終末探索テキストADV『ナツノカナタ beyond』Steamで6月20日配信へ。終わった世界を行く少女との旅に、新キャラクターなどが追加

 

わくわくゲームズは5月24日、『ナツノカナタ beyond』を6月20日に発売すると発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、通常価格は税込1500円となっている。また本作では、Nintendo Switch版もリリース予定となっている。

『ナツノカナタ beyond』は、終わってしまった世界の夏を少女と旅するテキストADV『ナツノカナタ』へ追加要素を加えた、完全版である。本作のメインキャラクターであるナツノは、半年前まで高校へ通っていた。しかし彼女の世界では、ある日未知のウイルスによるパンデミックが発生。感染すると理性を失うウイルスの流行により、人類社会は崩壊する。パンデミック発生から半年後、東京脱出の際に同級生や両親とはぐれてしまったナツノは、終末世界を1人で旅していた。

オリジナル版早期アクセス配信時のPV


一方本作の主人公は、パンデミックの起こっていない平穏な世界の住人だ。主人公は、古いPCを発見したことをきっかけに、ナツノと会話。終末世界を生きる彼女の旅へ通話越しに同行する。2つの世界や終末世界の謎と共に、夏の日々が描かれていく。本作でナツノは生きるため、廃墟化した住居や店舗などを探索し、物資を集める。プレイヤーはそうしたナツノの探索へ通話越しに参加。気になるモノを提示したり、感染者に対して武器を使うように提案したりなど、ナツノの探索を文字入力によってサポートする。要素としては、アイテムの組み合わせによる料理や弾丸のクラフトも可能。ナツノ以外に数名のキャラクターも登場し、メインストーリー以外の物語も展開されていく。

 


オリジナルの『ナツノカナタ』は、2021年8月にSteamにて無料で早期アクセス配信が開始。2022年8月に正式リリースを迎えている。Steamのユーザーレビューでは、記事執筆時点で818件中95%の好評を得てステータス「非常に好評」を獲得。プレイヤーからは、作品に漂う夏の空気や雰囲気が評価されているようだ。公式アカウントによる2022年9月のポストによると、ダウンロード及びライブラリ追加本数は15万本を突破。また同作は、企画・制作・シナリオをKazuhide Oka氏、キャラクターデザインをChiji氏、音楽をruichiro氏が担当するかたちで制作されていた。


本作『ナツノカナタ beyond』は、そんな『ナツノカナタ』へ新規要素を追加した完全版となる。追加要素としては、新キャラクターとしてアルタとリラという姉妹が登場する。オリジナル版では、アップデートにより新規キャラクターと、キャラクターのエピソードを描くサブストーリーが追加されていた。本作でも新規キャラクターの登場にあわせて、アルタとリラの姉妹を描くストーリーが用意されている。演出面では、BGMの差し替えが実施。新規BGMが追加されており、挿入歌も導入されるなど、より世界観に没入できるようになっているそうだ。

また『ナツノカナタ beyond』では、ゲームエンジンがUnityへ変更されている。あわせて、コントローラーでの操作に完全対応。よく使うワードはコマンド選択での入力も可能となるなど、遊びやすくなっているようだ。新規キャラクターや新規BGMなどを追加し、コントローラーでの操作に対応した完全版となるわけだ。


『ナツノカナタ beyond』はPC(Steam)向けに、通常価格税込1500円で6月20日配信予定。全24曲を収録したサウンドトラックも、税込800円で同日発売予定となっている。また6月10日から開催予定のSteam Next Festでは、追加エピソードの一部がプレイ可能な体験版が公開予定。本作ではNintendo Switch版のリリースも予定されている。