アクワイアが始めた「復活してほしいゲーム」ハッシュタグ、いつの間にか乗っ取られる。アクワイア関係なくなる

 

国内ゲーム企業のアクワイアは6月5日、情報番組「アクワイアゲームショウ」を放送した。同番組では、新作発表や同社の振り返り、そして今後の展望が伝えられる内容となっていた。放送中にはTwitter上で、ハッシュタグツイートを促す企画を実施。しかし、ハッシュタグが一般的であるがゆえに、まったくアクワイアと関係ないツイートが乱立する状況となってしまったようだ。

アクワイアが投稿を呼びかけたのは、「#復活してほしいゲーム」なるハッシュタグ。公式アカウントのフォローやRTなどの条件をクリアし、同ハッシュタグをつけて投稿すると、Amazonギフト券1万円分が手に入るとの企画だ。告知ツイートでは「皆の声が集まれば大人の事情も突破できる!(…といいなあ)」とコメント。文脈としては、アクワイアの過去作品にて、復活してほしいゲームの投稿を求める意図だったのだろう。

しかし、このハッシュタグは瞬く間にアクワイアの手を離れてしまった。ユーザーたちがアクワイアとは無関係なタイトルを、「#復活してほしいゲーム」のハッシュタグのもとに投稿し始めたのである。同ハッシュタグ告知直後はアクワイア作品に関するツイートも散見されていた。しかし夜にかけて様子が一転。本日6日11時~14時にかけて、2500件弱のツイートを取得・分析したところ、アクワイアに関するタイトルへの言及は100件ほどに留まった。つまり、アクワイアが展開したタグであるにもかかわらず、みんなアクワイアの話をしていないのである。


とはいえ、この現象は起こるべくして起きたといえるだろう。ハッシュタグの文脈を掴むのは難しいからだ。アクワイアの元ツイートを知らないかぎり、「#復活してほしいゲーム」との投稿を目にしたユーザーは「アクワイア作品限定」とは思いもよらないだろう。結果として、ユーザーたちは素直に自分の思う復活してほしいゲームを投稿することとなったわけだ。「#復活してほしいアクワイアのゲーム」など文脈を含めてハッシュタグを設定していれば、この現象は起こらなかったかもしれない。起こるべくして起こったハッシュタグの独り歩きなのである。

なお、6日11時~14時にかけてツイートのデータから、アクワイア作品以外での「#復活してほしいゲーム」の人気度も概算した。『ロックマンエグゼ』および『ロックマンDASH』の名が合わせて100件ほど上がっており、とりわけ目立っていた。よく復活が求められる作品として、『アーマード・コア』シリーズの得票数も多い。ほかには、『カービィのエアライド』『サルゲッチュ』『ブレス・オブ・ファイア』『鬼武者』などのタイトルが散見される。アクワイアの企画をきっかけとして、多くのユーザーが秘めたる望みを口にする機会を得たわけだ。「#復活してほしいゲーム」ハッシュタグはトレンドにも入り、半ばお祭り騒ぎのようにみんなが願いを込めてツイートした。こうした機会が得られたのも、アクワイアのおかげだろう。復活してほしいアクワイアのゲーム作品についても、みんなで考えてみよう。




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