『紙境英雄 PaperCraft』Steamで日本語に対応して正式リリース。SRPGにカードやローグライク要素を取り入れた意欲作

Steamにて早期アクセス配信中だった『纸境英雄 Papercraft』が、4月12日に正式リリースされた。『纸境英雄 Papercraft』は、ターン制シミュレーションRPGにカード型ローグライクゲームを組み合わせたような作品だ。

Steamにて早期アクセス配信中だった『纸境英雄 Papercraft』が、4月12日に正式リリースされた。開発はOvertureが担当し、販売をShenzhen Tanyu Interactive Entertainmentが行っている。価格は1840円だ。また正式リリースに合わせて、公式に日本語対応が実施。内容を理解してゲームプレイ可能な程度には仕上がっている。

『纸境英雄 Papercraft』は端的に言うと、ターン制シミュレーションRPGにカード型ローグライクゲームを組み合わせたような作品だ。フィールド上に点在する敵や施設からカードを入手したり、不要なカードを削除してデッキの強化を図り、クリアを目指すのは既存のカード型ローグライクと共通する。一方で、戦闘はヘックスを採用したターン制シミュレーションRPG風。ユニットには攻撃力と体力、移動と射程が設定されていて、各戦闘ごとに王冠マークのついたリーダー格のユニットを倒せば勝利となる。逆に、プレイヤーキャラクターのHPがなくなればゲームオーバーだ。戦闘が終わってもHPの状況は継続される上、HPの回復手段は限定的なので、なんとか消耗を抑えたい。そこでカードの出番となるわけだ。

ユニットを召喚する傭兵カード。ユニットを強化する装備カード。多彩な効果を持つスキル・マジックカードなど、デッキからターンごと補充されるカードを、それぞれ設定されたコストを支払って駆使し、盤面へと干渉。緒戦ではリソースの節約を、ボス戦では勝利を目指して戦うことになる。プレイヤーキャラクターは初期段階では1体しか選べないが、初期キャラクターでゲームをクリアすることによりアンロックされ3体が選択可能になる。それぞれ固有スキルと、固有のカードが用意されており、異なったゲームプレイが楽しめる。

本作の特徴的な点として、カード型ローグライクながらフィールドマップ上を自由に移動できることも挙げられる。宝箱や施設、敵キャラクターやイベントが直接マップ上に設置されており、これらを任意のタイミングで利用し、強化してからボスへ挑むことができる。マップ上では敵キャラクターへ接触することで戦闘へ発展。この時戦闘以外に「チャット」を選択することも可能で、稀にリソースが獲得できたりする。また、プレイすることで手に入る「紙切れ」を使用しカードをアンロックすることで、冒険へと持ち込む初期デッキを編集し、好みの構築へ変更可能だ。

『纸境英雄 Papercraft』は絵本のような見た目に反し、ボス戦ではそれぞれのボスが持つ特殊効果を把握しながら、ターン毎の行動にしっかり気を配らなければならず、かなり頭を悩ませてくれる。イージーでも十分難しいので、かなりやり甲斐があるゲームだといえそうだ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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