米トランプ大統領が銃乱射事件の原因のひとつとしてゲームを批判。メディアから『フォートナイト』『Call of Duty』が紐付けられメーカー株価下降

アメリカ大統領ドナルド・トランプ氏は8月5日、ホワイトハウスにて記者会見をひらき、同国のテキサス州とオハイオ州にて発生した銃乱射事件に関する声明を出した。銃乱射行為やヘイトについて批判する中で、ゲームが暴力を肯定している一因であると断定し、波紋を呼んでいる。

Official portrait of President Donald J. Trump

社会において暴力を賛美するのをやめなければいけないと語る氏は、これにはぞっとするようなゲームがそこら中にあるということも含んでいるとコメント。暴力を讃えるような文化に囲まれている若者たちが、暴力に巻き込まれるのは容易であるとし、すぐにゲームから暴力表現を減らすもしくは止めなければいけないと表明している。

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銃乱射事件が連日発生してから、ゲームと事件の関連性は止まらず。共和党の下院少数党院内総務であるKevin McCarthy氏は、ゲームが若者を“非人間化(dehumanize)”させると批判。テキサス州の副知事のDan Patrick氏がこの銃撃事件に際して、「ゲームは若者に人の殺し方を教えている」と言及している。共和党を中心とした著名人がゲームに対する責任を問い始めている(関連記事)。

テキサス州エルパソにて銃を乱射したPatrick Crusius氏が、犯行直前に8chanにて自身の政治思想を共有。移民についても嫌悪感を強く催しているほか、人気FPSゲーム『Call of Duty』に触発されていることを示唆していたことから、ゲームは事件に関連していると紐付けられている。さらには本件には関係ないがアメリカにて絶大な人気を誇る『フォートナイト』も、人殺しを助長する存在として引っ張り出されている。

こうした米トランプ大統領の発言をうけ、アクティビジョンやテイクツー、エレクトロニック・アーツの株価がニューヨーク市場で日中安を付けている(ブルームバーグ)。そのほかトランプ氏は、銃乱射事件を防止するためにも「深刻に精神を病んでいる人たち」を特定できるよう精神保健制度を改正すべきだと述べている。ゲームはあくまで声明の一部であるが、やはり大統領が言及した以上は市場として動揺せざるを得ないようだ。

一方で、ヒラリー・クリントン元国務長官は自身のTwitterにて、ゲームに対して擁護的な姿勢を見せている。精神疾患を持つ人やゲームを批判するトランプ氏の発言をうけ、「ほかの国でも精神疾患を持つ人はいるし、ゲームだって全世界で遊ばれている。違いを生んでいるのは銃です。」とコメントしている。共和党は銃を推進する全米ライフル協会と結びつきが強く、一方ヒラリー氏は銃規制派として知られている。ゲームをめぐる闘争だけでなく、銃の可否をめぐる駆け引きであるともいえるかもしれない。

研究などにより暴力との関連性が否定されながら、未だなお紐付けられるゲーム。米Twitterではゲームを原因とする動きに反発する「#VideogamesAreNotToBlame」なるハッシュタグが一時トレンド入りしており、ゲームに責任転嫁をする政治家への不信感も強まっている。銃乱射事件が発生するたびに、今後も各メーカーはこうした批判を受けることになるのだろうか。

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