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Kalypso Mediaは、Gaming Minds Studiosが手がける『トロピコ7(Tropico 7)』を2027年1月28日に発売予定だ。弊誌は試遊体験会に参加してきたため、本稿でゲームプレイの印象をお伝えしよう。
『トロピコ7』は、国家運営シミュレーションゲーム『トロピコ』シリーズの最新作だ。プレイヤーは南国の島国の独裁者となり、国を発展させつつ権力の座に居続けることを目指す。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)/Nintendo Switch 2/PS5/XBOX Series X|Sで、XBOX/PC Game Pass向けにも提供される見込みだ。

カリプソメディアジャパンは先日、東京ゲームショウ2026の開催に合わせて、幕張メッセ付近の別会場でメディア向けの試遊体験会を開催した。弊誌も参加してきたので、実際にプレイしてきた感想をお伝えしよう。なお体験したのは試遊版のため、製品版とは一部仕様が異なる可能性がある。そのうえで先に結論を述べると、今回もっとも強く感じたのは「目新しい要素は多くないが、『トロピコ』ならではの楽しさはしっかり健在」ということだ。
建てて、稼いで、また建てる

今回筆者が試遊したのはシナリオの序盤ステージにあたるマップだ。旧作と同様、本作でもゲームは時代ごとに分かれており、プレイしたのは最初の年代である植民地時代が舞台のマップだった。この時代のプレジデンテことプレイヤーは帝国支配下の植民地の総督であり、帝国の機嫌を損ねると解任されてしまう恐れがあるため、宗主国との関係に気を遣う必要がある。
そんな『トロピコ7』の基本的なゲームプレイは旧作と同じだ。農場や伐採所などの施設を建てて生産品を輸出し、稼いだお金でさらに施設を建てていく。ただし、生産施設ばかり建てていればよいわけではない。住民に不満が溜まると反乱を起こされる可能性があるため、住居や娯楽も用意して満足度を高めていく必要がある。
“やっかいもの”な派閥たち
シリーズの核である派閥の対立システムも健在だ。派閥の不満が溜まりすぎると反乱が勃発しかねず、ときに対立する派閥の要求をうまく満たしながら、バランスを取っていく必要がある。日ごろの政策によって派閥からの評価が変わるほか、好きなタイミングで派閥と交渉することも可能。特定の法律の施行を求められる代わりに支持を勝ち取れるなど、シリーズおなじみの駆け引きが繰り広げられる。

今回プレイした植民地時代には、帝国派と独立派という二つの派閥が存在し、互いに対立していた。帝国派はとにかく宗主国の利益になることを求めており、トロピコの幸福には興味がない。一方の独立派は、そんな帝国を嫌っており、今すぐにでも反乱を起こしたがっている。
筆者が『トロピコ』らしいと感じたのは、物語上、どちらの派閥も「無理難題を押し付けてくる面倒なやつら」として描かれている点だ。我らがプレジデンテと側近のペヌルティーモは帝国の要求には困っているが、かといって反乱を起こして勝てると思っているわけでもない。どちらの顔も立てつつ、自分はちゃっかり権力の座に居続ける。これこそ『トロピコ』らしさと言えるだろう。
トンデモな展開は健在

そんな本作のストーリーには、ペヌルティーモをはじめ、シリーズおなじみのキャラクターたちが登場する。キャンペーンモードではブラックジョークを交えたコミカルな掛け合いを眺めつつ、物語に合わせて展開されるミッションをこなしていく流れだ。
木材や金を帝国に輸出するなどしてミッションを進めていくと、前作にもあった「外国から世界遺産を丸ごと盗んでくる」というトンデモな指令が待っていた。今回の標的はドイツのノイシュヴァンシュタイン城である。国家運営シミュレーションのはずが、気づけば大胆すぎる窃盗の計画を立てているあたりも、実にこのシリーズらしい。
プレジデンテはついに地形にも勝利

そんな本作の大きな新要素となるのがテラフォーミングだ。本作では島の地形を好きに作り変えることができ、海を埋め立てて陸地にしたり、山を平らにしたりできるようになった。実際に少し試してみたところ、本当に険しい高山は切り崩せないなど多少の制限はあったものの、それでも自由度はかなり高い。段差を取り払って道路を通したり、海を埋め立てて平地にするのは、状況次第ではかなり役に立つ。
ただし、テラフォーミングは変化の規模に応じて大金が必要になる。大規模な地形改変には相当なお金を消費するため、どちらかというとマップ終盤で楽しむやり込み要素という印象だ。しかし実行に時間はかからず、お金さえ足りていればすぐマップへ反映される。島を発展させ切って余ったお金の使い道としては楽しい要素だろう。
もちろん、宮殿の周りの土地を無駄に高くするなど、実用性を度外視して自分の思い描いた島をデザインしてみることも可能だ。シリーズが一貫して描いてきた「やりたい放題の独裁者」を、さらに拡張したものと捉えるとしっくりくる。全能のプレジデンテはついに地形にも勝利を収めたようだ。
正統進化の最新作
こうしてストーリーミッションをこなしていき、植民地時代の最初のステージをクリアしたところで試遊は終了となった。試遊時間はちょうど1時間である。試遊としてはかなり長めだったが、もともとこういったシミュレーションゲームはプレイに時間を要しがち。体感としてはあっという間に終わってしまった印象である。進化したという憲法システムや、自分の政治スタンスが視覚化される政治マトリクスなどの植民地時代ではまだ稼働していないようで、未体験だ。

そうした前提を踏まえた上で感想をまとめると、テラフォーミングを除けば、試遊した範囲では革新的な新要素が大きく導入されているわけではなかった。しかし旧作にあった要素はほとんど続投しているようで、『トロピコ』に期待する楽しさは本作にもしっかり受け継がれている。施設を建てて稼ぎ、派閥の板挟みに頭を抱え、辛辣なジョークに笑う。これぞ『トロピコ』という瞬間は試遊でもたっぷりと味わうことができた。
そういう意味で本作は「正統進化した最新作」という印象だ。南国の陽気さに包まれたシニカルな政治ギャグや、気軽さと本格さが同居したゲームプレイは健在。シリーズファンはもちろん、街づくりシムが好きな人なら安心して楽しめる作品になっていそうである。
『トロピコ7(Tropico 7)』はPC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store)/Nintendo Switch 2/PS5/XBOX Series X|S向けに、2027年1月28日に発売予定だ。XBOX/PC Game Pass向けにも提供される見込み。
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