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最新AI「GPT-6 Astra」で“『スマブラ』クローン”が作られるも、なんとも言えない完成度に議論勃発。「当面は仕事が安泰」と皮肉るゲーム開発者も
あるユーザーが同モデルを用いて制作したという“『大乱闘スマッシュブラザーズ』のクローン”がSNSで共有され、議論が起こっている。

OpenAIは日本時間9月4日、最新AIモデル「GPT-6 Astra」の提供を開始した。従来モデルを凌駕するパフォーマンスにはゲーム開発の分野でもさっそく注目が集まっている。そのなかでは、あるユーザーが同モデルを用いて制作したという“『大乱闘スマッシュブラザーズ』のクローン”がSNSで共有され、議論が起こっている。
GPT-6 Astraは、OpenAIが開発する大規模言語モデルだ。各種ベンチマークでは、従来のモデルを大きく上回るパフォーマンスを発揮。コンピューターの利用やコーディング、ゲーム開発に至るまで、さまざまなタスクで高い性能を発揮することが伝えられている。本稿執筆時点では、ChatGPT Plus以上のプランに加入しているユーザー向けに順次展開されている。
Web3分野の開発・マーケティングに携わるZaddy氏は、このGPT-6 Astraを用いて、任天堂の人気シリーズ作品『大乱闘スマッシュブラザーズ』(以下、スマブラ)のクローンを作ったとする投稿をおこない、これが議論を呼んでいる。同氏が投稿した動画では、マリオ、カービィ、トゥーンリンク、ピカチュウの4キャラが戦う「Super Smash Battlefield」なるゲームのデモが映し出された。攻撃によってダメージを与え、ステージ外にふっとばしてKOするという、オリジナルのゲームにも似たシステムが再現されている。一方で、キャラが直立不動のままのっそりとジャンプするなど動きはぎこちなく、全体的に粗削りでチープなつくりだ。
なお任天堂は同社の著作物利用に関するガイドラインの中で、ゲームのプレイ動画やスクリーンショット以外の任天堂の知的財産に基づいて創作したものについては、各国の法令上認められる範囲内でおこなうことを求めている。今回の制作にあたって、権利者からの許諾は得ていないと見られ、知的財産権上の問題が生じうる投稿といえるだろう。
Zaddy氏は『マリオカート』のクローンについてもワンショット生成を試しており、レインボーロード風のコースを走るルイージが映像に収められている。こうしたクローンを作り上げるために、1つあたり10ドル(約1600円)の計算コストがかかったそうだ。同氏はフルゲームの品質には達していないと前置きしつつ、GPT-6 Astraの登場によってインディー開発が競争に参入しやすくなった場合、ゲーム会社にどのような影響を与えるのかが気になるとの見解を示している。また同氏は「まもなくゲームを店で買うよりも(生成AI)で再構築したり模倣したりする方が安くすむかもしれない」とも主張している。
同氏の投稿に対して、ユーザーからは賛否両論の声が寄せられている。たとえば、Steamで「圧倒的に好評」を獲得した2D格闘ゲーム『Rivals of Aether』のクリエイターであるDan Fornace氏も反応。同作はまさに『スマブラ』シリーズの影響を受けるゲームであり、公開された映像を見て、「少なくとも当面は自分の仕事が担保されてると知れて嬉しい」と投稿した。つまり『スマブラ』のクローンとしての出来栄えについて、しばらくはAIに仕事を奪われる心配はないといった風に皮肉っているのだろう。ほかにも、クリエイターが丹精込めて作った作品と比べて、AIが生成したクローン作品に10ドルを払うだけの価値があるかどうかを疑問視する意見も散見される。
一方で、Zaddy氏が主張するように、今回の成果物は始まりに過ぎないとする意見も挙がっている。モデルの登場からわずか数日でこうしたクオリティのものが作られることに、ゲーム開発における最新AIの可能性を見出すユーザーも存在。ゲームとしての完成度はともかく、AI活用のスキルやリソースさえあれば、こうしたデモを簡単に作れるようになった点は、良くも悪くも注目を集めている。

とはいえ、ゲーム開発におけるAI利用を巡っては、解決すべき課題が山積みとなっている。生成AIは学習に用いられているデータが不透明であるとして批判を浴びることもあり、権利面での懸念も生じる。各国での法整備も踏まえて、学習データの権利上の懸念が払しょくされない限り、AIを本格的に利用しづらい作業も多いのが実情だろう。また今回話題にのぼった“仕事を奪われる可能性”や生成物の品質を巡っても、ゲーム開発や宣伝におけるAIの導入に対して業界で反発は生じている。
そうした風当たりの強さも背景となってか、今回の『大乱闘スマッシュブラザーズ』のクローンにはゲーム業界人やゲームコミュニティから冷ややかな目も向けられているようだ。AIの急速な進歩もうかがえる一方で、AIによるゲーム開発の問題も改めて浮かび上がっている。
【UPDATE 2026/9/8 18:02】
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