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日本からも人が集まるゲームの祭典「gamescom」 、現地は“ゲームが好き”で溢れていた。新作発表だけじゃない、試遊にコスプレ、たぎるゲーマーの熱
大規模ゲームイベント「gamescom」の現場取材へ赴いたスタッフからの写真や所感を交えつつ、会場の雰囲気やイベント内容についてお伝えする。

ドイツ・ケルンにて毎年開催されている大規模ゲームイベント「gamescom」。今年も8月26~30日の5日間にわたって開催され、131か国から37万人近い来場者が訪れた。出展企業数も1600を数え、そこには多くの日本のゲーム関連会社も含まれる。異常事態宣言の出されたコロナ禍を除けば、毎年gamescomの来場者数は増加の一途を辿り規模は拡大している。
弊誌では8月に担当者へのインタビューもおこない、イベントそのものが持つ狙いや今後の展望についても伺った。近年は日本人一般来場者も増えているという本イベントだが、現地ではどのような人々がどんな催しを楽しんでいるのだろうか。今回は現場取材へ赴いたスタッフからの写真や所感を交えつつ、会場の雰囲気やイベント内容についてお伝えする。

とにかく広くて、多種多様なブースが立ち並ぶ会場
gamescomの会場はとにかく展示ホール自体が広く、その大きさに圧倒される。また、大企業のブースだけが立ち並んでいるわけではなく、大手の注目作から小規模なインディータイトルまで多種多様な顔ぶれだ。一般来場者向けエリアはどこも、欧州のゲームファンの熱気と創造性が溢れ出しているように感じた。


新作の試遊台やさまざまなキャラクターグッズなどを販売するブースに多数の来場者が列をなす光景が、次々と視界に飛び込んでくる。どこへ行っても活気に満ち溢れており、彼らと同じ趣味を共有できていることにほっこりする思いだ。


また会場を歩いていて特に楽しかったことは、いたるところでコスプレイヤーたちに遭遇することだった。気軽に楽しめるシンプルな作りのものから、制作に膨大な時間がかかったことが一目でわかるほど精巧な衣装まで、さまざまなコスプレを見ることができた。知っているゲームキャラクターを見かけると特に嬉しく微笑ましい気持ちになった。gamescomでは毎年、コスプレファッションショー・コンテストのステージイベントが開催されるが、ステージ以外の場所でもコスプレを楽しんでいる人たちが多いことが印象的だ。

コスプレコンテスト「gamescom cosplay contest 2026」の様子はYouTubeでも配信された。司会者を含め、ゲームの中からそのまま飛び出してきたような再現度の高い衣装とメイクのコスプレイヤーたちからは、作品やキャラクターへの愛を感じずにはいられない。
一方、本編会場内においてビジネスエリアは比較的落ち着いた雰囲気だった。たとえば商談やインタビュー、打ち合わせなどを喧騒を避けておこなうことができる。とはいえ、ヒヤッとしたこともあった。想像以上に時間がかかり危うく遅刻しそうになったのだ。会場が非常に広いうえに混雑もしていることから、スケジュール管理に気をつけないとトラブルに発展しかねない。次のアポイントメント先へ移動する時間を多めに見積もっておかないといけないと肝に銘じた。

gamescom devについても紹介しよう。こちらはgamescomとあわせて開催されるゲーム開発者向けカンファレンスであり、エリアはgamescomより規模が小さく、より業界関係者向けの落ち着いた雰囲気があった。

いくつかの講演にも参加してみたところ、非常に幅広い内容の講演を聞くことができた。テーマは、コミュニティマネジメントやゲームエンジン、マーケティング、リーダーシップについてなど多岐にわたる。各分野の第一線で活躍する専門家たちの話を直接聞くこと、また交流することもでき、有益で貴重な時間を過ごせた。gamescom devは本編会場のお祭りムードとはまた違い落ち着いた環境であるため、デベロッパーと少し時間をかけてじっくりと話すこともできた。各プロジェクトの背景にあるアイデアや開発の課題について理解を深めることができるのが新鮮だった。
夜も大盛り上がり

展示ホールが閉まったあとも、お祭りムードの熱は冷めない。夜は夜でさまざまなイベントやパーティ、業界関係者向けの交流会などが開催されるので、昼間よりも新しい人々との出会いや以前からの知り合いとの再会など、コミュニケーション面の充実感を得られる。日中に始まった会話や交流を、夜のリラックスした雰囲気のなかで自然に深めることができ、これもgamescomの魅力のひとつなのだと感じた。

夜のイベントとして、初日にYouTube配信もされる gamescom Opening Night Liveといったようなイベントがよく知られているだろう。全世界初公開となるゲームの最新情報も多数発表されるため、生放送の同時接続者数も年々増加している。会場では観客の盛り上がるさまを直接見ることができて臨場感や一体感を味わった。


こういったステージイベントはOpening Night Live以外にも、gamescom congress、gamescom invest circle、gamescom city festivalなど複数開催される。5日間のgamescom開催期間中は、街全体がgamescomウィークを満喫しているような雰囲気となり、昼も夜もゲーム一色に染まる。そこで過ごすこと自体が充実した体験となった。
gamescomのイベント内イベントとして、前回までになかった新たな取り組みとして「gamescom GDQ 2026」も開催された。これは、大規模チャリティRTAイベントである「Games Done Quick(以下、GDQ)」との共同企画で、通常のGDQ同様の形式で3日間にわたってオフライン開催とWeb配信がされた。7月開催の夏恒例イベントSGDQ2026の熱も冷めないうちにgamescom GDQ2026が開催された格好だ。会場は常に満席で、観客が走者の珍プレー好プレーに盛り上がるさまはTwitchでも配信され好評を博した。
昼も夜もそれぞれの楽しみや交流があり、さまざまな人・物と出会うことができた。ある人は新しいゲームとの出会いに、ある人は業界の関係者からの学びに、それ以外にも商談やインタビューなどのビジネス、人脈の構築、投資の機会の発見、あるいは純粋にゲーム文化に没頭して楽しむことなど、参加者それぞれgamescomに来場する目的は異なる。しかし、ゲームという1点ですべてが結びついていることを強く感じた。現地で直接参加することで、当初の期待や目的以上のものを持ち帰れたと感じている。

ゲーム業界全体の未来が垣間見えるようなイベント体験
gamescomの現地でこそ感じられたことは、その規模が圧倒的であること、そしてそれが単に大型タイトルの新情報を発表するだけの場ではないということだ。世界中のあらゆる地域から、多様なデベロッパー・パブリッシャー・メディア・コンテンツクリエイター・各種サービス企業、そしてゲームファンが集っている。そこで彼らと新たな関係を築きコミュニケーションをとることで、今世界のゲーム業界がどのような方向へ進んでいるかを垣間見ることができた。

単に会場の雰囲気を直接肌で感じられたということに留まらず、取材の機会を得て業界について新たな知見を獲得し、さらには人脈作りまでできたことは貴重な体験だった。知らなかったゲームを知ることができ、またそのデベロッパーから直接話を聞いたり、インタビューを実施したりもしたほか、パブリッシャーを含むさまざま業界関係者との交流の機会を得られたのだ。直接会って話すから見えてくる人々の考えや思いに触れて、これからのゲームの未来について想いを馳せずにはいられなかった。ゲーマーも開発者も実際に来場することで得られる体験がある、gamescom。来年以降もぜひ現地で楽しみたくなる体験であった。
[取材・撮影:Anthony Thompson]
[執筆:Kei Aiuchi]
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