ネクソンに訴えられた『Dark and Darker』開発元に「約6億円」の損害賠償命令が確定。長く続いた訴訟がついに決着

ネクソンがIRONMACEを相手取り韓国で提起していた『Dark and Darker』を巡る民事訴訟について、判決が確定した。

ネクソンがIRONMACEを相手取り韓国で提起していた『Dark and Darker』を巡る民事訴訟について、判決が確定した。IRONMACEによるネクソンの営業秘密の侵害が認定され、57億6000万ウォンの損害賠償命令が下されている。

『Dark and Darker』は韓国のスタジオIRONMACEが手がける、一人称視点のマルチプレイ対戦ダンジョン探索ゲームだ。同作は2023年2月にSteamにてプレイテストが実施されるとたちまち人気を博し、ピーク時には10万人を超える同時接続プレイヤー数を記録。多くのプレイヤーを獲得していた。

しかしネクソンよりデジタルミレニアム著作権法(DMCA)侵害の申し立てを受け、Steamのストアページは一時閉鎖。ネクソンは開発元のIRONMACEを相手取り、著作権侵害および不正競争防止法違反を主張する訴訟をアメリカと韓国で提起していた。その後アメリカの訴訟については、本件は韓国で裁判をおこなう方が適切であるとして棄却され、韓国・ソウルのみを法廷地として争われるかたちとなっていた(関連記事)。

ネクソン側の主張によると、IRONMACEの代表はもともとネクソンの社員で、『P3』という仮タイトルの新作ゲームの開発を主導していた。しかし同氏は開発中のソースコードやアセットなどの内部資料を個人サーバーに流出させ、ネクソンを退職。その後自らのスタジオIRONMACEを立ち上げ、『P3』のデータを流用するかたちで『Dark and Darker』を開発したという。こうした行為が著作権侵害および営業秘密保護法の違反などにあたるとして、ネクソンは訴訟を提起。一方のIRONMACEはこうした疑惑を否定していた。

本件訴訟では2025年2月に一審判決が下り、IRONMACEによる著作権侵害については認められなかったものの、営業秘密の侵害については認められることに。IRONMACEはネクソンに対して85億ウォン(約9億円)の損害賠償を支払うように命じられた。IRONMACE側は判決を尊重すると伝えていた一方で、ネクソン側が控訴したことで、裁判は継続するかたちに。

しかし二審でも著作権侵害については認められず、また損害賠償額は実際の被害規模を考慮したとする57億6000万ウォン(約6億円)に減額された。二審判決に対して今度はネクソンとIRONMACEの双方が不服を申し立てたものの、大法院は二審の判断に誤りはないとして上告を棄却。判決の確定に至った。(聯合ニュース)。

いずれにせよ、長らく続いてきたネクソンとIRONMACEの係争は一旦決着を見せたといえそうだ。ちなみに本件訴訟が続くなかでは、Epic Gamesストア上から『Dark and Darker』が特に理由が説明されないままに削除されるといった事態もみられた(関連記事)。本作の訴訟はプラットフォーマー側での『Dark and Darker』の配信可否の判断にも影響を与えてきたといえるだろう。

ただIRONMACEおよびその代表らは、今年2月に不正競争防止法違反や業務上背任などの疑いで在宅起訴されている。『Dark and Darker』およびIRONMACEを巡る法的問題は刑事事件としてはまだ続いており、今後の動向は注目される。

Dark and Darker』はPC(Steam/公式サイト)向けに配信中。

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

記事本文: 3753