集落作りラヴクラフト風サバイバル『The Tribe Must Survive』正式発表。存続危ぶまれたStarbreezeが久々のパブリッシング


ゲームパブリッシャーのStarbreeze Studiosは10月6日、集落作りサバイバルゲーム『The Tribe Must Survive』を開発するデベロッパーのWalking Tree Gamesと提携を結んだことを発表した(参照)。対応プラットフォームはPC(Steam)。早期アクセス配信は2023年、正式リリースを2024年に予定している。

『The Tribe Must Survive』は、宇宙的恐怖を描くH.P.ラヴクラフト諸作に端を発する「クトゥルフ神話」にも影響を受けた、集落作りサバイバルゲームだ。本作の舞台となるのは陰鬱な雰囲気が漂う石器時代の集落だ。集落を取り巻く暗闇には常に“何者か”が潜んでおり、プレイヤーは人々を暗闇に潜む外敵から守るために集落の拡大や繁栄を目指していくこととなる。


本作に登場する住人にはそれぞれ個別のAIが存在しており、プレイヤーの意思に反して自由意思のある人間のように気ままに動くことがあるようだ。そのためプレイヤーは儀式、建築、アップグレードや選択肢などを通して集落に住まう人々の意思決定に影響を与えていかなければならないという。また本作においては、サバイバルやローグライクな要素も含まれるとのこと。ゲーム内容は謎が多いが、今後徐々に明らかになってくるだろう。

また『The Tribe Must Survive』においては、今年2月にSteamにてデモ版が公開されていた。Starbreeze Studiosの発表によると、デモ版の総ダウンロード数は約4800回を記録。デモ版の好評を受けて、6700人あまりのプレイヤーが本作をウィッシュリストに加えており、好調な滑り出しを記録しているようだ。


本作を開発するWalking Tree Gamesは、2021年に創設された。Georg Meyer氏とSimon Mittrücker氏によって設立されたといい、2名は過去にiOSの『Zombie Gunship』や『Dawn of Steel』などのゲーム開発に携わっているという。基地防衛や見下ろし型街づくりゲームのノウハウが本作に活かされていくことになりそうだ。

なお、本作のパブリッシャーとして提携を結んだStarbreeze Studiosはスウェーデンのストックホルムを拠点とするパブリッシャーだ。傘下にクライムCo-opアクションゲームである『PAYDAY』シリーズを開発したOVERKILL Softwareなどをもつ。Starbreeze Studiosにとって今回のパブリッシングは実は2018年以来。同社は2018年11月の『OVERKILL’s The Walking Dead』の売り上げ低迷による株価の急落と資金難を受け、同年12月3日より事業再建をおこなった経緯がある(関連記事)。長らく資金繰りや体制構築に時間を費やしてきたが、久々にパブリッシング事業に参入するようだ。

また今回の発表と併せて、Starbreeze Studiosでは新たにパブリッシング部門が発足したことが発表された。パブリッシング部門ではマーケティングやコミュニティーマネジメントを通して、より多くの人々に外部スタジオが開発したゲームを広めていくことを目標としていくようだ。Walking Tree Gamesの創設者のひとりであるSimon Mittrücker氏は、そういったStarbreeze Studiosのコミュニティ運営やパブリッシャーとしての手腕に期待を持っていると発言している。


『The Tribe Must Survive』は2023年に早期アクセス配信を、2024年に正式リリースを予定している。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作についての情報をいち早くチェックしたい人は、ぜひ本作をウィッシュリストに入れてみてはどうだろうか。