『ファイナルファンタジータクティクス』をバトルロイヤル&オートバトル&観戦ゲーム化するあそび「FFTBattleground」が海外で流行中

 

現在とあるTwitchユーザーが、『ファイナルファンタジータクティクス』を用いた賭け試合を運営している。賭けと言っても擬似的なものであり、実際のお金を使うわけではない。そして、バトルを含むすべてのゲーム進行や運営は、AIとBotによって全自動でおこなわれていることが特徴である。

『ファイナルファンタジータクティクス』は、スクウェア(現スクウェア・エニックス)から初代PlayStation向けに1997年に発売されたシミュレーションRPG。大国イヴァリースを二分した獅子戦争の終結後を舞台に、『ファイナルファンタジー』シリーズの魔法やジョブなどの要素と、『タクティクスオウガ』の流れを汲むクォータービューのバトルシステムを組み合わせた作品だ。

本作を用いた賭け試合を運営しているのは、「FFTBattleground」なるTwitchユーザーだ。独自のModをゲームに適用しており、装備やステータスなどがランダムに組まれたユニットにて赤・青・緑・黄・白・黒・紫・茶色の8チームを作成し、ノックアウト方式のトーナメントを開催している。優勝チームは現チャンピオンチームと対戦し、新たなチャンピオンになることを目指す。そしてまた次のトーナメントが始まるという流れだ。先述したように、ゲーム進行はすべてAIによっておこなわれており、バトルは基本スピードアップに加え思考時間もないため超高速で展開。その模様が延々と生配信されている。

賭けはチャット欄でのBotコマンドにておこなう。FFTBattlegroundをフォローするとTwitchアカウントに初期資金として1000Gが提供され、たとえば赤チームの勝利に100Gを賭けたい場合は、試合前の受付時間内に「!bet 100 red」と投稿。所持金全額を突っ込みたいなら「!allin red」だ。「!bet cancel」で取り消すことも可能。また、いくら賭けたか確認したい時は「!bet」と投稿すると、BotアカウントのFFTBattlegroundがチャット欄にて教えてくれる。そして、両チームへの総賭け金の比率に応じてオッズが決まる。なお、所持金は100G以下にはならないように設定されているため、負け続けてもすっからかんになることはない。

FFTBattlegroundのライブビデオをwww.twitch.tvから視聴する

参加者がゲームに関与できる要素も用意されており、たとえばトーナメント開始時に「!fight」と投稿すると、ユニットに自分のアカウント名を付けるチャンスを得られる。さらに、この際にはユニットのジョブや性別、アビリティ(Skill)を続けて入力して指定することも可能だ(モンスターを指定する場合は有料)。指定するアビリティはあらかじめ入手しておく必要があり、試合ごとにスキルドロップとしてBotからランダムに発表され「!buyskill」と投稿し1000Gで購入できるほか、「!fight」と投稿した人に抽選でプレゼントされる。

参加者には経験値とレベルアップの要素も存在する。まず、自らが生成に関与したユニットが試合に勝利すると経験値を3ポイント獲得。そのユニット生き残らなくても、自チームが勝利すると1ポイント獲得できる。また、100G以上を賭けると1ポイント、勝利した場合はさらに1ポイントを入手。所持金の半額以上を賭けた場合や、受付時間の開始30秒以内に賭けた場合、あるいは掛け金が参加者全員の総額のトップ20%以内に入っている場合においても、それぞれ1ポイント得ることができる仕組みだ。そして100ポイント貯まるとレベルアップし、5レベルごとにアビリティをランダムに入手。さらに、所持金の下限設定が4Gずつ増えていく。レベルキャップは存在しないが、こうした報酬が存在するのはレベル100までとなっている。

AIを利用した同様の賭け試合というと、MUGENにてマッシュアップした格闘ゲームを用いた「SaltyBet」が存在し、また視聴者がAI操作のゲームに関与できるという点では『ポケットモンスター』を使った「TwitchPlaysPokemon」がそれぞれTwitchにて放送中だ(関連記事)。FFTBattlegroundもこれらの影響を受けて開発されたという。

FFTBattleground」は、常に600人前後が視聴しており一定の人気を得ている模様。賭けに関する基本的な機能はすでに実装されているものの、現在はまだ初期ベータ段階だそうで、今後さらなる機能を追加していく計画だそうだ。興味のある方は参加してみてはいかがだろうか。チャンネルページの概要欄には、各種情報を確認するためのBotコマンドなど詳しい説明が載っている。