『LIMBO』『INSIDE』を手がけたPlaydeadの次回作は、辺境の地を探検するSFアドベンチャー。新たなアートワークが公開


LIMBO』『INSIDE』を手がけたデンマークのインディースタジオPlaydeadは、現在次回作を開発中だ。前2作で非常に高い評価を得た同スタジオだけに大きな注目が集まっているものの、まだ情報はほとんどない。そんな中、最新作のものと見られる新たなアートワークが公開されていたことが明らかになり話題となっている。

Playdeadが、新作開発をおこなっていることを最初に公表したのは2017年1月のこと。同スタジオの設立者でクリエイティブ面を統括するArnt Jensen氏とチームは、次なる冒険に取り組んでいるとして、1枚のコンセプトアートを添えて宣言した(上のツイート)。ちなみにこれは、同スタジオの共同設立者でありCEOだったDino Patti氏が、前年に同スタジオを去った背景が報じられたタイミングでもあった(関連記事)。

そして、それから約1年が経った2018年3月にも、別の1枚のコンセプトアートを披露。これは同月に開催されたGDCに向けて、新たな挑戦をしたい熱意ある有能な人材を求めている旨を投稿した際のものだ。これまでのところ、同スタジオが一般に向けて発信した新作の情報はこの2枚のコンセプトアートのみで、タイトルやゲーム内容といった詳細については触れられていない。

Playdeadは今も新作開発のためのスタッフを募集しており、公式サイトでは経験豊かなゲームプレイデザイナーや3Dアーティスト、プログラマー、VFXアーティストなどの人材を求めている。この募集ページにて、未公開のアートワークが発見されたのだ。今年5月にはその存在が明らかになっていたが(ResetEra)、それからさらに募集職種とアートワークが追加されていったようだ。それが以下の4枚である。

Water Scrap
Big Rock

1枚目の画像は「Water Scrap」と題されており、霧が立ち込め水のある大地に何らかの構造物が設置されている。それを見つめているのは、おそらく主人公のキャラクターだろう。キャラクターは、いずれの画像でも宇宙服のようなものを着ている点には注目だ。2枚目には「Big Rock」とあり、文字どおり巨大な岩山のあるエリアで、その中にライトを照らして走る車両が描かれている。アンテナが付いていることも確認できるが、もしラジコンのようなものではなく人が乗り込む車両だとすると、岩山のスケールはかなりのものになりそうだ。

3枚目の画像は「Exploring」とされており、霧に包まれた森にて、キャラクターが懐中電灯を持って探検している。ライトを照らす先には、ソーラーパネルのような2枚の大きなパネルが取り付けられた構造物があり、背後には地面にめり込んだ大きな球体も確認できる。4枚目の画像には特にタイトルはつけられていない。川の流れる深く暗い渓谷の底に、アンテナのようなものが立てられている。また左側にも何らかの構造物があり、潜水艦の艦橋のように見えなくもない。

ちなみに、一番最初に公開されたコンセプトアートには「Falling Pod(墜落するポッド)」、GDC時のものには「Cave Entrance(洞窟の入り口)」というタイトルがつけられている。

Exploring

これらの新たなアートワークは、最初に公開された2枚のコンセプトアートよりも精緻に描画されているものの、実際のゲーム内から切り出した画像なのか、それともまだコンセプトアート段階なのかははっきりしない。ただ、新作の舞台となる環境の雰囲気を掴める貴重な情報であることは間違いないだろう。

Playdeadの求人ページによると、新作は「とある世界の辺境の地を舞台にするSFアドベンチャーゲーム(sci-fi adventure set in a remote corner of the universe)」になるという。また同スタジオのArnt Jensen氏は今年1月、ファミ通とのインタビューの中で、3Dグラフィックで制作する3人称視点のオープンワールドゲームであることも明かしている。主人公は19歳くらいの宇宙飛行士の青年で、TPSゲームではないものの銃のようなものを装備しているという。

Playdeadは、『LIMBO』では約4年、『INSIDE』では約6年もの開発期間を経て発売されており、じっくり時間をかけるこの開発スタイルを継続しているとすれば、新作が発売されるのはまだまだ先になりそうだ。それまでは、こうして届けられるヒントにて期待を膨らませておこう。