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死にゲー冥界メトロイドヴァニア『Karma Exorcist』は王道メトロイドヴァニアに“『デモンズソウル』のソウル体”システムが融合。常にヒリついた試遊プレイ感想
Cyclosが開発中の『Karma Exorcist』の試遊プレイを通して味わった、王道的なメトロイドヴァニアと死にゲー的な持ち味を紹介する。

デベロッパーのCyclosは、2Dの横スクロールアクション『Karma Exorcist』を開発中だ。本作のジャンルはいわゆるメトロイドヴァニアとなっており、プレイヤーは広大なマップを探索して先へ進む手がかりを見つけていく。寄り道をすることで新たな武器や移動手段を獲得することができる場合が存在し、プレイヤーキャラクターの強化要素も同ジャンルの魅力的な要素のひとつとなっている。
そんな『Karma Exorcist』がメディア向けに実施されたイベント「Bilibili First Look Games – April 2026」に出展され、弊誌は本作を試遊する機会に恵まれた。本稿では、約3時間の試遊を通じて得た本作のプレイフィールをお伝えしたい。なお、今回の試遊でプレイしたビルドは開発中のものであり、製品版とは異なる可能性がある。

古代中国の冥界を舞台にした東洋の神秘的な世界観
本作の舞台は、古代中国における死者の世界だ。作中では「冥界」と呼ばれており、神々が死者の世界を支配している。神々によって秩序が保たれていた冥界だったが、とある事情で混乱の最中にあるようだ。災厄に見舞われた冥界の問題を解決するために、主人公は広大な冥界を探索していく。主人公は、冥界の最高神に由来する特別な存在だ。試遊の冒頭では、冥界の最高神の指が変形することで主人公となる様子が描写された。主人公の見た目こそ青年といった印象を受けるが、その出自は神秘的な彩りが与えられている。
主人公は神の指が変形した存在ではあるものの、冥界を救いたいという自発的な使命感を抱いていることが感じ取れた。冥界には主人公の行く手を阻むモンスターが巣食っているが、主人公はおかまいなしにそれらを打倒して颯爽と駆け抜けていく。
また本作はいわゆる「死にゲー」のような仕組みもあり、『Demon’s Souls(デモンズソウル)』における、プレイヤーキャラクターが死亡した後の状態を指す「ソウル体」のような仕組みが取り入れられている。ソウル体では体力が半減するが、死に戻りを繰り返して冒険を継続していくことになるわけだ。死んだ場所に戻って自身の魂のようなものを取り戻すことで生身にもどることができるが、メトロイドヴァニアの広大なマップではほぼ諦めるしかない場合も存在する。別の方法として休憩所でお金を払うことでソウル体から生身に戻ることができるものの、その際は結構な金額が要求される。そのため、ソウル体から生身に戻る場合はボス戦などのここぞという勝負どころになるときぐらいかもしれない。死を繰り返して挑戦を続ける様子は、主人公が作中において特別な存在である設定にもマッチしている。


冥界は広大で、さまざまなロケーションが存在する。試遊では暗くて陰気な地下世界を思わせるマップが存在した一方で、荒れ果てた砂漠を想起させるマップも存在した。それぞれのマップが地続きで直接つながっていながらも、ある風景から別の風景へ印象が切り替わっていくことで冥界の確かな広がりを感じさせる。
風景が次から次へと変わっていくなかでも、古代中国という東洋的な神秘性が保たれている印象が強い。試遊には地獄のように真っ赤に染め上げられた水面が登場する場所を訪れることもできれば、荘厳な神殿のような場所に訪れることもできた。弊誌が開発チームにインタビューしたところによると、本作は「西遊記」や「封神演義」などの作品に影響を受けており、中国神話に強い関心をもって作中の世界観が形成されていったそうだ。


探索と発見の喜びのある王道的なメトロイドヴァニア
広大なマップを探索するメトロイドヴァニアとして、本作は王道的なプレイフィールとなっている。あるひとつの場所から別の場所へ移動する道のりが複数用意されており、プレイヤーは進む道を選択可能だ。プレイヤーキャラクターの現在位置やまだ訪れていない場所などがわかるマップ画面を確認しながら、試行錯誤して先へと進んでいく。
またたとえば、特定の壁を壊すことのできる武器の斧を入手して新たな道を切り開くこともできれば、別のルートからグラップリングフックを駆使してジャンプだけでは届かない場所へと進んでいくこともできる。先へ進む方法がひとつだけではない自由度も確保されており、試遊するだけでもメトロイドヴァニアとして手堅く作られていることがわかる。新たにたどり着いた場所ではアイテムを入手できる場合があり、ちょっとした隠し道を発見して報酬を得られたときはうれしい。

裏を返せば、武器や移動アクションを増やして探索できる場所を広げることは攻略において重要だ。しかしそう簡単に武器や移動アクションは増えず、葛藤も生まれるバランスになっているところが印象的だった。というのも試遊では破壊できる場所の増える斧が、購入をためらってしまうほど高価な店売りアイテムだった。お金はモンスターを倒すことで入手できるものの、斧を買うためにはかなりの回数の戦闘をこなさなければならない。私にとって斧の購入はハードルが高くいちどは購入を見送ったが、探索を進めていく過程で斧の必要性に迫られることになった。もっと早く購入に踏み切っていれば……と少しだけ後悔するほど、斧は有用な存在だったといえよう。手取り足取り進んでいくわけではなく、苦労しながら手探りでできることを増やしていくメトロイドヴァニアの醍醐味が本作には備わっている。
このほか、アクション面でも“手探り”の苦労を感じる場面は存在。というのも本作では、コントローラーのジャンプボタンを押している時間が長いほど高くジャンプできる。試遊では最大距離の跳躍を求められる場所がいくつも登場し、その間隔が小刻みになればなるほどジャンプ入力の操作が忙しくなってくる。ゲームオーバーになったとしてもロードが短いため、リトライの手間はそこまで感じない。ただジャンプとグラップリングフックを組み合わせが必要になったりと、移動アクションの試行錯誤は今回の試遊を通じて求められた。

