国産高評価長編2DアクションRPG『ASTLIBRA Revision』ローカライズ追加・改訂と最安値セールでちょっと浮上。プレイヤーが2500人程度増える

 

中国のパブリッシャーWhisperGamesは5月29日、『ASTLIBRA Revision』にてローカライズ関連の更新を実施した。対応言語に韓国語が追加されたほか、英語翻訳が全面改訂。新たなローカライズの提供開始にあわせて、過去最安値となる20%オフのセールも実施されている。そうしたローカライズやセールの影響もあってか、同作ではSteamの同時接続プレイヤー数が直近と比較してピーク時約2500人の増加を見せているようだ。

『ASTLIBRA Revision』は、フリーゲーム『ASTLIBRA ~生きた証~』をベースに後日譚などを追加した、長編2DアクションRPGである。本作の主人公は、かつて住んでいた村が魔物に襲われ、幼馴染の少女と生き別れた青年だ。主人公は村が襲撃された際、巨大なドラゴンに襲われたはずであったが、気がつくと人も魔物もいない辺境の地へとやってきていた。辺境の地で喋る鳥カロンと出会った主人公は、幼馴染の少女を探して各地を冒険。やがて大きな戦いへと巻き込まれていく。

システム面ではステータスの割り振りや、ポイントを使った技のセットといった機能が搭載。セットできる技の中には、敵の残りHPを表示する「魔眼」や、攻撃力を大幅に上昇させる代わりにダメージを受けると即死する「ベルセルク」など、特殊なモノも用意されている。また本作には、装備の熟練度によって新たな技を習得できる仕組みなど、多彩な強化要素が存在している。多彩な強化要素とカスタマイズによって、主人公を自由に強化していけるわけだ。



本作のオリジナル版である『ASTLIBRA ~生きた証~』は、開発者のKEIZO氏が14年以上の開発期間を経て、2021年にPC向けフリーゲームとして公開した作品だ。『ASTLIBRA Revision』では、制作にグラフィッカーのシガタケ氏のほか、オープンソースのゲーム開発用ライブラリ「DXライブラリ」開発者の山田巧氏が参加。オリジナル版をベースに多数の新要素や変更などがおこなわれている。具体的には、グラフィックが大幅にリファインされているほか、ワイド画面や高解像度へ対応。本編後の後日譚においては、新たなシステムと共に主人公の戦いの続きが壮大に描かれている。『ASTLIBRA Revision』は、オリジナル版をベースに多数のグレードアップや新規要素が追加された、製品版となるわけだ。

そんな本作は2022年10月の発売後、Steamのユーザーレビューでは記事執筆時点で1万4793件中96%の好評を経てステータス「圧倒的に好評」を獲得。SteamDBのデータによると、2023年1月には同時に7000人ほどのプレイヤーが遊んでいたようだ。

*SteamDB『ASTLIBRA Revision』ページのスクリーンショット

一方で最近では、2023年1月と比べて同時接続プレイヤー数は減少していた。5月1日時点でピーク時同時接続プレイヤー数は1128人。5月26日時点では665人を記録している。SteamDBのチャートを見る限りでは、シングルプレイゲームということもあり、発売から時間の経過と共に自然に減っていった結果だろう。しかし同データでは、5月29日から同時接続プレイヤー数が増加しており、6月1日にはピーク時3163人を記録。5月28日のピーク時同時接続プレイヤー数は743人であり、更新の前後で約2500人増加していたようだ。

本作における直近の出来事としては、5月29日にWhisperGamesがローカライズを更新。英語翻訳の全面改訂と、韓国語への対応がおこなわれている。ローカライズの更新にあわせて、過去最安値となる20%オフのセールも実施中だ。SteamDBのデータを見る限りでは、『ASTLIBRA Revision』のプレイヤー数は、セールと連動している部分がある。2022年12月から1月にかけては「Steamウィンターセール2022」でのセール実施とあわせてプレイヤー数が増加し、本作の最大ピークプレイヤーである7000人を記録。2月と3月のセール後にも、セール前と比べてプレイヤー数が増加している。一方で4月のセール時には、プレイヤー数は増えているものの、以前のセールと比べて増加の幅は限定的だった。

今回の更新後には、2500ほどの増加により3月のピーク時に近い同時接続プレイヤー数となっている。ローカライズにおける韓国語の追加と英語翻訳の全面改訂に加えて、最安値を更新するセールの影響もありそうだ。

なお本作関連の情報としては、WhisperGamesよりNintendo Switchへの移植完了が報告。開発者KEIZO氏のTwitterアカウントでは、『ASTLIBRA ミニ外伝 ~幻霧の洞窟』をベースとしたDLCの配信へ向けて、動画なども公開されている。

ASTLIBRA Revision』はPC(Steam)向けに通常価格税込2570円で配信中。6月6日までの期間は、20%オフのセールにより2056円で購入できる。