読むローグライク『ナツノカナタ』を無料で楽しむ。『大逆転裁判』の検事に夢中。『ニコが来た!』の任天堂ゲームぽい面白さ。今週のゲーミング

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Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。298回目です。水分と睡眠はこまめ摂取が大事。

まず自宅を探すのは、あるあるだろうか

この週末は、先週発売した『Microsoft Flight Simulator』のXbox Series X版を初めて起動し、遊覧飛行をしていました。コンソール版でもビジュアルはかなり美しく、マップの密度感にはただただ驚かされる。まずは地元の様子を確認しに行ったのですが、衛星写真やマップデータから生成しているだけあって、レイアウトはかなり正確。個々のランドーマークなど細かな部分の再現度は、開発元の手作業に依存する部分ですのでまちまちですが。

ほかにも、学生時代に住んでいた地域や、興味があった土地なども巡回。見知った場所は、つい低空飛行して懐かしさに浸ってしまうのですが、高度を上げてのんびり見渡すのも気持ちが良い。本作は本格的なフライトシムではあるものの、各種設定や計器など難しいことはスルーして、カジュアルに空の旅を楽しむことも可能。旅行が難しいこのご時世に、ちょうど良い気晴らしになりました。
by. Taijiro Yamanaka


ナツノカナタ

今週は終末系テキストADV『ナツノカナタ』をSteamで遊んでいました。本作のヒロインであるナツノは、ゾンビアポカリプス的ななにかによって終わってしまった世界の生存者。一方、主人公は平穏な世界に住んでいますが、ちょっとしたきっかけからナツノと通話が繋がってしまい、1人で旅をしていた彼女の話相手を務めることに。世界や通話の謎を巡る、終末世界の夏の旅が描かれていきます。

読むローグライクとも称されているとおり、物資を漁る探索パートにはランダム要素もあるものの、満腹度などはなく難易度も控えめ。そのため挑戦を求めてプレイすると、肩透かしを食らってしまうかもしれません。ただし、本作には魅力的な空気が漂っています。準備を怠りすぎれば死ぬ世界で紡がれる、通話を介した交流。終わってしまった昨日に思いを馳せながら、どうしようもない今日を生きる彼女たちの日常には、引き込まれるものがありました。余白を活かした画面構成を含め、文章や音などはすでに洗練された印象ですが、早期アクセスらしい開発中の味わいも残されているので、完成版がどうなるのか楽しみです。
by. Keiichi Yokoyama


検事だけ見つめてる

今週は法廷バトルアドベンチャー『大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-』Steam版を遊んでいました。筆者は『逆転裁判4』までのシリーズ作品は遊んでいたものの、『大逆転裁判』は未体験。一新された世界観やキャラクターと、細やかな動きやカメラワークなど過去作より強化された印象の演出を、存分に楽しんでいます。物語については、一種のファンサービスとも言える過去作を彷彿とさせるような展開を盛り込みつつも、しっかり新鮮味があり、独特のノリの良さも健在。シリーズ特有の味わいが大切に守られている印象です。

本作には多数の個性豊かで魅力的なキャラクターが多数登場します。なかでも筆者がとりわけ気に入ったのが、ライバルである検事の「バロック・バンジークス卿」です。同キャラは美しく筋肉質で均整の取れた肉体を持ち、凍るような目線でプレイヤーを射抜き、そして己の信念に従い行動するキャラクター性で心を掴みます。どこを取っても素晴らしい。その力強くも粘り強い鋼鉄のカカトは検事台と筆者の心を打ち震わせ、優雅に突きつける指先は筆者の魂に至上の喜びを刻むのです。少々取り乱しましたが、同キャラはライバルキャラとして魅力的にデザインされており、そんな彼と繰り広げる法廷バトルも白熱しようというもの。良質なアドベンチャーゲームをお求めの方に是非おすすめしたい作品です。
by. Seiji Narita


とにかくかわいい

『ニコが来た!』こと『Here Comes Niko!』をSteamでプレイ。『A Hat in Time』を手がけたGears for Breakfastがパブリッシャーを務めるということで、一部で注目されてました。ゲーム内容はというと、めちゃくちゃ癒やされる。ゲーム内にはさまざまなステージが存在し、各ステージ内を探索し小さなクエストをクリアしてコインを集め、そのコインを使って次のステージに進んでいく形式。ゲーム内容はめちゃくちゃゆるく、厳しいアクションや時間制限を要求されることもなし。ゲーム内の散歩を楽しむゲームとでもいいましょうか。出てくるキャラはそれぞれクセがありつつもかわいい。フィールド内のギミックも凝ってあり、サウンドなども非常にかわいらしい。ストレスもたまらないように配慮されています。

個人的に任天堂作品のような魅力を感じました。アクション面はストレス少なく、クセ強めのキュートキャラが出てきて、気持ち良い散歩ができる。ゲーム構造は『スーパーマリオサンシャイン』に近いとも言えますし、世界観には『ペーパーマリオ』および『ちびロボ』のようなテイストも感じます。Steamのユーザーレビューでも同様の言及をしている人がおり、激しく首を縦に振りました。とはいえ、インディーゲームですし荒々しさや単調も結構あるので、任天堂タイトルの完成度を期待するとかなりがっかりするかも。ただ、作者の好きが詰め込まれてるであろう点も含めて気に入りました。将来的には国内Nintendo Switchでも出るそうです。
by. Ayuo Kawase

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