Global Sites
Global Sites
『紅の砂漠』開発元いわく、「あえてちゃんとロードマップを作らない」からアプデが早い。“賛否両論”から一気に盛り返した臨機応変アプデ方針
『紅の砂漠』が素早くパッチを開発できる体制の背景には、「ロードマップを固定しない」というスタジオの哲学があるという。

『紅の砂漠』は3月のリリース以来連日アップデートを配信し、ユーザ―レビュー評価を日に日に高めている。素早くパッチを開発できる体制の背景には、「ロードマップを固定しない」というスタジオの哲学があるという。開発元Pearl Abyssのマーケティングディレクターが、The Washington Postのインタビューのなかで語っている。
『紅の砂漠』は、MMORPG『黒い砂漠』で知られるPearl Abyssが開発を手がけるシングルプレイのオープンワールド・アクションADVゲームだ。対応プラットフォームはPC(Steam/Mac App Store/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S。本作にてプレイヤーは「灰色たてがみ」に属する傭兵クリフとなり、宿敵「黒い熊」によって散り散りとなった仲間を探すため、大きく5つの地域に分かれた広大なファイウェル大陸を旅する。

本作開発元Pearl Abyssにてマーケティングディレクターを務めるWill Powers氏はThe Washington Postのインタビューに応じ、『紅の砂漠』のアップデート方針について語った。それによると、『紅の砂漠』のアップデート開発においては、「期日を確定させたロードマップ(roadmap with set-in-stone dates)」が存在していないという。そしてこれが迅速なアップデート開発に繋がっているのだそうだ。
Powers氏によるとPearl Abyssは開発方針として、プレイヤーのフィードバックに応じて素早く行動することを重視している。しかし先々のアップデート予定を固めすぎると、プレイヤーが喜びそうなことを想像しながら開発することになってしまい、必ずしも実際にユーザーが望んでいることとは一致しないとのこと。そのため計画をあまり固めず、実際にユーザーから上がってきている要望に応じることに重点を置いているのだそうだ。また同スタジオではプレイヤーから出てきたアイデアを取り込むことに抵抗はなく、よいアイデアだと思えば柔軟に対応しているという。
こうした開発方針は、Pearl Abyssの前作『黒い砂漠』の開発・運営経験から生まれたものであるとのこと。MMORPGである『黒い砂漠』の運営にあたっては、定期的なアップデートの配信は当たり前だった。そして同作の運営を続けていくうちに、プレイヤーの声を聞いてすぐさま対処するという習慣が染みつき、スタジオの文化にまでなったそうだ。またスタジオの構造も、定期的にアップデートを配信することを念頭に設計されているため、現在の『紅の砂漠』のアップデート開発においてもスタッフの長時間労働は避けられているとのこと。

『紅の砂漠』は3月20日にリリースされるとさっそく盛況を博し、Steamでは同時接続プレイヤー数が20万人を超えるなど人気を集めた。しかしリリース直後のユーザ―レビューは好評率57%にとどまる「賛否両論」ステータスという状態に。アイテムを保管できる機能がないといった不便を訴える声や、操作性に対する不満などが寄せられ、評価の面では割れていた(関連記事)。
ところが発売から3日後の3月23日には早くも、個人倉庫の追加などさまざまな改善を盛り込んだ最初のアップデートが配信される。そしてその後も数日おきに各種改善を盛り込んだパッチが配信され続けており、直近でも5月2日にボスとの再戦機能などを追加する大きめのアップデートが配信されている。
こうしたアップデートの配信とともにユーザ―レビュー評価も右肩上がりで上昇。本稿執筆執筆時点のSteamユーザ―レビュー評価は、約10万件中83%が好評とする「非常に好評」ステータスに達している。実際のレビュー内容でも、連日のアップデートで不満が次々と解消されていっているといった投稿が多く見られる。ユーザーの声を聞いて素早く対応するという開発姿勢により、ユーザーからの評価が大きく改善していることがうかがえる。

なお本作は明確な期日を設けたロードマップはないとされているものの、大まかなアップデート計画は公開されており、4月から6月にかけて新コンテンツや新機能などを実装予定と説明。すでにその一部は実装されている。長期的な計画が存在しないわけではなく、あくまで計画をいつでも変更できるような柔軟性を保っているということなのだろう。本作はシングルプレイ専用ゲームながら、『黒い砂漠』で培われたアップデート方針も活かされているのかもしれない。
そんな本作は4月15日には全世界での累計売上が500万本を突破したことが報告されている。開発元からは、さらにコンテンツの完成度を高め、より深みのある世界を築いていくという意気込みも語られている。プレイヤーの声を取り入れながら柔軟に開発しているという『紅の砂漠』の、さらなる発展も期待される。
『紅の砂漠』はPC(Steam/Mac App Store/Epic Gamesストア)/PS5/Xbox Series X|S向けに配信中。
この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。


