2億1535万8979人死ぬとゲームは「完全終了」、販売も停止に。ホラー対戦アクション『The Flock』のリリースが来週に決定

 

開発スタジオVogelsapは、オンラインマルチプレイヤー型のホラー対戦アクションゲーム『The Flock』を2015年8月21日にリリースすると発表した。価格は16.99ドル、SteamやHuble Bundleストアを通じて販売される。『The Flock』は今年7月にもAUTOMATONにて紹介したタイトルで、プレイヤーが死亡し続けるとサーバーが停止され、さらに販売も行われなくなるという斬新なデザインが注目を浴びた。

参考記事: 『The Flock』プレイヤーが死亡し続けると“販売が停止されゲームも遊べなくなる”、異色の非対称マルチプレイヤー対戦ゲーム

『The Flock』の舞台は、人類が滅亡してから長い年月が過ぎた地球だ。すでに西暦は3000年を刻んでおり、地上には人間ではなく「フロック(Flock)」と呼ばれる奇妙な生物が生息している。プレイヤーは一人のフロックとなって地上に降り立ち、「ライト アーティファクト(Light Artifact)」を巡る殺し合いに参加、勝利しなければならない。

ゲームプレイは鬼ごっこのような内容で、最大5人のプレイヤーがアーティファクトを奪い合って戦うことになる。フロックの動きは俊敏で、さまざまな地形を走破することが可能だ。対してアーティファクトを所持しているフロックは、「キャリアー」と呼ばれる人型のモンスターへと変身し、移動速度は低下してしまう。キャリアーは所持しているアーティファクトから強力な光を放ち、フロックに近づかれる前に彼らを殲滅しなければならない。

アーティファクトを奪い合う戦いのなかで、フロックの死亡カウント(アーティファクトの光に照らされる、キャリアーになる、アビスへと落下してしまう)は累積され、設定されたフロック人口が尽きればゲームは完全終了する。サーバーがシャットダウンされるだけでなく、ショップ上で『The Flock』の販売も停止され、永久にゲームはプレイできなくなるのだ。ただ新たに公開されたFAQでは、その人口数は「2億1535万8979人」とも明らかにされており、『The Flock』の世界が終焉を迎えるまでには最低でも数か月、あるいは1年以上はかかると見てよいだろう。プレイヤーはゲーム上で常にフロックの人口数を確認することができる。

開発元Vogelsapは業界メディアGamasutraの取材に対し、「ほとんどのインディーマルチプレイヤーゲームは1年以内にプレイヤー数を失ってしまう。我々はその問題を解決しようとしてみたんだ、そして『The Flock』が懐かしく思えた頃に、クライマックスと共に終焉を迎えるようにした」とコメントしている。

なお8月21日のリリースまでに『The Flock』をHumble Bundleにて予約した場合、ゲームキーをもう1本収録すると発表している。また今後リリースされるダウンロードコンテンツはすべて無料となることも明らかにされている。


初代PlayStationやドリームキャスト時代の野心的な作品、2000年代後半の国内フリーゲーム文化に精神を支配されている巨漢ゲーマー。最近はインディーゲームのカタログを眺めたり遊んだりしながら1人ニヤニヤ。ホラージャンルやグロテスクかつ奇妙な表現の作品も好きだが、ノミの心臓なので現実世界の心霊現象には弱い。とにかく心がトキメイたものを追っていくスタイル。