『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』で「床にモンスターボールが半分埋まってる」意味不明現象の目撃者多数。とにかく気が散る

『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』にて、床に脈絡なくモンスターボールが埋まっているという現象がSNS上で多数報告されている。物語進行でも遭遇することが多いため、ストーリーそっちのけで気になってしまう現象となっている。また埋まっているのはモンスターボールだけではないようだ。

『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』は、『ポケットモンスター』シリーズの最新作。ゲームフリークが開発を手がける。本作の最大の特徴は、オープンワールドを舞台に、境目なくシームレスに広がる街や大自然が楽しめること。広大なフィールドで新たな冒険が繰り広げられる。

本作では冒険としてさまざまな場所に向かうが、そうした各地で怪現象が報告されている。それは「脈絡なく床にモンスターボールが埋まっている」現象である。現象の内容としては、その名のとおり、床にモンスターボールが埋まっている。ちょうど半分ぐらい埋まっている。そしてなぜ埋まっているのか、その説明はない。

わかりやすいところでいえば、部屋の入り口に埋まっているパターンがある。本作はオープンワールドが採用されているが、時に閉じた部屋に入る場面も存在する。そうした部屋の入り口にちょこんとモンスターボールが埋まっている。学校の自室やポケモンジム、校長室の入り口などに半分だけしれっと埋まっており、そしてそれが何か説明されることはない。

入り口に埋まっているだけでも気になるが、さらに気になるのは“もっと意味ありげに”埋まっているシーンがあること。その代表はヌシイベントだ。本作のルートのひとつに、友人のペパーと共にヌシを退治しスパイスを入手するストーリーがある。筆者は、ヌシを退治し洞窟に入った際に、スーパーボールが洞窟の真ん中あたりで埋まっている現象を度々確認している。この洞窟は、イベントのカットシーン時のみ入ることが可能で、カットシーンが終わると入ることはできない。つまり入手不可能なのだ。にもかかわらず、スーパーボールが埋まっている。そちらが気になりすぎて、物語が頭に入ってこないのである。

なお、“ロードして入室する”部屋であれば、この現象はどこでも発生するようだ。筆者は、物語終盤の緊迫のエレベーターシーンでこのモンスターボールを見かけ、思わずずっこけそうになった。ゲームの没入感に水を差しかねない。

この「モンスターボール埋まっている」現象はSNS上でも数多く報告され、そして気味悪がられている。この現象の発生条件は不明ながら、“それらしき仕組み”は指摘されている。まず、埋まっているモンスターボールの種類は「自分の手持ちの先頭ポケモンの入っているモンスターボールが指定される」こと。たとえば、手持ちポケモンの先頭をピカチュウにしており、そのピカチュウがハイパーボールに入っているならば、埋まっているモンスターボールもハイパーボールになるというわけだ。Twitterユーザーの上楠 木ノ子氏が指摘している。

また埋まっているのはモンスターボールだけではないようだ。部屋の入口にヘイラッシャやケンタロスといったポケモンが埋まっているといった報告も寄せられている。これらのポケモンも、何の脈絡もなく、しれっと入り口に埋め込まれている。恐怖である。ポケモンが埋まっている報告もかなり多く、相当数の人が遭遇しているようである。この原因について、「（マップの）座標の中央に、捕獲に関するポケモンの情報が埋まっているのでは」という指摘も見られる。はっきりした理由はわからないが、ある程度の法則性はあるようだ。一連の報告からは、すぐ呼び出したい3Dモデルをあらかじめこっそり読み込んでおく「仮置きモデル」が、うっかり“ポロリ”してしまったような印象も受ける（関連記事）。

実際のところ、モンスターボールやポケモンが埋まっていても、異様なだけでゲーム進行に実害があるわけではない。とはいえ、本作は物語のカットシーンや演出にも力が入れられている。シリアスなシーン中に、モンスターボールや無関係のポケモンが手前に埋まっているだけで台無しになりうる。とにかく気が散るのである。『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、オープンワールド化をはじめとしてさまざまな挑戦が盛り込まれているものの、パフォーマンスの低さやバグを含めて奇怪な問題が数多く報告されている。モンスターボール/ポケモンが埋まっている現象は、そうした問題のわかりやすい例のひとつである。面白さはあるものの物語体験を損ねかねないため、修正を望みたい。

『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』はNintendo Switch向けに発売中だ。

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