ドリームキャスト向け未発売ゲーム『Internet Game Pack』の存在が明らかに

ビデオゲームの開発素材の保存活動をおこなっているHidden Palaceは3月10日、セガのドリームキャスト向けに開発され、結局発売されることのなかった『Internet Game Pack』なる作品の存在を明らかにした。

ビデオゲームの開発素材の保存活動をおこなっているHidden Palaceは3月10日、セガのドリームキャストがその歴史を終えようとしていた時期に開発が進められ、結局発売されることのなかった『Internet Game Pack』なる作品の存在を明らかにした。

『Internet Game Pack』は、ポーカー・スペード・リバーシ・チェス・囲碁・ドミノを楽しめるテーブルゲーム集だ。最大4人での対戦が可能で、そのタイトルが示すとおり、オフラインだけでなくインターネットを通じたオンライン対戦にも対応することが特徴である。ドリームキャストでは、『ファンタシースターオンライン』などの対応タイトルが発売された。本作はいわば『あつまれ!ぐるぐる温泉』の海外版といったところだろうか。プレイヤーは、いくつか用意された顔から自分のアバターを設定してプレイする。また、各ゲームでの勝率から算出されるポイントを稼ぐと何らかの報酬を得られる要素も計画されていたようである。

Hidden Palaceによると、この『Internet Game Pack』が開発されていたのは2001年の頃で、アメリカ・カリフォルニア州に拠点を置くデベロッパーVisual Conceptsが手がけていたという。同スタジオは、古くから『NBA 2K』や『NFL 2K』シリーズといったスポーツゲームを主に手がけてきたことで知られる。現在もTake-Two Interactiveの傘下で2Kスポーツ各作品の開発に携わるが、2001年当時はセガの傘下にあり、ドリームキャスト向け作品を多く手がけた。

本作は、当時欧米で出版されていたゲーム雑誌「Official Dreamcast Magazine」の付録ディスクに収録する予定で開発が進められていたそうだが、結局実現することはなかった。セガが、2001年1月に家庭用ゲーム機事業からの撤退を発表したためだと見られている。Official Dreamcast Magazineも、同年3/4月号を最後に廃刊となっている。ドリームキャスト向けには、セガの撤退発表以降もしばらく作品がリリースされたが、本作については開発が継続されることはなかったようだ。ちなみに、Hidden Palaceが公開した本作のプロトタイプビルドの日付は2001年2月28日となっている。同サイトでは本作のイメージファイルが配布されているため、動作環境があり興味のある方は試してみてはいかがだろうか

Taijiro Yamanaka
Taijiro Yamanaka

国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。

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