基本プレイ無料「街」オープンワールド『NTE』の新キャラ「イロヒ」は“死んだ仲間をこき使う”ゆるふわ腹黒少女ヒーラー。子羊ゾンビ戦法など、えげつないけど戦略性は過去イチ濃い

『NTE: Neverness to Everness』の新キャラ「イロヒ」は、腹黒い言動と強烈な支援能力で敵味方を翻弄する異色のヒーラーだった。

Googleでお気に入り登録

Perfect World Gamesが手がける『NTE: Neverness to Everness』(以下、NTE)にて、7月29日より新たなプレイアブルキャラクター「イロヒ」がピックアップ中だ。

イロヒは、柔らかな物腰と可憐な見た目を備えた少女である。普段は穏やかに振る舞いながら、ときおり表情ひとつ変えずに毒を吐き、周囲を自分のペースへ巻き込んでいく。

その腹黒さは、戦闘スタイルにもよく表れている。傷ついた仲間を癒やすヒーラーでありながら、戦闘不能になった味方を子羊へ変えて使役。条件を満たせば一時的に“蘇生”し、再び戦わせることまでできる。献身的に支えるというより、敵も味方も自分のルールに組み込んで戦場を支配する異色のヒーラーだ。

一方、その内面には「生まれてくること」そのものを拒絶した、重たい過去が隠されている。本稿では、腹黒い言動と強烈な支援能力で敵味方を翻弄するイロヒの性能や性格、その奥にある複雑な背景を紹介する。


倒れた仲間は子羊に。味方まで使役する「トランス」

イロヒは、ミントや真紅と同じ異象管理局・収容2課に所属する異能者だ。メインストーリー第5話「夢巡る回廊」では、ヒナタ島のサン・リゾートで働くボランティアとして登場。Ver.1.2では「九百九十九夜」の中で一足先にプレイアブルとなり、真紅の内面的な成長を支えた。

一見すると面倒見のよい常識人だが、ときおり表情を変えないまま暴言を吐くような腹黒い一面も見え隠れする。特に彼女の異能が作り出した3匹の子羊は、従順なしもべとしてこきつかわれている様子。

そして戦闘では、味方まで子羊と同じ立場に置かれる。最大の特徴は、味方が戦闘不能になった際に発動する「トランス」だ。倒れたキャラクターは子羊へ姿を変え、その後も自動的に敵を攻撃し続ける。子羊は敵の攻撃を受けず、異能連環にも参加可能。操作キャラクターとしては戦えなくなっても、完全に戦場から退場するわけではない。

さらにバイレールスキルを長押しすると、まだ倒れていない味方も含め、ほかの3人をまとめてトランス状態にできる。無敵の子羊たちが周囲を飛び回り、自動攻撃してくれる光景は頼もしい。

ただし、一度トランス状態になったキャラクターには、一部の例外を除いて切り替えられない。3人全員を子羊にすれば、基本的にはイロヒひとりで戦うことになる。体力が減っても別のキャラクターへ逃げられず、一気に窮地へ陥りかねない。

複数のキャラクターを次々に切り替えることは、『NTE』の戦闘における基本だ。トランスは味方を守る能力でありながら、その基本動作を自ら封じる危うさも備えている。献身的に仲間を支えながら、時には全員をしもべへ変え、ひとりで戦場に立つ。優しさと支配が同居した、イロヒらしい戦闘スタイルである。


倒れた味方を蘇生。生死まで操る「白昼夢」

もうひとつ重要になるのが、専用リソース「白昼夢」だ。攻撃を当てたり、味方が戦闘不能になってトランスへ移行したりすると蓄積され、一部の攻撃やEXレール集結を変化させる。

通常攻撃を長押しすると、白昼夢を消費して派生攻撃が発動。さらに入力を続ければ、子羊の一匹「モルペウス」を召喚し、敵を追尾する連続射撃を浴びせられる。その場の火力へ回すか、窮地に備えて温存するか。白昼夢の使い道を判断することが、イロヒを扱う面白さとなる。

なかでも強力なのが、EXレール集結である。発動すると一定時間、チーム全員の体力を持続的に回復。白昼夢が一定量に達していれば、回復に加えて周囲の敵へ霊異能ダメージを与え続ける。さらに発動中は、トランス状態の味方ひとりを一時的に戦闘へ復帰させることが可能だ。

復帰できるのは白昼夢が残っている間だけで、尽きれば再び子羊へ戻ってしまう。完全な蘇生ではないものの、本来なら戦えないキャラクターをアイテムなしで呼び戻せる効果は強力だ。主力アタッカーが倒れた場面でも、一時的に復帰させて大技を放たせ、戦況をひっくり返せる可能性がある。

全体回復で残った仲間を支え、倒れた後も子羊として働かせ、必要になれば再び立ち上がらせる。倒れた仲間は戦えないという当たり前のルールまで、自分に都合よくねじ曲げてしまう。格上の敵へ挑む際、イロヒがひとりいるだけでチームの継戦能力は大きく変わる。仲間が倒れてから本領を発揮する、“ゾンビ戦法”ともいえる粘り強さが持ち味だ。


回復役の枠には収まらない、多彩な支援能力

イロヒの真価は、回復と復活だけにあるわけではない。攻撃力や与ダメージ、防御力などを高める効果を豊富に持ち、チーム全体を多方面から強化できる。

特にバイレールスキル発動後の攻撃力上昇は強力で、真紅やカオスといった純粋なアタッカーと組み合わせれば、その火力をさらに引き上げられる。覚醒やモチーフ弧盤を揃えることで、敵の防御力を一部無視する効果や与ダメージ上昇なども得られ、育成するほど支援役としての性能が極まっていく。

