『Battlefield 2042』の“クリスマススキン”が猛烈に不評。ただでさえ募る不満、サンタさんで爆発

Image Credit: Battlefield Bulletin/EA DICE

『Battlefield 2042』にて公開された、「クリスマススキン」がプレイヤーからの批判を集めている。作品の世界観から乖離したデザインに、海外掲示板などで異例の激しさの反発が寄せられた。開発元は後に、「該当スキンは誤って公開した」と説明している。


今回『Battlefield 2042』コミュニティの物議を呼んだのは、スペシャリストのひとり「ボリス」のスキンだ。ボリスはセントリーガン設置能力をもつロシア生まれの工兵で、豊かなヒゲがトレードマークだ。本作には各キャラクターの見た目をカスタマイズするスキンシステムがあり、ボリスにも複数のスキンが存在する。そのラインナップのなかに、突如として「サンタ姿」のスキンが現れたのだ。本作におけるスキンのデザインは、基本的にシリアスなトーンを守っている。SF的なデザインのスキンはあるものの、白いお髭を蓄えたサンタは浮いている印象だ。また、今までのシリーズ作品でもここまでフェスティバル色の強いスキンは珍しい。


サンタスキン実装に対して、コミュニティでは不満を示すユーザーが大量に出現している。海外掲示板Redditではサンタスキンのデザインを批判するスレッドが乱立。各スレッドが異例のコメント/投票数を集めている。特に多くのユーザーが反応した投稿には、「マジであり得ない」などストレートな批判の言葉が寄せられている。『Battlefield 2042』の世界観から乖離していると指摘する意見も目立つほか、「こんなスキンを追加するくらいなら、バグ修正やバランス調整を早くしてくれ」との声もある。また、同時に公開されたほかのクリスマススキンについても評判は芳しくないようだ。今回のスキンをネタに皮肉を飛ばすユーザーもおり、批判と揶揄がないまぜになった混沌の様相を呈している。本作およびシリーズ作のデザインの基準からして、派手なクリスマススキンに違和感を感じるプレイヤーは多いようだ。

また、海外ジャーナリストのTom Henderson氏もサンタスキンについて言及した。『Battlefield 2042』開発の背景や問題点などを精力的に伝えている人物だ。同氏は自身のTwitter上で、サンタスキンについて「今年3月におこなわれた品質管理(QA)セッションにて、低評価を受けていた」とコメント。具体的な詳細は明かしていないものの、QAでのフィードバックが製品版に活かされていない可能性を指摘した。


開発元DICEはさっそくこうした声に反応。該当のスキンについては、話題になったのち、『Battlefield 2042』ゲーム内から閲覧できなくなった。そして、シリーズ公式Twitterアカウントがスキンについて声明を発表している。同発表によれば、今回スキンは誤って公開されたとのこと。また、一連のツイートで「特別なポータルモードだけで利用できる、期間限定スキン」について言及している。つまり、サンタスキンはイベント限定モードだけで見られるスキンだと示唆する内容だ。同ツイートには、「コミュニティの批判を受けたため、方針を変えたのでは」との懐疑的な意見が寄せられている。一方で、素直にサンタスキンを楽しみにしていたユーザーも存在するようで、「サンタさんになりたかった」と残念がる声も見られる。


『Battlefield 2042』は、11月19日のリリース以降多くの不具合報告やバランス調整への批判に見舞われている。開発元も修正に動いており、昨日12月2日には大型修正アップデートを配信している。しかし、同アップデートにて、マウスで視点の左右変更が不可能になる不具合が新たに発生(関連記事)。多数のPC版プレイヤーが困る事態となっていた。本作に対してプレイヤーの不満が高まった直後というのもあり、シリーズの世界観に合わないサンタスキンが激しい拒絶反応を呼んでしまったのだろう。

なお余談であるが、本作については開発元DICEの体制変化も報じられている。本日12月3日には、同スタジオ元ゼネラルマネージャーのOskar Gabrielson氏が退職を発表。『Apex Legends』などを手がけるRespawn Entertainmentの共同創設者であるVince Zampella氏が、『Battlefield』フランチャイズ全体を率いることも報じられた(GameSpot)。問題山積となっている本作が、今後どのように改善されていくか注目したい。