『Team Fortress 2』のユーザー発「悪のbotを抹殺する正義のbot」は荒らし根絶の切り札となるか。『TF2』を守りたい、もがき続けるプレイヤーたち

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ValveのオンラインマルチFPS『Team Fortress 2』にて、「botを駆除するbot」が生み出された。本作は2007年発売の老舗FPSながら、今なおSteam Chartの同時接続数トップ5入りするなど鉄板の人気を誇る看板タイトルだ。しかしプレイヤーたちは今年に入ってから、荒らしbotの深刻な急増に悩まされている。なかなか対策を取らないValveに業を煮やしたユーザーにより、ある「切り札」が投入されたようだ。匿名のプレイヤー(ないしグループ)により、「悪の」botを駆逐する「正義の」botが生み出された。「根絶やしbot(extermination bots)」と呼ばれるこのツールは、無人botとみなしたプレイヤーを自動で攻撃するという。反対に人間だと判断したプレイヤーには手助けをしてくれるそうだ。

『Team Fortress 2』における荒らしbotは2017年ごろから発生したが、特に今年に入ってからは爆発的にその数を増やしている。テキストチャットを人種差別・性差別的な発言で埋め尽くす「Myg0t B0ts」やボイスチャットを使い下品な歌を垂れ流す「CAN YOU QUACK BOT」など、功利目的のチーターというよりは純粋に他人を不快にするbotの報告が目立つ。本作では「投票」機能により悪意あるプレイヤーをマッチから追い出すことが可能だが、現在のbotの繁殖ぶりには到底対応できないレベルだ。もはやbotがいない対戦の方が珍しいうえ、最近は追放されても即座に別のbotが投入されるように「進化」を遂げたという。異様な数のバリエーションを誇るこれらのツールは、一説にはGitHubにおけるオープンソースで開発されているのではないかとされる。

Valveにはすさまじい数の報告が届いているが、抜本的な対策には至っていない。今年6月には「特定の新設アカウント」に対しチャット機能とマッチメイクを制限する措置が取られたものの、「不正な目的での新規および無料のアカウントの使用を軽減する」方法はいまだ調査中だとコメントしている。プレイヤーからはValveに対する批判の声が高まっており、「『Team Fortress 2』は見捨てられているのではないか」との不信感をあらわにするユーザーもいるようだ。こうした中、草の根的なbot対策を始めるコミュニティも誕生。海外掲示板Redditには「TF2ハッカー警察(TF2HackerPolice)」なる板が作られ、独自に対策するユーザーが集まっている。根絶やしbotはこうした苦闘の中から生み出された一手なのだ。

Valve製タイトルのニュースを中心に取り扱うメディアVNN(Valve News Network)が2019年に報じたところによれば、現在Valveで『Team Fortress 2』に携わる開発スタッフは極めて少ないという。運営規模が縮小されつつある本作だが、それでもゲームを離れることは選べないというファンにより今もなお遊ばれ続けている。はてしないbotとの戦いに終わりはあるのか、今後も長く見守る必要がありそうだ。

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