また、異能連環「創生」を利用した編成も興味深い。イロヒのスキルによって創生株の複製体を生み出せるため、創生株そのものを増やす九原や、攻撃回数・範囲を強化するナナリ、ミントなどと組み合わせれば、大量の強力な創生株を展開できる。敵を追尾する攻撃が画面を埋め、一斉に飛んでいく光景は見た目にも派手だ。

イロヒは、ピックアップキャラクターとして貴重なヒーラーである。それだけでもチームへ加える価値は高いが、実際には空いた回復役の枠へ収まるだけの存在ではない。誰と組ませるのか。白昼夢を攻撃と回復のどちらへ使うのか。いつ味方をトランスさせ、誰を復帰させるのか。戦闘中の操作だけでなく、編成を考える段階から多くの選択肢が生まれる。

敵を攻撃しながら味方を強化し、倒れた仲間まで戦力へ変える。性能を理解するほど、敵も味方もイロヒの掌の上で踊らされているような感覚が増していく。


可憐な笑顔から、ノーモーションで飛び出す毒

戦場で味方を振り回すイロヒは、街での交流でも簡単には性格をつかませてくれない。

普段は優しく穏やかな少女のように振る舞う一方、前触れなく腹黒い言動を見せる。たとえば子羊たちがイロヒにゲテモノを食べさせようと企んだイベントでは、逆に料理を無理やり食べさせて成敗。優しげな言葉から一転し、柔らかな調子と表情のまま容赦なく制裁を加えるため余計に怖い。

デートでは、そうした印象とは異なる一面も見せる。アッパレタワーの展望台では、手すりの外に浮かぶ雲の上で膝枕をしてのんびりできる。落ちればただでは済まなそうな場所で、スリルとリラックスが奇妙に同居した時間を過ごすことになる。また、自宅へ招待すればシャボン玉を吹いたり、子羊を使っておままごとをしたりする姿も見ることができる。普段の毒舌からは想像しづらいほどあどけない。暴言が出そうで出ない、と思えば忘れた頃に突然毒づく。いわゆる毒舌キャラとは違う、予測できない緩急に惹き込まれる。

また街では、小動物を撫でると1日3回まで強化素材などを入手できる固有能力も持つ。壁登りやワープのように街での移動を一変させる派手な能力ではない。しかし、犬や猫を見つけるたびに少し寄り道する理由が生まれる、地味ながらうれしい能力である。


腹黒さの奥にある、夢の中の「本体」

もっとも、イロヒの毒舌やつかみどころのなさは、単なる腹黒さだけでは説明できない。その奥には、異能「胎児の夢」にまつわる重い背景がある。

この異能は、本来なら不安定で壊れやすい夢を、恒久的かつ絶対的な領域へ作り替えるものだ。普段プレイヤーの前で活動しているイロヒは実は人間ではなく、異能によって生み出された「外側」の存在である。本当のイロヒは、生まれる前に母親の胎内で意識を覚醒。胎内の安心感へ慣れきったことで外界の刺激を拒み、「生まれてくること」を望まなかった。

異能によって外側のイロヒが生まれたことで命はつなぎ留められたが、本体は今も夢の世界に閉じこもっている。本心では生きることを望まないまま、外側の存在を通じて生き続けること自体が、異能の代償となっているのだ。

一方、外側のイロヒは現実で20年近く生活し、すでに人間とほとんど変わらない存在となっている。誰かを支え、子羊と遊ぶ彼女もまた、イロヒといえるだろう。

可憐さと腹黒さが唐突に入れ替わる性格も、「外側」と「本体」という二重構造を思えば、単なるギャップ以上の意味を帯びてくる。現状は設定資料やキャラPVで重い背景がうかがえるのみだが、今後のストーリーでしっかりとイロヒの内面が掘り下げられることに期待したい。


生きたくない少女が、仲間を生かし続ける

イロヒは、全体回復、トランス、一時的な復活、チーム全体への強化を兼ね備えた、非常に強力なヒーラーだ。

貴重な回復役でありながら、その使い道は単純なサポートにとどまらない。味方をすべて子羊にしてイロヒひとりで戦うことも、アタッカーを強化することも、創生株を大量に展開することもできる。白昼夢をどの攻撃に使うかという細かな判断から、誰と組ませるかという編成まで、考える余地はこれまでのキャラクターの中でも随一だ。

そして、戦闘性能と同じように、その性格も一言では説明できない。

優しく可憐な少女。突然毒づく腹黒い一面。子羊を頭に積んで遊ぶあどけなさ。夢の中から現実を拒み続ける本体と、その代わりに20年近く生きてきた外側の存在。表面をひとつめくるたび、その下から別のイロヒが顔を出す。本心では生きたくないと願いながら、仲間を何度でも戦場へ引き戻す。戦闘性能も性格も、その奥深さに惹かれるキャラクターである。

NTE: Neverness to Everness』はPC/PS5/iOS/Android向けに配信中。イロヒがピックアップされる限定ボード「ラスト・リゾート」は、8月19日6時59分まで開催中だ。

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。

Googleでお気に入り登録
Yusuke Sonta
Yusuke Sonta

『Fallout 3』で海外ゲームに出会いました。自由度高めで世界観にどっぷり浸れるゲームを探して日々ウェイストランドをさまよっています。

記事本文: 218