インテルは7月22日、同社が販売する一部の第13世代および第14世代CPUについて、動作の不安定性につながる原因を解明したと報告。インテルによれば8月中旬までを目標に、この問題に対するパッチの配信を予定しているという。
インテルから販売されている第13世代および第14世代CPUの不安定性の問題は、ハイエンド向けである、K/KF/KSモデルのCPUにて顕著に報告されてきた。具体的には、当該製品では一定期間の使用を経たのちに、高負荷がかかる状況になると不安定になる、というものだった。これはたとえばゲームをプレイする際には、クラッシュや起動の失敗を引き起こすことがあった。
またこうした問題はゲームプレイだけでなく、ゲームの開発にも影響を及ぼしていた。恐竜サンドボックスMMOゲーム『Path of Titans』などを手がけるAlderon Gamesは、公式サイトにて「インテルが欠陥CPUを販売している」と名指しで声明を発表。エンドユーザーであるプレイヤーからの不具合報告、そして非公式のサーバーのクラッシュ報告が寄せられていることを明かしたほか、当該CPUを用いた開発機での作業中にPCが不安定になる、といった症状にも悩まされていたようだ。またEpic Gamesが手がける『フォートナイト』でも同様の症例が報告されており、ヘルプページにて対処法が案内されていた(関連記事)。
この問題については、販売元のインテルも把握していたようだ。今年6月には公式製品サポートフォーラムにて、中間調査を発表。BIOSアップデートというかたちでパッチは配信されつつも、根本的な原因は判明していないとして調査が継続されていた。
それが今回の発表にて、正式に原因が判明したと明かされたかたち。インテルによれば、返品された第13世代、第14世代CPUを分析したところ、アルゴリズムの影響で動作電圧が誤って上昇してしまい、これが動作の不安定性に繋がっていたという。
この問題に対しては、根本的な原因への対処としてマイクロコードパッチが提供される見込み。インテルの発表によれば、8月中旬にパッチをリリースすることを目標として、現在パッチの検証が進められているという。またインテルは、問題が発生したユーザーに対し、引き続きカスタマーサポートに連絡してほしいと案内している。