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中国GPUメーカーLisuan、マイクロソフトの「WHQL認証」を“中国GPUで初”取得。NVIDIA・AMD・インテルに次いで4社目、寡占グラボ市場の新星となるか
マイクロソフトのWHQL認証を中国で初めて取得したとして注目を集めている。

中国・上海に拠点を置くLisuan Technology(砺算科技)は4月29日、同社が製造するグラフィックカード「LX 7G100」シリーズを5月20日に発売すると発表した。そして同社製品のドライバーが、マイクロソフトのWHQL認証を中国で初めて取得したとして注目を集めている。
Lisuan Technologyは今年3月に上海で開催された技術展覧会「AWE 2026」にて、コンシューマー向けGPU「LX 7G106」を発表した。公式製品ページによると、同製品は6nmプロセスで製造され、GDDR6メモリ12GBを搭載。コアや命令セットからアーキテクチャに至るまで、全てがLisuanの独自開発であるという。DirectX 12/Vulkan 1.3/OpenGL 4.6/OpenCL 3.0などの主要なグラフィックスAPIに対応。また、UnityやUnreal Engineへの対応もアピールされている。

さらに、NRSSという超解像技術を搭載し、『サイバーパンク2077』『黒神話:悟空』『バイオハザード RE:4』などのタイトルがスムーズに動作するとのこと。いわゆるAI PCのローカルLLM向けとなる大規模モデルにも対応するという。ちなみに海外メディアTom’s Hardwareのベンチマークでは、「LX 7G106」はNVIDIAの「GeForce RTX 4060」とほぼ同等の性能であると評価されている。
そんな「7G100」シリーズについて、中国メディアIT之家は4月26日、同GPU向けドライバーがWHQL認証を通過したと報じた。WHQLとは、マイクロソフトがWIndowsとの互換性について確認する認証プロセスで、テストに合格した製品はデジタル署名を取得できる。WHQL署名済みドライバーは公式のWindows Update経由で配布できるようになるといったメリットがあり、幅広く製品展開をおこなうために重要とされる。
そしてIT之家はLisuan Technologyを、中国では初めて、世界では4番目にWHQL認証を取得したGPUメーカーであると表現している。もっとも、過去には比較的マイナーなGPUメーカーのドライバーがWHQL認証を取得していた例もあるため、厳密には史上4番目とは言えないとみられるものの、主要GPUメーカーであるNVIDIA、AMD、Intelの3社に次いで、現行のWindows向けGPU市場における第4勢力となる可能性が期待されているわけだ。

とはいえ、WHQLはあくまでもWindowsとの互換性についての保証だ。また直近ではWQHLの認証を受けたNVIDIAの「GeForce Game Ready ドライバー 595.59 WHQL」に、ファンが正常に動作しないなどの深刻な問題が発生し、公開を取り下げる事態などもみられた(関連記事)。「7G100」シリーズのドライバーがWHQL認証を受けたからといって、その品質が認証されたわけではなく、またGPU製品自体に付与された認証ではない点には留意する必要がある。
ちなみに、2026年3月におけるSteamハードウェア&ソフトウェア 調査によると、Steamユーザーのグラフィックカードのシェア率は、NVIDIAが約73%、AMDが約19%、Intelが約8%となっている。AMDが追い上げつつも、NVIDIAが依然として大きな存在感を示している。Lisuan Technologyの「7G100」シリーズGPUは現時点では中国ECサイト京東における販売が案内されているのみだが、WHQL認証がグローバル展開に向けた足がかりとなる可能性はあるだろう。寡占状態にあるGPU市場の構図を、中国企業が崩していくことになるのか注目したい。
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