飯野賢治の怪作ホラーアドベンチャーゲーム『Dの食卓』PC版がSteamにてリリース決定。GOG.comではすでに配信中、価格は5.99ドル

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【UPDATE 2016/10/26 11:55】 Steamにてストアページが登場し、10月28日に『Dの食卓』がリリースされることが明らかにされている。なお本作もGOG.comで配信されているものと同じく英語版の模様だ。

【原文 2016/6/3 11:18】米国のデベロッパーNight Dive Studiosは、飯野賢治氏とWARPのホラーアドベンチャーゲーム『Dの食卓』の海外版に当たる『D: THE GAME』の配信をスタートした。海外のPCゲーム配信プラットフォームGOG.comではすでに5.99ドルで購入可能、またTwitter上ではSteamでの配信も決定していることが明らかにされている。ただしSteam版のリリース時期はまだ未定とのこと。残念ながら日本語は収録されていない。

GOG.comでは発売日が1996年3月31日だったと表記されていることから、今回の『D: THE GAME』はMS-DOS版を移植したものとなるようだ。Night Dive Studiosは過去のIPを買い取って再販することに定評のあるスタジオで、『TUROCK』や初代『System Shock』のように現代的なビジュアルに対応したバージョンの登場も期待したいところ。

『Dの食卓』は1995年から3DOとセガサターン、PlayStation向けにリリースされたホラーアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは女性キャラクター「ローラ・ハリス」を操作。病院で殺害事件を起こした院長の父親を止めようとしているうちに、謎の城へと迷いこんでしまった彼女を導くことになる。ジャンルとしては謎解きタイプのアドベンチャーゲームではあるが、セーブなしで2時間以内にクリアするという特異な仕様や、おどろおどろしい父親の精神世界の描写などが話題となった。

またセガサターンやPlayStationが発売されたばかりの当時は、『クロノトリガー』『聖剣伝説3』『タクティクス・オウガ』などまだまだ2Dドットビジュアルの作品がヒットを飛ばしていた時代だった。そんな頃にフル3DCGの一人称視点で描かれた同作は、国内では画期的だったといえるだろう。また同作で意識された”五感を通じての没入感”は、のちに飯野氏が手がけた『エネミー・ゼロ』にも活かされている。

なお残念ながら続編である『Dの食卓2』は国内外でドリームキャストのみで販売されているほか、海外版のパブリッシャーがセガであるということもあり、同様にSteamやGOG.comで配信されるかは難しいところだろう。今回配信が開始された初代海外版のパブリッシャーはAcclaim Entertainmentであり、2004年にすでに破産していたため権利の回収が容易だったと考えられる。

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