ゲームストリーミングサービスの「OnLive」がサービスを閉鎖、資産をソニーが取得

Gaikaiと並び、クラウドゲーミングサービス黎明期の代表格であった英国の企業「OnLive」が、自社のサービスを今月一杯を持って終了すると発表した。現地時間の2015年4月30日をもって終了する。今後、「OnLive」の"重要箇所(important parts)"をソニーが取得することも明らかにされている。

 

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クラウドゲーミングの代表格がソニーへ

 

「OnLive」専用ハードウェアも展開されていたが、今後は使用不可となる
「OnLive」専用ハードウェアも展開されていたが、今後は使用不可となる

現地時間の2015年4月30日、クラウドゲーミングサービス「OnLive Game Service」のデーターセンターは閉鎖され、サービスもオフラインになる見込みだ。全アカウントは閉鎖され、クレジットカード情報はもちろんのこと、ゲームのセーブデータや実績も削除される。Steamのゲームを「OnLive」上から購入した場合、そのタイトルはSteam上で利用可能だ。購入したゲームやハードウェア、サブスクリプションの払い戻しは認められていない。

またこれにともない、Windows向けのサーバーデスクトップ管理サービス「Desktop Service」や、『Second Life』をストリーミングプレイできる「SL Go」のサービス終了も明らかにされている。

「OnLive」のサービス終了に伴い、ソニーへは同社が保有するIPや一部のアセット、社内チームが移行する予定だ。2012年、ソニーは「OnLive」と共に登場した「Gaikai」を3億8000万ドルで買収しており、現在は独自のクラウドゲーミングサービス「PlayStation Now」のローンチへ向かっている。「OnLive」が有する資産やノウハウ、クラウドゲーミングに精通した人員などは、「PlayStation Now」のサービス拡大を助長することが出来るだろう。

 


クラウドゲーミングの未来、PlayStation Nowへ

 

各地で順次サービスが開始予定の「PlayStation Now」
各地で順次サービスが開始予定の「PlayStation Now」

「OnLive」は、2010年にスタートしたクラウドゲーミングサービスだ。2011年に始動した「Gaikai」と並び、未来の新たなゲームプレイ形態として注目を集めた。サーバー上で動作しているビデオゲームを、ストリーミング配信しつつ遠隔操作でプレイするというサービスで、プレイヤーの手元にあるハードウェアの性能や仕様に依存せず、ゲームがプレイできる点などが特徴とされている。例えばソニーの「PlayStation Now」では、アーキテクチャの異なる初代PlayStationやPlayStation 2のゲームがPS4やVita、さらには一部テレビ上でプレイ可能とされており、各機種へエミュレートする移植作業の手間をかけることなく、古いゲームをプレイすることができる。

しかし、ストリーミングを安定させるためには、各地域ごとに巨大なデータセンターを確保する必要があり、クラウドゲーミングには膨大なインフラ費用が必要であるとの認識がある。プレイヤー側にとっては、ストリーミングで発生する遅延の問題が存在する。また現時点では、既存のパッケージやダウンロードゲームと比較して、ストリーミングサービスが安価に提供されているわけでもない。わざわざクラウドゲーミングサービスへ移行する理由がないとの認識が根付いており、それが現時点でクラウドゲーミングが流行していない最大の要因といえるだろう。

2012年、「OnLive」は経営難により新会社を設立し、サービスはそちらへと移行された。公式ブログにて同社は「2012年の移行後も成長は続いたが、世間に「OnLive」のサービス自体が終了したとの印象を与えてしまった」としており、それが2015年まで継続したと伝えている。同社が投稿したこの記事のタイトル名は、「ソニーにあるクラウドゲーミングの輝かしい未来」だ。2015年1月から、すでにソニーは北米で「PlayStation Now」のサービスを始動している。「Gaikai」に加え「OnLive」を手中に収めたいま、ソニーがどのような"クラウドゲーミングの未来"を描くのか、見守りたい。

 

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