の細かい挙動なども従来作以上のリアルさを追求しているそうだ。

Microsoft Flight Simulator』は、Windows 10 PC/Xbox One向けに2020年発売予定。本作では、今回のようにゲーム内容を動画で定期的に紹介されており、3月にはIFR(計器飛行方式)やマルチプレイについての動画が公開される予定となっている。