『デッドライジング』シリーズ新作を手がけていたカプコンのバンクーバースタジオが閉鎖に。主要タイトル開発を日本に集中させるため

 

カプコンは9月18日、カナダにある開発スタジオCapcom Game Studio Vancouver(以下、Capcom Vancouver)を閉鎖する計画であることを、海外メディアVentureBeatKotakuなどを通じて明らかにした。これにより、閉鎖作業に関わる人員を残し158名のスタッフが解雇され、2019年1月に閉鎖作業を完了するとのこと。

Capcom Vancouverは、ゾンビアクションゲーム『デッドライジング 2』などを開発したBlue Castle Gamesを前身とし、同作のリリース後にカプコンの傘下に入りスタジオ名を変更。『デッドライジング 3』『デッドライジング 4』とシリーズを継続して手がけ、主に海外市場向けのタイトル開発をおこなってきた。そして、昨年にはモバイル向けの『Puzzle Fighter』を開発するも、そのリリース後に約30パーセントのスタッフがレイオフされていたことが明らかになる(Kotaku)。『Puzzle Fighter』については今年7月をもってサービス終了となったが、その理由としてカプコンは、Capcom Vancouverが『デッドライジング』シリーズの開発に集中するためだと発表し、シリーズ新作が開発中であることが明らかになっていた。

今回の発表の中でカプコンは、Capcom Vancouverで開発中のタイトルについて精査した結果、それらの同スタジオでの開発を中止したとしている。具体的なタイトル名は挙げられていないが、今後は主要タイトルの開発は日本でおこなうとのこと。またカプコンは同9月18日に、約45億円の開発中止損の計上に関するプレスリリースを発行。ここでも、開発リソースの選択と集中を進めていることを明らかにしている。

カプコンは今年1月に『モンスターハンター:ワールド』をコンソール向けに発売し、8月にはPC版もリリース。同作は日本のみならず海外でも高い評価を受けており、累計販売本数は1000万本を超え、同社史上最高のヒット作となった。その好調さは上述のプレスリリースの中でも触れられており、国内開発について大きな手応えを掴んだのかもしれない。Capcom Vancouverが手がけていた『デッドライジング』シリーズ新作の行方については今のところはっきりしないが、同シリーズもカプコンを代表する作品のひとつ。日本で仕切り直し、開発が継続していることを期待したい。


国内外のゲームニュースを好物としています。購入するゲームとプレイできる時間のバランス感覚が悪く、積みゲーを崩しつつさらに積んでいく日々。