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Steamシム量産メーカーPlayWay、今月だけで「新作16本」の異常なペース、うち12本が生成AI利用。急加速する“物量”戦略
PlayWayは8月に入ってから、16本もの新作ゲームをリリースしている。かねてより“多産型”といえる戦略をとっていた同社は、さらにその方針を加速させているようだ。

パブリッシャーのPlayWayは8月に入ってから、16本もの新作ゲームをリリースしている。このうちSteamストアページに「AI生成コンテンツの開示」がおこなわれているゲームは実に12作品。かねてより“多産型”といえる戦略をとっていた同社は、さらにその方針を加速させているようだ。
PlayWayはポーランドに拠点を置くパブリッシャーであり、Steamではこれまでに300本以上のタイトルを販売。代表的な作品としては『House Flipper』や『Thief Simulator』、『Crime Scene Cleaner』などが挙げられる。シミュレーターを中心にさまざまなゲームを展開しており、プレイしたことがある、あるいは聞いたことのあるタイトルがあるという方も多いのではないだろうか。

そんなPlayWayは同業他社と比べて“多産型”ともいえる戦略をとってきた。2025年11月の報道では傘下には約36社の子会社があり、同社と関わる開発スタジオは約100社にのぼると伝えられていた(Subiektywnie o Finansach)。それぞれのスタジオは基本的には小規模とみられ、多数のゲームを並行して開発・販売することでリスクを低減するといった戦略が創業当初から継続されてきたようだ。
今月はすでに16本
最近になってPlayWayの作品は、さらなる急増を見せている。Steamのパブリッシャーページにて確認できる8月発売のタイトルは、無料のプロローグを除いても本稿執筆時点で16本。「Simulator」をタイトルに含む作品は11作品となっている。ちなみにこのなかには「ピザ屋」のシムが2作品含まれており、題材まで被っている。
そして8月に発売された16作品のうち、ストアページに「AI生成コンテンツの開示」が記載されているタイトルは12作品におよぶ。AI生成コンテンツの開示とは、ゲーム内や宣伝素材などにおいて生成AIが使用されたかどうかをストアページ上で確認できるようにする仕組みだ。開発作業の効率向上のために使用されるそうしたAIツールに関しては、審査におけるアンケートでの報告やストア上での開示は不要ながら(関連記事)、たとえばゲーム内アートやローカライズ、音声、ストアページの画像などに生成AIを用いていた場合は開示が必要となる。

PlayWayの8月の新作において、生成AIが用いられた要素は作品によってさまざま。宣伝画像にのみ利用されているという作品もあれば、ゲーム内アセットに利用されているというタイトルも見受けられる。そのため生成AIによってゲームそのものが“乱造”されているわけではないとみられ、用途は開発チームごとに異なるようだ。
なおPlayWayの2025年発売のタイトルは、無料のプロローグや正式リリース作品を除くと約40作品。2025年11月には、PlayWayの月間新作数として史上最多となる9作品をリリースし、このうち5作品がAI生成コンテンツの開示をおこなっていた。AI生成コンテンツを開示する作品が目立ち始めた時期と重なるかたちで、同月からPlayWayの新作数が大きく増え始めたことがうかがえる。
そして今年に入ってからは3月と4月にそれぞれ記録を塗り替える10本、12本の新作を展開。8月は月間新作数記録をさらに更新し、現状で16作品ものゲームが展開されているわけだ。今年の新作数は現時点で50作品以上とすでに昨年を超えており、急速に新作数を増やしている。
加速する物量戦略
ちなみにPlayWayに向けてはかつて、同社の発売予定ゲームの“半分以上が存在しないのではないか”との疑惑の目が向けられたこともある(関連記事)。当時の同社の方針では、コンセプト段階で作品のストアページが開設され、Steamウィッシュリストの登録状況やSNS上での反響に応じて開発段階へと進行するタイトルもあれば、ボツになるタイトルもあったという。いわば市場調査的にSteamストアページを利用する方針であり、議論を呼んでいた。現状でも同様の方針が維持されているかは不明ながら、生成AI技術の発展でゲーム開発の一部工程を効率化できる環境も整いつつあり、開発・完成まで進められる作品数が増加している可能性も垣間見える。

なお繰り返しになるが、PlayWayの作品にはAI生成コンテンツが開示されていない作品もあり、開示されている作品でもどの要素に生成AIが用いられているかはまちまちだ。また本稿執筆時点での同社の最新作『Parking in Tight Spaces』は、むしろ60種類以上のステージがAI生成やプロシージャル生成を用いず手作りで制作された点がアピールされている。生成AIを用いるかどうか、また利用する際にどのように使われるのかは開発チーム次第なのだろう。
昨今の業界では、生成AIの利用をパブリッシング契約において禁止条項とする企業も増えているという(関連記事)。対してPlayWayでは、生成AIの利用に寛容な方針がとられている可能性もうかがえる。ただ最近になっていわゆる“粗製乱造”を想起させるほどのペースで作品が展開されており、またそのなかには品質面に課題を抱えた作品もある。かねてより作品ごとの“当たりはずれ”の落差も指摘されてきたPlayWayだけに、昨今のような大量のリリースが続けば、そうした見方はさらに強まっていくかもしれない。
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