クラウドゲーミング、PCゲームの最適化は”悪夢”。Gaikaiの設立者が語る

今月始め、クラウドゲーミングサービスを運営する「OnLive」が、自社のサービスを閉鎖し、資産をソニーへと売却することを明らかにした。かつてこの「OnLive」と、クラウドゲーミングの覇権をかけて競い合っていたのが、「Gaikai」である。「Gaikai」は2012年、「OnLive」と同様にソニーへと買収され、現在そのサービスは「PlayStation Now」へと受け継がれている。

「Gaikai」の設立者の1人David Perry氏は、「OnLive」のサービス終了についてブログへ記事を投稿した。「難しい決断を下すたびに、OnliveはGaikaiの好敵手となった。とても悩んでいたよ、我々は正しい判断を下せているのか?とね」。かつてのライバルとの戦いを回顧するPerry氏は、クラウドゲーミングにおいて"PCゲームの最適化"が悪夢であったとし、「OnLive」の失敗を分析している。

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PCゲームの最適化、"悪夢"

 

「OnLive」のラインナップ
「OnLive」のラインナップ

両サービスが生存していた当時、「Gaikia」や「OnLive」で扱われていたタイトルは、ほとんどがPCゲームだった。このPCゲームに関してPerry氏は、「クラウドからPCゲーム(キーボード&マウス向け)を無数のTVや携帯電話、セットトップボックスなどで動作させることは本当に難しかった。我々の課題だったよ。多くの素晴らしいゲームがもうサポートされていないことが特に問題で、パブリッシャーさえも消滅していてね」と語る。そのためGaikaiでは、コンソールライブラリでのサービス展開を検討していたという。コンソールライブラリは、プラットフォームをサポートし、通常のコントローラーで動作するようなゲームライブラリを管理していると、Perry氏は説明する。

「我々がリアルタイムでPCゲームを修正する必要があったことを、恐らく誰も気にしていなかっただろう。時代に合わなくなり、もう意味を成さなくなったボタンやアイコン、フィーチャーを隠さなければならない。悪夢だったよ」。マウス&キーボードのタイトルを、コントローラーやタッチデバイス向けにそれぞれ修正する作業に、膨大なリソースが必要となるのは想像に難くない。さまざまなデバイス上でプレイ出来るという長所が、運営会社側にとっては大きな負担となっていたようだ。

その後、2012年に「Gaikai」はソニーに買収され、同年に「OnLive」は一度会社を精算し、新たな企業へと生まれ変わった。「OnLive」は依然としてPCゲーム中心のサービスを展開していたが、当時Gaikaiに居たPerry氏らは、それを維持することがどれだけ難しいかを理解していたという。「OnLive」は、2015年4月をもって幕を閉じることになる。両社は最終的に「PlayStation Now」を運営するソニーに抱えられる。

もちろんPerry氏の主張はサービスを運営する側のものであり、クラウドゲーミングが今後広まりを見せるかは、プレイヤーたちが興味を示すかにかかっている。現状、それほど安価ではなくラグの発生も懸念されるなかで、ダウンロードゲームではなくクラウドゲームを選ぶ魅力を打ち出せるかが問題だ。アーキテクチャの異なるPS1やPS2時代の名作をどれだけ安価に打ち出せるかが、直近の課題となるだろう。

「PlayStation Now」はPlayStation 4やPlayStation 3、さらにはPS VitaおよびPS Vita TV、タブレットPCにスマートフォン、BRAVIAなどのTVでのサービス展開が予定されている。現在は北米でサービスが実施されており、PlayStation 4のみが対象となっている。

 

参考: ゲームストリーミングサービスの「OnLive」がサービスを閉鎖、資産をソニーが取得

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