Amazonのチーム対戦シューター『Crucible』、3モード中2つを削除へ。プレイヤーが激減する中、選択と集中により再起なるか

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ゲームスタジオRelentless Studiosは6月4日、『Crucible』のゲームモードをひとつに絞ることを発表した。同作には規模の異なる3つのゲームモードが存在するが、そのうち2つ(「ALPHA HUNTERS」「HARVESTER COMMAND」)を今後削除。メインのゲームモードであり、コミュニティからの反応がよかった「HEART OF THE HIVES」に注力していくという。

『Crucible』は、5月21日にSteamで正式リリースを迎えた基本プレイ無料タイトル。Amazon Gamesが販売を担当している。MOBA、ヒーローシューター、PvPvEなどさまざまな要素を織り交ぜた三人称視点のチーム対戦シューターであり、それぞれ異なるアビリティを有する10体のハンターから1体を選んで戦場に向かう。マッチ中はエッセンス(経験値)を稼ぐためにモブ敵であるクリーチャーを倒し、マップ内のオブジェクトを確保。ハンターのレベルを上げつつ、敵チームよりも先に勝利条件の達成を目指す(ローンチ時の関連記事)。

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ローンチ初日には同時接続プレイヤー数1万7000人と、一定数のプレイヤーを集めることに成功(Steam Spy)。しかしながら無数の問題を抱えており、メディア、ユーザーからの評価は低め。Steamのユーザーレビューは約1万件中、好評44%。レビュー集積サイトのMetacriticでは、メタスコア54点、ユーザースコア4.4にとどまっている。配信開始から2週間が経過した今では、ピーク時でも同時接続プレイヤー数1000人以下の状態が続いている。

『Crucible』においては、ハンター間のバランスに難があるとの指摘が寄せられている。そもそもゲームモードが3つあることで、ハンターの調整に限らずアイデンティティークライシスを起こしている印象は否めない。4対4の「HEART OF THE HIVES」、8対8の「HARVESTER COMMAND」、2人1組(最大8組/16人)のバトルロイヤル「ALPHA HUNTERS」。規模や性質の異なるゲームモードがありながら、ハンター性能やマップは共通。小規模戦にしてはマップが広大であったり、チームサイズによっては力を発揮しづらいハンターがいたりと、各モードで何かしらのほころびが生じていた。

プレイヤー人口が急激に減っていることから、ゲームモードが3つあるとプレイヤーが分散してマッチングしづらいという問題もある。開発陣いわく、現在もっとも遊ばれているのは「HEART OF THE HIVES」であり、「ALPHA HUNTERS」はほとんど遊ばれていないという。そのため、近日中にまず「ALPHA HUNTERS」を削除。「HARVESTER COMMAND」に関しては、今のところ練習用ゲームモードとしての役割を担っていることから、ゲームのチュートリアルを改善してから削除するという。

今後はゲームモードを4対4の「HEART OF THE HIVES」に絞ることで、ハンターのバランス調整やマップづくりにおける基点ができる。複数のゲームモードに対応させるために妥協する必要がなくなる。また、ひとつのゲームモードに集中することで、システムの根幹部分の洗練が可能になると、開発陣は伝えている。『Crucible』が何を目指しているのか、何を強みとするゲームなのか、より鮮明になっていくことだろう。

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同作については、品質面での問題も指摘されている。わかりやすいのは、攻撃時のアニメーションやサウンドエフェクトといった視聴覚フィードバックが不足している点だろう。正式リリースを果たしているが、ベータ段階に近い感触。そのほか、チームメイトとの協力が求められるゲームながらボイスチャットがなく、コミュニケーションを取りづらいという問題も抱えている。早期アクセス配信であれば、こうした部分も大目に見てもらえたと思われるが、正式リリースとして出されているがゆえに、厳しく評価されている。

Relentless Studiosいわく、プレイヤーからは、ゲームのコンセプトやゲームが秘めている可能性には好意的な反応が寄せられたものの、まだ改善すべき点があるとのフィードバックがあったという。そうした意見を踏まえ、今後はゲームを磨き上げ、根幹となる機能を追加し、ゲーム全体としての品質を向上するまでシーズン1を開幕せず、「プリ・シーズン」のままにしておくと説明。正式リリースを果たしてはいるが、今のプリ・シーズンでは多くの機能が不足しており、実質的には早期アクセスのような試運転段階であると捉えてよいだろう。

まずは「HEART OF THE HIVES」だけを想定したゲームシステムとして漸進的に改善を進め、ボイスチャット、降参オプション、AFK対策、コミュニケーション用PINGシステムの拡張版といった、必要な機能を追加していくという。何かしらの形でミニマップを実装することも検討中。あわせてフレームレート、攻撃時の視聴覚フィードバックの改善、新規プレイヤー向けのチュートリアル改善も予定されている。

そうした土台づくりが完了した後には、『Crucible』のゲーム体験をさらに高めていくため、プレイヤーからのフィードバックを聞きつつ改善を重ねていくという。現時点では、「HEART OF THE HIVES」だけを想定したマップの更新、敵モンスターの改善、カスタムゲームのサポート、リスポーンシステムの変更、ソーシャル機能の拡張などが計画されている。

『Battleborn』『Gigantic』『Paragon』といった、本作と比較されることの多いタイトル群が軒並み消えていったように、もともとプレイヤーの確保が難しい分野のゲームではある。だが、初日に同時接続プレイヤー数1万7000人を記録したように、ジャンルとして一定の需要・期待はある。ただ、『Crucible』はプレイヤーから求められる水準に達していなかった。

そうしてローンチがうまくいかず、大規模な改修期間に入り再生を図るケースは多い。だが一度失ったプレイヤーの興味を取り戻すのは難しい。本作はプロモーション活動が活発ではないため、なおさらだ。ひとつのゲームモードに絞り最適化を図ることで、果たして『Crucible』は開花するのだろうか。『Crucible』はSteamにて配信中。開発ロードマップは、Trelloにて確認できる。

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