新たな武器やアクションの入手、そしてプレイヤー自身の上達によって、これまで行けなかったところに行けるようになる。昨今ではメトロイドヴァニアといっても幅広く作品が展開されているが、本作の苦労を重ねて探索可能な場所が広がっていく作風には、メトロイドヴァニアの中でも“硬派”な魅力があると試遊で感じた。開発者インタビューによれば本作は過去のメトロイドヴァニアの名作に大きな影響を受けたそうで、メトロイドヴァニアの魅力である広大なマップを探索していく喜びと古代中国の冥界の神秘性がマッチしていると考えているという。
高難易度ながらも死に戻りで突破可能なアクション
戦闘のアクションについては、かなり難易度が高い印象を受けた。『ダークソウル』シリーズのエスト瓶のように体力を回復する補充式のアイテムは存在しながらも、相手の攻撃は序盤から激しいものだ。地上戦と空中戦それぞれで戦う必要が出てくるし、序盤から地上戦と空中戦を同時にこなさなくてはならない場面も存在する。敵の攻撃を食らうことで体力を失ってしまうことはもちろん、主人公が敵に接触するだけで体力を失うことも戦闘を難しくしている。主人公はキビキビと動くこと自体はいいものの、いわゆるローリングには無敵時間がない。安易にローリングでどうにかしようとしても地上戦で敵とぶつかり体力を奪われ、空中から襲いかかる敵から追撃される。そのコンビネーションには試遊を通じて苦しまされつづけた。
マップに登場する雑魚の敵はかなり多いが、ダメージを与える手段としてプレイヤーキャラクターと敵で公平性が保たれているのが印象的だった。たとえば、トゲの生えた地面に接触すれば主人公だろうと敵だろうとダメージを受ける。空中から地上の主人公を目掛けて突撃してくる鳥のような敵は、主人公の誘導によってはトゲの生えた場所へ誘導することで撃破可能。うまく敵を誘導すれば、攻撃せずとも相手を撃破できることは本作における快感のひとつだ。


ボス戦は、いわゆる「死にゲー」や「ソウルライク」に通じる難しさがある。雑魚敵より体力が多くて攻撃パターンも多彩なボスを倒すには、まずはその攻撃を把握しなければならない。たとえば、猪のように突進してくるボスの攻撃はジャンプで回避する必要がある。ジャンプで回避したあとに壁に頭をぶつけさせることができれば、こちらが反撃するチャンスだ。もちろん、相手は突進以外の攻撃も繰り出してくるが、それぞれに予兆があるため慣れれば対処可能。初見でボスを撃破することは難しいが、死に戻りを繰り返すことでボス撃破に近づいていく感覚があった。
守るべきときと攻めるべきときを見極めることが勝利に直結し、ボス戦でも臨機応変な判断が求められる。猪のような姿をしたボスには、体力を半分ほどに減らした場合は体力を回復する行動に出る。防戦一方でも勝てないように計算されており、緊張感の途切れない作りになっていた。


相手の攻撃を見切る楽しみを見出だせたのが、瞬間移動を駆使してくるボスだ。このボスは度々姿を消して空中から攻撃を仕掛けてくるので、最初はこちらから攻撃することも難しい。しかし、繰り返しこのボスと戦うことで空中からの攻撃を回避するタイミングや距離を見極めることができるようになってくる。プレイヤーキャラクターの最小限の動きでボスの動きを回避することができるようになったとき、私はまるで自分が達人になったかのような充足感に満たされた。試遊では製品版に登場するすべてのボスと戦えたわけではいものの、歯応えのあるボス戦でも対処方法を講じることのできるフェアな戦闘になっているという印象だ。

“王道的なメトロイドヴァニア×死にゲー”だった試遊を振り返って
試遊の3時間を振り返った率直な感想を伝えるとするならば、本作は王道的なメトロイドヴァニアと死にゲーを組み合わせた作風だった。方向性だけを見れば『Hollow Knight』シリーズに近いものの、システムやバランス面、そして世界観やアートスタイルなどさまざまな違いはあり、何よりこうした作風のゲームはいくつあっても嬉しい。ちなみに本作には試遊する限りではボス戦の直前にかならずチェックポイントを兼ねた休憩所が存在するため、リトライしやすいのも個人的に好みだった。
開発チームによると、今回の約3時間の試遊でプレイした部分は製品版の一部分にしかすぎないという。製品版はゲームをクリアするには20時間以上かかり、すべてのアイテムをコンプリートするには約30〜40時間かかるとのことだった。広大なマップはそれぞれが特徴的なロケーションであるため、どのような風景が見られるのかも気になる。ゲームの進行に応じてさまざまな武器が手に入るほか、二段ジャンプといった新たな移動アクションもできるようになるそうだ。『Karma Exorcist』の完成形が、どのような存在感を発揮できるかに注目していきたいところだ。
『Karma Exorcist』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S//Nintendo Switch向けに開発中。Steamでは4月27日~5月5日の期間限定でプレイテストが実施されるので、興味があればそちらもチェックしてほしい。
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